業務用洗濯機見たことあります?
この前、テレビで紹介していた業務用
洗濯機を作っている石川県白山市の
稲本製作所さんの洗濯機は、洗濯槽だけで、
高さが2.7メーター、長さが10メーターも
あるんです。
知ってました?
知らなかったのは私だけ?
テレビで紹介していた洗濯機は、10槽に
分かれており、一度に60kg分のバスタオルを
投入でき、一槽あたり3分で洗濯物が次の
槽に移り、次々に投入でき10槽あるので、
最初に投入した60Kgの洗濯物は30分で洗い
とすすぎが終了し、次に脱水機にかけられ
る、というものでした。
これは、以下のように、槽数を自由に
選べ、他のシリーズもあり、16槽システム
まで可能のようです。
株式会社 稲本製作所|製品紹介|連続式水洗機「レッシヴァ」CR60Aシリーズ
この特許を調べると、たとえば、特許
5330102「連続水洗機」では、
【課題】
軸方向に連続する複数の槽に被洗物を
順次移送して連続的に洗濯、濯ぎを行う
連続水洗機に関し、被洗物の種類に応じた
条件で効率的な洗いを行うことができ、
少ない濯ぎ水で速やかに濯ぎを行うこと
が可能な、槽長さの短い水洗機を得る。
となっています。
脱水のほうは、コインランドリーの
ように、ガランガランとぶん回すのか?と
思いましたら、いざ知らず、最初からぶん
回すのは効率が悪いため、油圧によって
ものすごい力で、洗濯物をプレスし、絞る
ということをおこない、この作業が終わ
ったタオルは、ひとつの大きな丸いケーキ
のような形になってしまっていました。
株式会社 稲本製作所|製品紹介|プレス式脱水機HP4500Bシリーズ
この特許は、特許4950741「洗濯物の
圧搾式脱水方法及び圧搾式脱水機」などで、
【課題】
通水性を備えたバスケット内に投入され
た洗濯物を押圧体で圧搾して脱水する方法
及び装置に関し、洗濯物と共にバスケット
内に流入した多量の水を速やかに排出して
脱水時間を短縮すると共に、高速脱水に
伴って増大する洗濯物の歪や応力を軽減
して、破れなどの洗濯物の損傷を未然に
防止する。
【解決手段】
圧搾工程の立ち上げの際にエゼクタや
真空ポンプなどの吸引機23でバスケット
2内の過剰の水と空気を強制的に吸い出す
ことで、押圧体1による加圧力の立ち
上げを速くする。吸引機23としてエゼ
クタを用いることにより、吸引動作の立
上がりを早くでき、排水路24の切換
などの操作を必要としない利点が得られる。
エゼクタの駆動流体は、蒸気又は圧縮空気
や水を使用する。圧搾工程に入って押圧体
1の圧力が立ち上がった後もしばらく
吸引を継続することで、脱水時間を更に
短縮することができる
ということで、一つのケーキ状の塊と
なった洗濯物は、ガランガラんとぶん回
される乾燥機に入れられることにより、
それぞれのタオルが1枚づつとなり乾燥が
終了するんです。
この特許は4566457「洗濯物乾燥機及び
洗濯物乾燥機の洗濯物排出方法」や、
特開2006-034802「洗濯物の乾燥機」など
いろいろありますよ。
テレビで紹介していた製品のお値段は、
洗濯機、脱水機、乾燥機合わせて1億
2800万円!!だそうで、大邸宅にお住いの
方は、1台いかがです?
これらの洗濯機は、海外からの観光客の
増加、東京オリンピックなどのホテルの
洗濯量の増大で需要が増しており、テレビ
で紹介していた洗濯事業では(ワタキュー
セイモアと言っていました)、この洗濯機、
乾燥機3台ずつがあり、今夏からは4台目を
導入する予定だそうです。
ということで、稲本製作所さんの創業は
大正6年、資本金9,630万円、株主は株式
会社アイナックス100%、従業員数146人、
売上高が4,961百万円、事業内容は、業務用
洗濯機、乾燥機、仕上機、繊維加工機、
関連機器の製造となっています。
業務用の機械って、ものすごいでっか
いんですね。