近大マグロとか、陸上で魚を養殖する方法が
おおはやりです。
以下のように、株式会社キッツさんでもマダイの
飼育期間が8か月となり、本格的に陸上養殖事業
への参入を図るそうですが、昨日の日経産業に、
この話が出ていましたね。
http://kensetsunewspickup.blogspot.jp/2015/11/ok.html
ということなのですが、「キッツ」さんて誰だ?
という方が多いのではないかと思いますので、
どんな会社なんだ?というのを調べると、以下の
ようになるんです。
設立が1951年、本社は千葉市、資本金が
21,207,084,670円、連結売上高は117,278百万円
連結従業員数が4,456名で、事業内容は、バルブ
及びその他の流体制御用機器並びにその付属品の
製造・販売となっており、会社四季報によると、
「総合バルブメーカー国内首位、建築設備、石油
化学向け強い、伸銅品も国内上位。マダイの長期
飼育に成功、陸上養殖プラント市場に参入」と
書かれています。
ということで、どんな養殖技術開発をおこなって
いるのか特許出願から見てみましょう。
見てみると、研究開発が始まったのは、最近
のようで、「生魚容器に適合した水処理装置」が
メインの開発テーマなんですね。
それぞれの発明は以下のようになるんです。
・ 特開2014-058424
【課題】
特に小規模の植物栽培の養液や水槽内の液体
などの除菌浄化に有用であり、簡単な構造により
全体を小型化しつつ機能的に除菌浄化して生物の
生育促進を図ることができるオゾナイザとこれを用
いた液体浄化装置並びに処理方法を提供する。
【解決手段】
高電圧電極の細径状の金属棒3の外周に放電空
間である空隙Gを介して円筒状の誘電体4を同芯状
に配設する。誘電体4の外周面4aにアース機能を
有する薄膜状の放熱性シート5を密接状態に巻装
してオゾン発生体2を構成した。
・ 特開2015-019647
【課題】
養殖水に含まれるアンモニアを分解除去するにあたり、
残留オゾンやオキシダントを発生させることなく養殖水に
含まれるアンモニアを分解除去する方法及び除去装置を
提供すること。
【解決手段】
養殖水の少なくとも一部に対してオゾン処理を行って
ORPの変化を測定し、ORPが450mV以上であり、
かつ予め定められた第1の変化率以下となるORP曲線
1上の最初の点を第1点5と、その次に予め定められた
第2の変化率以上となるORP曲線1上の点を第2点6とし、
前記第1点5から前記第2点6までの範囲にある任意の
ORPを規定値として設定する第1ステップと、養殖水の
少なくとも一部に対してORPが前記規定値に上昇する
までオゾン処理を行う第2ステップとを有するアンモニアの
除去方法である。
ちなみに、ORPとは、酸化還元電位のことだ
そうですよ。
・ 特許5822972
【課題】
過剰な処理による有毒のオキシダントの発生を
防ぎつつ魚介類にとって有害なアンモニアを除去
処理し、魚介類からのアンモニア排出量の増減に
応じたアンモニア除去処理を実施して、養殖水中
へのアンモニアの蓄積を防止できる循環型養殖
方法及び循環型養殖装置を提供する。
【解決手段】
水生生物が飼育された循環型養殖槽の養殖水を
養殖装置本体で処理する方法であり、予め養殖水を
オゾン又は次亜塩素酸により処理するときのアン
モニア分解速度を求め、分解処理後の目標アンモ
ニア残存量を設定する第1ステップ、養殖水中の
低減までに必要な処理時間をアンモニア分解速度
から演算する第2ステップ、第2ステップで演算した
処理時間で養殖水をオゾン又は次亜塩素酸により
処理して養殖水中のアンモニアを分解処理する
第3ステップ、第3ステップで分解処理した養殖水を
養殖槽に戻す第4ステップを有する。
・ 特開2015-192627
【課題】
水質調整剤(ORP調整剤)の使用量を削減する
とともに、活性炭の使用期間を延長することにより、
ランニングコストを低減させることができる閉鎖型
養殖システム、及び養殖水の浄化方法を提供する
こと。
【解決手段】
魚介類を養殖する養殖水槽2と、前記養殖水槽2
から抜き出した養殖水3に含まれるアンモニアを分解
除去するオゾン処理部4とを有する閉鎖型養殖シス
テムであって、前記養殖水槽2から抜き出した前記
養殖水3をオゾン処理した後、活性炭により処理する
ことによって前記オゾン処理により上昇した前記養殖
処理部5を備えることを特徴とする閉鎖型養殖シス
テム1である。
早いところ、安くておいしく新鮮なマダイを
提供していただけると助かりますので、是非
頑張って欲しいものです。