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生きイカ輸送、それとも活きイカ輸送?

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 イカを生きたたまま輸送するのって、

活魚輸送って言うんでしょうかね?

 

 それとも、活きイカ輸送なんでしょうか?

 

 というのはともかく、この前、テレビで、

「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!

視察団」というのをやっていました。

 

 これは、いろんなテーマで、海外のプロに

日本の同じ業態を見てもらい、「スンゴイ

デスネー」と言ってもらうという番組なの

ですが、この前は、イカの漁から、輸送、

さきいか工場、料理屋さんなどを取り上げて

いたんです。

 

 ということで、この前、活魚輸送について

書いてみましたので、今回は、「イカ」の

輸送について調べてみましょう。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 この前の上のブログでは、「活魚輸送」の

FIの「A01K63/02@A」というのを使って

調べてみましたが、今回は趣向を変えて、

Fタームを使ってみましょう。

 

 先ずは、Fタームではどんなものがあるんだ?

というと、2B104「養殖(自然資源)」というのが

あるんです。

 

 この2B104の上のほうの観点を貼り付けると

以下のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928153131j:plain

 

 ということですので、対象魚具類はAA13の

「・イカ,タコ類」として、養殖方法BA16「・活魚

輸送」と装置(1)水槽の用途CA09「・活魚輸送

用」で論理積を取り、さらに発明の名称で、

「イカ and 輸送」としてこれらの論理和を取って

絞り込んだ状態で調べてみましょう。

(まじめに仕事で分析する場合には、この方法

では漏れが非常に多いですので、今回は

あくまで、お遊び検索(という名前があるか

どうか知りませんが。たとえば、言葉も「イカ」

だけではだめで、「いか」も「烏賊」も必要

ですが、まあ、お遊びですので、「まあ、

イーカ」ということで)です。) 

 

 そうすると、出願公開で関係するのは21件で、

数が少ないので発明の名称を貼り付けると

以下のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928153229j:plain

 

 さらに、出願上位は以下となっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928153240j:plain

 企業としては、どんな企業なんだ?というと、

函館製網船具さんは、ウイキによると1998年頃に

破産しているようですね。

 

 株式会社壱番舎さんは、以下が住所や

電話番号が同じですので、現在は名前が

変わって、「長崎食材株式会社」さんなの

かもしれません。

 

http://ikadokoro.com/index.php

 

 この会社は長崎県長崎市にありますが、

何で長崎で「イカ」なの?というと、以下の

ように、長崎県は「いか類漁獲量」が、日本

第3位だそうですよ。

 

http://uub.jp/pdr/fi/ika.html

 

 西南自動車工業さんのほうは、本社は

福岡、設立1964年(東京オリンピック

年ですね)、資本金4,000万円、事業

内容は自動車整備や自動車販売、

グループ売上高は45億円、グループ

従業員数は500人だそうです。

 

http://www.seinan-j.co.jp/

 

 とか言ってよく調べると、実はこことは

違って、ホームページは出て来ないのですが、

ホントの活魚車製造の西南自動車さんは、

愛媛県南宇和郡にあるようで、以下のURL

によると、事業内容は活魚輸送製造等、

従業員数が15人だそうですよ。

 

活魚車製造工 - 西南自動車工業株式会社(ID:38040-03506751)のハローワーク求人- 愛媛県南宇和郡愛南町愛媛県南宇和郡愛南町 | ハローワークの求人を検索

 

 企業名っておんなじのが沢山あって

調べるのがむずいですね。

 

 この企業は、活魚の輸送に力を

入れており、、出願を調べると

以下のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928154706j:plain

 

 それでは、全体では、どんな出願がある

のか、ちょっとだけですが覗いてみましょう。

(ちょっとだけよ!!)

 

・ 特開2010-233488「活きイカの輸送方法及びその輸送装置」

【課題】

   活きイカ輸送での斃死防止には、

水温の保持、イカが排泄するアンモニア

有機物の除去、イカが消費する酸素の

補給が課題である。また、イカは環境

変化に敏感に反応し、ストレスを受け

斃死したり、噛み合うため、その対策も

必要である。

【解決手段】

   上記課題の解決手段として、輸送中の

海水を生理活性を抑制する水温に保持しつつ、

イカが排泄するアンモニアはこれを分解

除去する海水浄化装置で、有機物は泡沫

分離装置にて除去した。消費された酸素は、

水槽中もしくは海水の循環ライン中に酸素

を吹き込んで補給した。

   イカの斃死や噛み合い防止の手段は、

個別収容可能な容器にイカを収容して解決

した。この容器は、1つの容器に1尾もしくは

それ以上のイカを収容できるように、収容区画

サイズを変更する仕切り板を設置する。

この容器内には、海水が万遍なくに流れ、

且つ、容器それ自体が積層可能な構造とする。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928154736j:plain

 

・ 特開2006-025613「生きイカの墨抜き方法並びに生きイカの

保存方法及び生きイカの輸送方法」

【課題】 生きているイカの墨袋からイカを

殺さないようにして墨のみを抜き取ることが

でき、しかも生きたイカの墨袋から墨を抜き

取るときに大量の海水を必要とすることがなく

、その後の処理においても問題のない生き

イカの墨抜き方法を提供することにあり、また、

墨を抜いた生きイカの生存方法及び輸送

方法を提供することにある。

【解決手段】 生きイカ1の墨袋2内の墨5を

吸引排出する際に、墨袋2内に塩水4と

空気6を注入し、同塩水4で墨5を薄め

且つ同空気6で墨袋2内の負圧を緩和して

墨5を吸引排出する。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928154751j:plain 

・ 特開平05-091828「生きイカ輸送方法」

【目的】 輸送に際して生きイカをできるだけ

自然な生息環境におき、生きたままでの

長時間の輸送が可能となるようにすることに

ある。

【構成】 生きイカを、自然環境における酸素

供給状態、雰囲気温度、雰囲気圧力下で、

個々に相互干渉のない状態で収納することに

より、生きイカを安息状態で輸送することを

可能とし、もって多数の生きイカを生きの

良い状態で輸送することを可能とした。

生きイカの収納雰囲気条件に、遮光、海水の

新鮮な海水との交換を加えることにより、

生きイカの生きの良い状態を保っての

輸送を、より安全にかつ確実に達成できる

ようにした。

 

f:id:oukajinsugawa:20150928154820j:plain

 

 


株式会社神戸物産

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 知っとるけ?シリーズの第3弾です。

 

 株式会社神戸物産って知ってます?

 

  本社は兵庫県の加古郡、設立が

1985年、社長さんが沼田さん、東証1部

上場で、資本金が6,400万円、平成26年

10月期の連結売上高は約2140億円、

2016年版日本経済新聞社編日経業界

地図(2015年8月27日発売)によると、

2期後、3期後共、売上高アップを予想

しています。

 

 どうです?

 

 わかりました?

 

 それでは、どんな登録商標があるのか

見てみましょう。

 

・ 登録4812378

f:id:oukajinsugawa:20150929074331j:plain

 

・ 登録5447399

f:id:oukajinsugawa:20150929074342j:plain

 

・ 登録5753617

f:id:oukajinsugawa:20150929074359j:plain

 

・ 登録5761942

f:id:oukajinsugawa:20150929074410j:plain

 

・  登録5778080

f:id:oukajinsugawa:20150929074424j:plain

 

 それでは、特許出願を見てみると

以下のようになっています。

 

・ 特開2011-004626「豆乳の製造装置及び製造方法」

【課題】大豆をあらかじめ加温したり、薬品を

使用したりすることなく、水に浸漬して膨潤

した膨潤大豆をホッパーから投入することに

より、タンパク質の変性がなく、雑味・青臭みを

除去した豆乳の製造装置を提供し、豆乳を

取出した後、加熱殺菌して豆乳を製造する。

【解決手段】ホッパー1に投入された膨潤

大豆と水を導入パイプ10から自然落下に

より、直接砥石12,14間に導入し、砥石に

よる磨砕と同時に遠心分離し、漏斗形状の

フィルター16とセパレーター15を透過した

豆乳を収集して豆乳取出部4から取出し、

遠心力によりセパレーターの上端縁に

飛んだおからをおから出口から取出す

ようにした豆乳の製造装置及び製造方法。

 

f:id:oukajinsugawa:20150929074440j:plain

 

 ということで、この会社の更なる登録

商標を見てみると、4576838、4590263、

5164732などで、「業務スーパー」という

のが登録されているんです。

 

 そーなんです。

 

 「業務スーパー」というのは、神戸物産

さんが運営しているスーパーだったんです。

 

 ここで、

 

「俺は、業務用のスーパーなんて知ら

ねーよ」

 

 と言ったあなた。

 

 そう、あなた。

 

 あなたの街には「業務スーパー」がないん

ですね?

 

 ということで、「業務スーパー」というのは

業務用食材の販売をおこなう地方スーパー

なんですが、お客さんは別に業務に関係

していなくてもよいわけで、2000年の出店

から15年間で700店舗を超えました。

(と、テレビで言っていました)

 

 私も、私の町にこのスーパーができたときに

業務用のスーパーができたんだねと思って

いましたが、前を通りかかると、別に普通の

お客さんでも良いようでしたので中に入って

みたら、一つ一つのパッケージが大きくて、

それも安いので、ビックらこいたわけでして。

 

http://www.kobebussan.co.jp/

 

 現在は、上のHPにあるように、少子高齢化

人口減少で地方スーパーの経営環境が悪化

しているそうですが、この神戸物産さんが展開

する商標登録もされている「業務スーパー」は、

売上高、店舗数を伸ばしているんです。

 

 以下は、私のほうで、有価証券報告書から

作成したものです。

 

f:id:oukajinsugawa:20150929074647j:plain

 

 ということで、どんな企業かというのを

追加すると、連結従業員数は1,898名、

ほか、平均の臨時雇用者数は3,276名、

業務スーパーは直営店とFC店があり、

業務スーパーのほかに、食品スーパー

テイクアウト店の運営等をおこなっており、

国内グループ会社は以下のようになって

います。

 

会社概要 :: 会社案内|食品業として日本最大の製販一体企業 神戸物産

 

 「おらが町には業務スーパーなんてねーぞ」

という方は、以下で調べることができますので、

お近くにありましたら、お安いですので

是非どうぞ。

神戸物産さんの回し者でもアフリエータ

でもありませんので、念のため)

 

店舗案内|食品業として日本最大の製販一体企業 神戸物産

 

特許分類検索上級編 第9回  FIとFタームの関係性

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 それでは、今回は、FIとFタームの関係から

見て行きましょう。

 

 まず、FIには、個別のFI毎にFタームの

「解析要否」というのが設定されているん

です。

 

 「解析要否」って何だ?というところなの

ですが、「解析要否」というのは、そのFIに

ついて、Fタームで分類されているか否か?、

ということなんです。

 

 「解析要」の場合には、Fタームで解析できる

ようにFタームが付与されていますし、

「解析否」の場合には、Fタームが付与されて

いないため、Fタームでは分析ができません。

 

 つまりは、ある文献に対して、「解析要」

のFIが一つでも付与されると、当該文献に対

して、そのFIが属するテーマのいずれかの

Fタームが付与されるということになります。

 

 これを例で表すと以下のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925101020j:plain

 

 解析が「要」の場合には、Fタームが上のように

付与されるんですが、じゃあ、「解析要否」は

どこでわかるんだ?というと、パテントマップ

ガイダンス(PMGS)のFIを調べることにより

以下のように、テーマコードへのハイパーリ

ンクの有無でわかるんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925101045j:plain

 

 すなわち「解析要」でFタームがあるものは、

ハイパーリンクがついており、そのテーマに

飛べるようになっているんです。

 

 ちなみに、FIをどのように調べるんだ?

というのは以下のようになりますよ。

 

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat

 

f:id:oukajinsugawa:20150925101131j:plain

f:id:oukajinsugawa:20150925101145j:plain

 

 Fタームの1回目の説明のときに、

Fタームリストがあるものとないものが

あるということに簡単に触れましたが。

Fタームリストが存在するテーマのことを

「Fタームテーマ」と言い、今回のように、

「Fタームテーマ」の中でも、テーマ内に

「解析否」のFIが存在するテーマのことを、

「部分Fテーマ」と言うんです。

 

 「部分Fテーマ」においては、テーマの

「FIカバー範囲」と、Fタームが解析されるFI

(すなわち「解析要」のFI)の範囲が異なるため、

Fタームを用いた検索を行う際には注意が

必要ですよ。

 

 それでは、完全な「Fタームテーマ」と

FIによりFタームが割り振られていない、

「部分Fタームテーマ」ってどこでわかるんだ?

というと、以下でわかるんです。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/themecode.htm

 

f:id:oukajinsugawa:20150925101241j:plain

 

 試しに2Bをクリックすると、2B005が「部分F」

となっていて、「部分Fタームテーマ」である

ことがわかります。

f:id:oukajinsugawa:20150925101328j:plain

 

 ちなみに、「全テーマのテーマコード表」が

エクセル版でダウンロードできるようになって

おり、便利ですので、私はプリントアウトして、

いつでも見ることができるようにしています。

 

 ちなみにちなみにですが、今回の特許分類

検索シリーズを書くのに参考にしている、以下の、

独立行政法人工業所有権情報・研修館

「特許分類の概要とそれらを用いた先行技術

調査~IPC、FI、Fターム編~(平成27年度)」の

一番後ろに、IPCのクラスまでの内訳も載って

いますので、こちらのほうも印刷して手元に

置いておくと、便利ですよ。

 

http://www.inpit.go.jp/content/100640809.pdf

 

 ということで、続く。

 

山口さんちのエルマー・A・スペリー賞

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 昔、「山口さんちのつとむくん」という歌が

ありましたが、こちらのほうは、エルマー・

A・スペリー賞受賞の山口琢磨さんの話

です。

 

 山口さんって誰だ?というのは、以下を

見てもらうこととして。

 

http://www.mrpartner.co.jp/business2014/local/01.html

 

 さらに、エルマー・A.スペリーって誰だ?と

いうのは以下の方だそうですよ。

 

エルマー・A. スペリーとは - コトバンク

 

 この山口さん、押し船連結装置で、この

賞をもらっているそうで、本日の所さんの

番組で紹介されるそうです。

(エルマー・A・スペリー賞とは、運送技術

発展に貢献した人に授与されるそうですが)

 

 ということで、酒を飲みながら馬鹿笑い

しながら番組を見る前に、今でも出されて

いる山口さんの特許などを下調べしておく

ことに致しましょう。

 

 検索してヒットしたものを見ると以下の

ようになっていました。

 

f:id:oukajinsugawa:20151007162411j:plain

 

 さらに昔のものはないかいな?ちゅう

ちゅうたこかいな?いかかいな?と調べると、

 

・ 特許10004616「押し船と艀との連結装置」  

 出願昭和47年(1972年)3月6日

 

・ 特許1145226「押し船と艀との連結装置」 

 出願昭和49年4月15日

 

・ 実登1684943「押し船と艀との連結装置」       

 出願昭和56年4月10日

 

などがありますね。

 

 その前にも、特願昭45-89682の「押し船と

艀との連結装置」というのもありますが、これを

改良して、「吃水に関係なく 簡単な操作に

よって両船を確実に連結でき、波浪中を

航行する際には押船と艀との相対的縦揺れ

運動を許容しないことで航行を安全かつ容易に

した」という、特許10004616の、「発明の

詳細な説明」を見てみましょう。

 

「本発明は押船船団等における押船と艀

(はしけ)との連結装置に関するもの」だ

そうで、以前は、「押船と艀との連結には

従来大部分はロープを使用する方法が

採用されているが、この方法では、波浪中を

航行する際に両船の接触部分、すなわち

艀の船尾と押船の船首との間の相対的

上下運動を防止することが不可能で、

そのため両船の間に設けられる緩衝材の

消耗がはげしく、またロープを掛ける位置に

よっては両船の相対的ピッチングによって

ロープに過大な張力が作用することがあり、

これらは押船船団の波浪中航行の困難で

あることの要因をなしている」んだ

そうです。

 

 ということで、これを解消するために、

上の特願昭45-89682が出願され、さらに

改良特許10004616につながったそうですよ。

 

 図を貼り付けると以下のようになりますが、

これだけではよくわかりませんので、まあ、

べろべろに酔っ払いながら、所さんの

番組で確認することと致しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20151007162459j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151007162523j:plain

 

特許分類検索上級編 第10回  Fタームその4 パテントマップガイダンスを使いこなそう

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 それでは、FIとFタームとの関係をさらに

探って行きましょう。

 

 「FI適用範囲」、すなわち、そのFIはどの

Fタームに割り振られているのか、逆に

言えば、そのFタームはFIのどの範囲を

カバーしているのか、というのは、観点ごと

に区切られているんです。

 

 どういうことかというと、「FI佐藤さんは、

観点1ね。 FI中村さんは観点2ね。」

などと割り振られるわけですね。

(実際は、こんなにひとつひとつ割り振ら

れるわけではなく、FIは、通常、観点の塊に

なっています。

 

 ちょっと例として5H026の「燃料電池

(本体)」というのを見てみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925111842p:plain

 

 上は長いので、途中でカットしてありますが、

H01M8/02;8/08-8/14;8/18;8/22;8/22@Z;

8/24-8/24@ZのFI適用範囲は、観点AA、

BB、CC、CV、CX、EE、HHとなっています。

 

 観点はこのほかにRRというのがあるの

ですが、以下のように、FIの適用範囲は、

H01M8/18となっているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925111916j:plain

 

 ということなので、文献にある「解析要」の

FIが付与された場合でも、必ずしもテーマ

内の全Fタームが付与されるわけではなく、

付与されたFIを解析範囲とするFターム

のみが付与されるんですよ。

 

 この対応関係を表したものが、「FIキーと

観点の関係」と呼ばれており、前回例に

上げた2B005は以下となっており、関係

性は表のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925111951j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112007j:plain

 

 この「FI適用範囲」の関係性は、上のように、

Fタームリストでわかりますし、以下のような

方法でも見ることができますよ。

(上ほどきれいな図ではないですが)

 

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat

 

f:id:oukajinsugawa:20150925101131j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112119j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112140j:plain

f:id:oukajinsugawa:20150925112235j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112325j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112350j:plain

 

 尚、上記は、説明のために、初めに、「Fターム

解説」にしてクリックしていきましたが、最初に

印がついている「Fタームリスト」でクリックして

いっても、以下の「解説」をクリックすれば、

同じ画面になりますよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20150925112416j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

J-PlatPatを使い倒そう その1  プラピさんの、始まりだい!!

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 現在、「特許分類検索上級編」という

シリーズを書いていますが、検索方法に

そろそろ入りますので、じゃあ、検索

データベースはどうやって使うんだ?

という企画をおこなってみたいと思い

ます。

 

 特許検索データベースには、いろいろ

あるわけですが、試しにWEBで「特許

検索データベース」と打ち込んでみると、

以下のようなものも出てきます。

 

http://e-patentsearch.net/wp/273.html

 

 たとえば、この一番上のNRIサイバー

パテントの、「料金表」というのを

クリックすると、国内検索の基本セットで

月2万5千円も取られるわけでして、当然

これだけでは役に立ちませんので、一覧

一括ダウンロード・検索結果集計オプ

ションとか、海外検索オプションとか

付けると、あっという間に金額が膨ら

んでしまいます。

 

 ということで、どれか一つの使い方を

書いても汎用性がありませんし、特殊な

ものになってしまいますので、誰でも

使えて、それもタダ、というJ-PlatPatで、

「基本的な検索方法を、一緒に勉強して

いってみようではあーりませんか」、

という企画です。

 

 ちなみに、私のブログでは、J-PlatPat

と書くのが長くて面倒なので、「プラピ」

と称しますので、お見知りおきを。

 

 まあ、タダほど怖いものはないという

言葉がありますが(本当は、「タダほど

高いものはない」ですね)、このプラピ

さん、タダで使えて文句を言われることは

ないという、心配ないものですので、

大いに使い倒そうではあーりませんか。

(ただし、一定の場合には怒られる場合が

あり、私も使いすぎて、しばらくプラピ

さんに、シカトされてしまったことが

ありました。)

 

 今までに、断片的にプラピさんの使い

方を書いてきましたが、今回は、以下に

ある、「特許情報プラットフォームマニュ

アル」を使用し、系統立てて、勉強する

ことに致しましょう。

 

http://www.inpit.go.jp/j-platpat_info/reference/

 

 それでは、第1回目の始まり、始まり―。

 

 まずは、4ページ目の「1章 はじめに」

というのを見てみましょう。

 

 ここでは、特許情報プラットフォーム

(J-PlatPat)とは、工業所有権情報・

研修館(INPIT)が運用する、インター

ネットを通じて、誰でも、どこからでも

無料で特許情報の検索ができる

サービスであるということが書かれて

います。

 

 プラピさんでは、明治以来、特許庁

発行してきた特許・実用新案、意匠、

商標に関する公報や、外国公報に加え、

それぞれの出願の審査状況が簡単に

確認できる経過情報等の特許情報を

提供してるんです。

 

 また、IPDLと違って、J-GLOBAL

(科学技術総合リンクセンター)や

中韓文献翻訳・検索システム(中国

語文献及び韓国語文献の機械翻訳

文の全文テキスト検索)等の外部

サービスとの連携、「色彩」や「音」

等の新しいタイプの商標への対応も

できますよ。

(と言っても、J-GLOBALでは、

お金を払わないと見ることができない

論文などは、タダで中身を見ることは

できませんが)

 

 ちなみに、J-GLOBALのHPは以下と

なります。

 

J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

 

 次は、「特許情報」ってなーんだ?と

いうことですが、特許情報って、特許庁

発行している公報の情報や経過情報などの

ことを言うんです。

 

 特許や実用新案関係では発明や考案

(アイデアですね)、意匠ではデザイン、

商標ではトレードマーク、などの出願された

ものに関する情報などを言っているんです。

 

 これら新しいアイデアなどがひらめいた

ときに、「保護してもらおーっと」と思っても

おんなじだったり似ていたりしていた場合

には、日本では一番先に特許庁に願い

出た人(出願ですね)しか保護してもらえ

ませんので(先願主義ですね)、果たして

自分の新しいアイデアなどは、先に出願

している人はいないよね、というのを

調べる必要があり、この場合に、プラピ

さんに一肌脱いでもらおうということに

なるわけです。

 

