この前、新聞に書いてあったのですが、
脳の中には、自分でも知らない無意識の
情報が沢山あるんだそうで、この無意識の
情報を取得、解析する基礎研究が、昔から
おこなわれているそうです。
この研究をおこなっている脳情報通信
融合研究センター(CiNet)では、簡単で
快適に脳波を測ることのできるウエアラ
ブルな脳波計を開発し、これを用いて
新しいコミュニケーション技術を確立し、
これを産業応用することを目指している
そうです。
成果の一例が紹介されていたのですが、
日本語では「R」の発音も、「「L」の発音も
同じなので、日本人の多くは、英語の
rightとlightの違いを聞き取ることができ
ませんが、RとLは、日本人の脳波でも、
異なる脳波を発しており、無意識には音の
違いを認識しているんだそうです。
(ちなみに、英語圏の人間に聞くと、Rと
Lは全く違う音だそうですよ。日本人は、
MとNもなかなか区別できませんね。)
CiNetでは、この音の違いで発生する
脳波を強化するトレーニングを積むことで、
気がつくと、RとLの違いを意識できるよう
になるという仮説を立て、最近、その実証に
成功したんだそうで、現在は、この脳波を
強化するトレーニングをするためのゲームを
開発中だそうです。
音の区別以外にも、脳波を測ることで、
脳の働き具合を評価する技術の開発を
おこなっているそうで、新聞には、将来、
脳波ゲームをしているだけで、気がついたら、
英語の聞き取り能力がアップする時代が
来るであろう、と書いてありました。
WEBを調べると、以下のような記事が
出ていますね。
プレスリリース | 脳波を利用することで無意識に英語のリスニング能力が向上 | NICT-情報通信研究機構
ということで、これらについてどんな
発明があるのか見てみましょう。
・ 特開2015-221144「脳波計測用ヘッド
ギア」
【課題】
様々な人の頭部の形状にフィットし、
また頭部の特定の部位に強い圧力が
かからない脳波計測用ヘッドギアを
提供する。
【解決手段】
略半円状の外殻4と、電極3を備える
帯状体2と、複数の第一の弾性体7aを
有し、当該複数の第一の弾性体7aの
うちの各一端を当該外殻の両端に
それぞれ接続したヘッドギア外殻部
10が存在し、当該帯状体の両端
及び/又は当該帯状体の両端に
それぞれ各一端を接続した複数の
第二弾性体7bの各他端をさらに当該
ヘッドギア外殻部10に接続する脳波
計測用ヘッドギア1により、様々な
人の頭部の形状に対し、脳波を所望の
位置で痛み無く計測することができる。
・ 特開2015-132671「ニューロフィード
バックを用いた無意識学習法」
【課題】
脳波計を用いた学習方法であって、
学習する対象に被験者が意識を向ける
必要はなく、脳波(MMN)を用いたゲー
ムとして課題を被験者に提示するニュー
ロフィードバックを用いた無意識学習法を
提案する。
【解決手段】
MMN応答があるものとして選別された
学習課題について、(1)被験者に、学習
課題についての説明なしに課題提示
手段を用いてオドボール法で課題を繰り
返し提示し、MMN信号の振幅を被験者に
提示しつつ、MMN信号の強度を大きく
するように被験者に促し、(2)学習課題に
おける弁別対象を個別に被験者に提示
して、学習成果を確認する。(1)と(2)を
繰り返すことで、被験者のMMN信号を
増大させ、その結果、課題の識別能力を
改善する。また、MMN信号の振幅を
ゲームに入力して、MMN信号増大の
補助とする。
ということで、寝ている間に、無意識に
勉強が終わっている、という技術が開発
されませんかね???