小野薬品工業さんのがん免疫薬の
オプジーボ(一般名はニボルマブだそう
ですが)が、最初は、悪性黒色腫(メラノ
ーマ)の治療薬として製造販売承認を
受けたのが、肺がん患者の80%以上を
占める非小細胞肺がんにも使えるという
ことで、話題になっていますね。
抗がん剤が効かないがん細胞にも
劇的に効果があるそうで。
(ただし、劇的な効果を示す患者は
3割程度で、7割にはそれほど大きな
効果がなく、これが未解明ということと、
劇症型の糖尿病や重症筋無力症など
の患者には重篤な副作用があるそうで)
まあ、そうは言っても、一部の患者では
末期のがん細胞が小さくなるだけでなく、
がん細胞が消えた患者もいるそうで、
末期がんの場合には、是非とも使いたい
ということになりますね。
薬剤費が高いのがネックですが(年間
3千万円超だそうで)、是非とも安くして
欲しいものです。
小野薬品工業さんを調べると、正式名称
中央区、創業享保2年!!(1717年)、
資本金17,358百万円、連結従業員数
2,987名連結売上高135,775百万円、と
いうことで、抗がん剤の影響で、株価が
上昇して、時価総額が3兆円に迫る勢い
です。
オプジーボは、2014年の9月に、皮膚がん
用点滴静注薬として発売されたわけですが、
どんな特許なのか調べてみましょう。
今回も、プラピ(J-PlatPat)さんに、お願い
することとして、出ましたね、特許4249013
「PD-1に対し特異性を有する物質」、出願が
2002年と古いんですね。
この特許が、小野薬品工業さんの抗PD-1
抗体関係物質の、最初のもののようです。
ということで、「じゃあ、この物質は
何の役に立つの?」ということで、特許
4409430「免疫賦活組成物」で、請求項の
1に、「PD-1抗体を有効成分として含み、
インビボにおいてメラノーマの増殖または
転移を抑制する作用を有するメラノーマ
治療剤。」でっせ、と書かれているんです。
(国際公開番号はWO2004/004771)
さらには、特許の5885764「癌治療剤」
(出願が2014年)では、
「 PD-1の免疫抑制シグナルを阻害
する抗PD-L1抗体を有効成分として
含む癌治療剤であって、癌が、癌腫、
扁平上皮癌、腺癌、肉腫、白血病、神経腫、
メラノーマ、リンパ腫および骨髄腫、 扁平
上皮癌が、子宮頚管、瞼、結膜、膣、肺、
口腔、皮膚、膀胱、舌、喉頭または食道の
癌、腺癌が、前立腺、小腸、子宮内膜、
子宮頚管、大腸、肺、膵、食道、直腸、
子宮、胃、乳房または卵巣の癌、癌が、
肺癌、大腸癌、食道癌、卵巣癌、メラノーマ
またはリンパ腫」にも、効きまっせ、と
欲張った??(きっと違うと思います!!
何にでも効くといいですね。)内容と
なっているんです。
2015年出願の、特開2015-163631
「肺癌治療剤」という、「肺癌が、肺扁平
上皮癌または肺腺癌である肺癌治療剤。」
だけでおま、という欲張らない??ものも
ありますが。
社長さんの話では、2030年にオプジーボ
の特許が切れると言っていますので、
きっとUSP8728474「IMMUNOPOTEN-
TIATIVE COMPOSITION」を指していると
思われますが、ファミリーは、上で取り
上げた日本のものや、ヨーロッパなどにも
出願されている、いろんなものがありますよ。
(以下は、上で取り上げた特許4409430基準で
表示させたファミリーです)