 このほかにも、プラピさんに登場して

もらう機会は多いわけで、何か新しい事業

おこなおうとする場合に、その事業について

権利を持っている人はいないよねというのを

調べる必要がありますし、一生懸命研究

しているのに、もうすでに誰かが権利化

していたなどとなると、お金も労力も水の

泡となりますので、研究開発に入る前に

調べておく必要がありますし、この研究

開発に役立つ最先端の技術が何かを

調べて、さらにアイデアを膨らませる

などに役立てることができるんですね。

 

 ということで、プラピさんの概要は

こんなところで、早速、どうやって

プラピさんにアクセスするんだ?と

いうのを見てみましょう。

 

 入り方は、まず、INPITのHPから入る

方法がありますね。

 

http://www.inpit.go.jp/index.html

 

 f:id:oukajinsugawa:20151008102318j:plain

 

 もう一つは、直接下のURLにアクセス

する方法です。

 

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

 

f:id:oukajinsugawa:20151008102346j:plain

 

 ということですので、皆様は、プラピさんの

トップページのURLを、「お気に入り」に入れて

おけば良いですね。

 

 まあ、第1回目はこんなところで、第2回に

続きますよ。

ナイキさんの、ナイキマグ特許 NIKE MAG

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 以下の記事で、バック・トゥ・ザ・フューチャー

未来スニーカー「Nike MAG」発売??というのが出て

いますね。

 

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』未来型スニーカー「NIKE MAG」発売!? | FunDO

 

Nike Mag - 2015 Release Info | SneakerNews.com

 

http://www.nicekicks.com/tag/nike-air-mag/

 

 「NikeAir Mag」とか、「NikeAir Mag 2015」

とか、いろんな呼び名があるようですが。

 

 ナイキさんで、こんなシューズを研究して

いたとは全く知りませんでしたし、そもそも

マーティ・マクフライが履いていたシューズが、

ナイキ製だとはちっとも知りませんでした。

 

 さらには、未来の世界って、今年だった

なんて、驚きです。

 

 以下のURLによると2011年に1500足の

オークションがされたそうで、470万ドルにも

のぼったそうですので、どんなお金持ちが

買ったんでしょうね。

 

http://news.nike.com/news/the-2011-nike-mag-auction-raises-47-million

 

 単純平均でも1足31万円以上ですもんね。

 

 どんな特許なんだ?というのは、以下の

ように、すでに書いてお出での方がおりますが、

私のほうでも、追加の情報を書いてみましょう。

 

  http://japan.cnet.com/sp/patent/35071492/

 

 上の記事では、字数の制限があるんでしょう、

特許はUSP8528235号と、特許5460695号

しか書かれていませんが、そのほかのナイキ

さんの特許を覗いてみると、以下のように

なるんです。

 

 まずは自動で靴ひもが締まるという特許を

調べると、特許第5323177号「自動靴紐結び

システム」、USPのほうは、8046937号の

「AUTOMATIC LACING SYSTEM」となって

います。

(2011年のオークションでは、自動靴紐結び

機構はなかったとのことですが)

 

f:id:oukajinsugawa:20151009155547j:plain

 

 請求項の1を見てみると、「履物物品用の

自動靴紐結びシステムであって、

 空洞を有する足底と、

 前記空洞中に設けられているモーターと、

 前記モーターが駆動シャフトを有し、

 前記駆動シャフトが少なくとも1つの歯車を有し、

 少なくとも1つのベルトであって、前記ベルトの

中間位置において前記少なくとも1つの歯車と

係合しているベルトと、

 前記少なくとも1つのベルトの付着部分に

おいて、前記少なくとも1つのベルトに連結

されているヨーク部材と、

 前記ヨーク部材に付いていて、履物物品の

甲を調節するように構成されている複数のス

トラップとを有し、

 ここで、前記ストラップは、前記モーターを

活性化させることにより、閉じた位置と緩んだ

位置との間で、自動的に動かされうる

自動靴紐結びシステム。」となっています。

 

 最初、どんな機構なのかな?と思ったの

ですが、やっぱりモーターは必要なんですね。

 

 まずは、モーター1230などの巻き上げ

機構は、靴底に入るそうです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125051j:plain

 

 シューズの締め付け機構は上図の「自動靴紐

結びシステム」と、下図の「自動足首締め上げ

システム」があるそうで、上図の「自動靴紐結び

システム」は、ご覧のように、モーターと連結

されており、モーターが順方向、逆方向に

回転することにより、締め付けたり緩めたり

するんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125121j:plain

 

 上図22、23の「自動足首締め上げシステム」の

ほうは、赤の部分がロック機構で、コイルバネや

モーターなどを想定し、足首部分にセンサーを

付けてもいいし、下の図17の、かかとの下に

取り付けられた重量センサー1606からの

信号で、締め付けたり緩めたりするように

しても良いそうです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125150j:plain

 

 下の図24は足首部分が緩められたもので、

図25が締め付けられた図です。

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125218j:plain

 

 足首や靴紐の締め付けは、以下のように、

重量センサーでの自動締め付けでもいいし、

シューズにボタンのようなものを取り付け、

使用者が制御するようにしても良いんです。

 

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125238j:plain

 f:id:oukajinsugawa:20151009125255j:plain

 

 それでは、電源は、どうすんの?というと、

以下のように電池1299などを使用したり、

再充電のための充電ポート1297なども

考えられるんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125341j:plain

 

 この充電システムも特許化されていて、

特許5421359号「履物物品用の充電

システム」と、USP8058837「CHARGING

SYSTEM FOR ARTICLE OF FOOTWEAR」

となっています。

(今はやりの非接触誘導充電を使用して

いますよ)

 

f:id:oukajinsugawa:20151009125413j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151009125431j:plain

 

 ということなのですが、結構、緻密な

技術のかたまりで、スポーツシューズ

などは結構手荒い扱いを受けますので、

すぐ故障しそうな感じがするのですが、

今後のテクノロジーの進化に期待致し

ましょう。

知られざる特許の旅 第4回   明治時代の技術分類

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 前回の続きです。

 

 今回はどんな技術分野が多かった

のかというのを見て行くわけですが、

その前に、最初の日に出願された、

そのほかの登録特許を見てみましょう。

 

 わかりやすいように、この前と同じ表を

貼り付けておきます。

 

f:id:oukajinsugawa:20150706121118j:plain

 

 まずは、工夫かんざしですが、以下の

ように、「ロ」が「印鑑」として、

「ヘ」が「鉛筆」として取り外して

使えるかんざしなんです。

 

 便利でしょう?

(明治時代に、そんなにしょっちゅう

「はんこ」や「鉛筆」を使う女性が

いたのか?という疑問が残りますが)

 

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 次は、「納涼団扇車」です。

 

f:id:oukajinsugawa:20150708074430j:plain

 

 こちらのほうは、手前にある取っ手を

回すと、扇風機のように団扇が回転

するわけですが、両側にいる人が涼しく

なるんだそうです。

 

 「てゆーか、回している奴は暑くなん

ねーか?」と思うのですが、きっと、

お金持ちが、お手伝いさんに回させる

のでしょう。

 

 ということで、「この発明は、本当に

売れたのか?」というと、明治19年の

7月から1円35銭で売り出して、明治21年の

4月までで、なんと、1台売れたそうで、

儲けが25銭だったそうです。

 

 自分で作って自分で売ったので、材料代が

1円10銭と、原価率が81%というのは、

当時としてはリーズナブルだったのでしょうか?

はたまた高すぎたのでしょうか?

宣伝広告費も入っていたりして???

ただし、特許登録料も考えると、大赤字ですね)

 

 次は蚤除夜具です。

f:id:oukajinsugawa:20150708074453j:plain

 この夜具は、袋状になっていて、

寝袋のように中に潜り込むと、

虫が入って来ず、湿気を防ぎ安眠が

得られるんです。

 

 旅行や、非常時にも使え、昔も寝袋

があったんですね。

 

 どうやって、虫を防ぐかというと、

アサガオ、コブシ、昔日本でシラミや

ノミの予防に用いたビャクブコン、

線香の原料のリュウノウ、ギンナン

クローブを一定量混ぜ合わせ、この

薬汁を折り返した布目に塗っておく

んだそうですよ。

 

 洗濯は3か月から5か月に1度でよい

そうで、洗濯後にまた薬汁を塗って

おくんです。

 

 「なんか、汚くねーか?」と思う

のは私だけ?

 

 ということで、最初の登録特許は

これぐらいにして、今日の本題の、

専売特許条例黎明期にはどんな技術

分野が多かったのか?というのを

調べてみましょう。

 

 使用するのは、特許第1号から400号

までにしてみましょう。

 

 登録期間は明治18年8月14日から

明治20年11月4日になります。

 

 どうやって調べるんだ?ということ

ですが、下のように、特許第400号と

書かれているその下に、「第114類」

と、分類記号が書かれているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20150708074536j:plain

 

 まず、この分類記号を説明すると、

世界共通の特許技術分類IPC第1版が

発効したのは、1968年9月1日ですので、

明治時代にはIPCなど影も形もなかった

わけでして。

 

 ということで、この分類は日本独自の

分類で、専売特許条例の施行と同時に

特許分類表が作成されて、日本独自

分類として当時から使用されてきま

した。

 

 まあ、そうは言ってもこの特許400号に

付されている特許分類が専売特許条例

制定時の分類か?というとそうではなく、

何度も改訂がされて、明治42年から

44年にかけてそれ以前の明細書の復刻

事業がおこなわれ、この復刻事業

際に、明治42年の分類表に基づいて、

明細書に新しい分類が付されたよう

です。

 

 この辺の経緯は、以下の特許庁

方の資料に詳しいですので、興味が

ある方は見てください。

 

http://www.tokugikon.jp/gikonshi/260/260kiko5.pdf#search='%E6%98%8E%E6%B2%BB%E6%9C%9F%E3%81%AE%E7%89%B9%E8%A8%B1%E7%99%BA%E6%98%8E%E6%98%8E%E7%B4%B0%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%85%AC%E5%A0%B1%EF%BC%89%E3%81%AE%E3%83%8A%E3%82%BE'

 

 この資料によると、昔からの紙の

原本は、大正12年の関東大震災の際に

すべて消失してしまい、公報として

発行されていて、幸いにも消失を

免れた地方などから寄贈などをして

もらい、整理製本後、昭和61年に

電子化されたんだそうです。

(ということは、昔の包袋などは

見ることができないんですね)

 

 ということなので、明治42年から

44年にかけての復刻版が捕まらなかっ

た明細書は、前回の第1号のように、

分類は付されていません。

 

 ということで、特許1号から400号

までのうち分類が付されているのは

333件でしたので、この333件を調べて

みましょう。

 

 この明治42年版の特許分類表は、

特許庁図書館にあるそうですが、

調べに行くのは面倒なので、私の

ほうで、技術分類は推定しましょう。

 

 この当時の技術分類は1から136

まであるのですが、集計すると、5件

以上の登録は13技術分類で、以下の

ようになっていました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150708074623j:plain

 

 当時は生活に密着するような(まあ、

今でもそうですが)、身の回りの製品

が多かったようで、そのほかは、工業

製品は少なく、製造と言ってもお店に

密着するような機械が多かったようです。

 

 ということで、次回は、これらの

技術の詳細を見て行くことに致しま

しょう。


特許出願に見るゲリラ豪雨や台風対策

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  自然災害対策編その2です。

 

・ 特開2011-024565「ゲリラ豪雨軽減方法」

【課題】 都市部などに発生するゲリラ豪雨

有効に軽減解消することのできるゲリラ豪雨

軽減方法を提供すること。

【解決手段】 夏季日射に伴う熱気の上昇に

よるヒートアイランド現象の発生する地域に

対し局地風である温暖・湿潤な海風が流れ

込む前の段階で上昇流起生装置により海風を

上昇させて小規模な降雨を発生させるように

する。

【背景技術】

【0002】

図1はゲリラ豪雨の発生現象の説明図であり、

都市部では夏季日射に伴う熱気の上昇Xにより

ヒートアイランド現象が発生し、そこに局地風で

ある温暖・湿潤な海風Yが流れ込むと入道雲

(積乱雲)200が発生して上空の冷たく乾燥

した空気と交じり合うと不安定な大気状態と

なる。その不安定さを解消するため、急激に

入道雲が発達する結果、ゲリラ豪雨201…

が発生する。 そうした軽減策を講じたものは

これまでに公開されていない。

【0006】

本発明は上記目的を達成するため、

請求項1に記載の発明は、夏季日射に伴う

熱気の上昇によるヒートアイランド現象の

発生する地域に対し局地風である温暖・

湿潤な海風が流れ込む前の段階で上昇流

起生装置により海風を上昇させて小規模な

降雨を発生させるようにする。

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の

方法において、電波・音波・レーザーなどの

水分子の結合手段で水分子の結合作用を

印加する。

 

f:id:oukajinsugawa:20150908141604j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20150908141624j:plain

 

 という大掛かりなものですが、審査

請求はされず、みなし取下げとなって

います。

 

・ 特開2015-102291「超高層ヒートパイプシステム」

【課題】経済社会活動で生じた廃熱は大気や

海洋に廃棄されCO2の増加も含め、地球

温暖化として世界的な危機となっている。

都市部ではヒートアイランドや熱帯夜ゲリラ

豪雨のほか、台風や竜巻も増大し災害度も

拡大している、CO2規制の国際合意があるが

膠着している。太陽光発電自然エネルギー

利用が進むが、自然の熱循環を模倣し、

大気の増加熱量を宇宙空間に廃棄する

システムが期待されている。

【解決手段】超高層建築物にