このシリーズは、プラピ(J-PlatPat)
さんの、使い方を調べて、骨までしゃぶり
倒そう、というシリーズですので、パテント
マップによる特許情報分析は関係ないですが、
せっかく検索しましたので、簡単にパテント
マップ分析をしておきましょう。
(手作業で分析できないことはないですが、
時間がかかりますので、商用分析ソフトを
使いますので、すんません。)
まずは出願年を見てみると、以下のように、
昔から研究されていたんですね。
次は、出願人上位10傑の10年間の
出願推移です。(系列企業は名前を統一
しています)
オリンパスが最も出願数が多いのですが、
ここ10年間は出願数を落としており、キャノン、
ニコンなども研究開発が少なくなっている
ようです。
研究課題の推移は以下のようになり、
光学系が一番の課題なんですね。
それでは、強い特許と呼ばれるものは
どんなものがあるかというのを、被引用
回数で見てみると、やはりオリンパスさんが
多いですね。
(エム・アール・システムというのは、現在
キャノンに吸収されています。 被引用
回数というのは、審査において、拒絶理由に
挙げられた回数ですので、重要と考えられる
発明なのですが、古いものほど回数が多くて、
比較的新しいものは、被引用回数が少ない
といった難点があります。)
ちょっと覗いてみると以下のようになりますよ。
・ 特開平8-006708(登録はされていませんが)
【目的】
操作者の頭部に装着されるHMD(Head Mounted
Display)型の撮像表示装置において、
操作者による操作の指示が容易に行なえ、
かつ複雑な操作指示も簡単に行なうことの
できるものを提供する。
【構成】
操作対象などを示すアイコンを表示部
2L,2Rによって空間内の所定の位置に
あるように仮想的に表示させ、空間内の
仮想的なアイコンに対する操作者の身体の
一部(例えば手や指)をカメラ部3L,3Rに
よって撮影し、操作者の身体の一部が所定の
動きを示したことが検出された場合に、
そのアイコンに対応する処理を起動させる。
さらに視線検出手段を設け、操作者の
視線がアイコンに所定時間むけられている
ことが検出された場合に、そのアイコンに
対応する処理を起動させる。
20年以上前の出願ですので、現在の
ようなスマートなものではありませんが、
基本コンセプトは、今に通ずるものなので
しょう。
・ 特開平2-063379
優先権主張日が30年近い前ですが、もう
すでに現在のコンセプトと同じで、現在は、
これをいかに実現させるかに、皆さん腐心
しているのでしょう。
興味のある方は、そのほかも調べて
みてください。
今回は、特許情報分析が主ではなくて、
検索が主でしたので、このへんで。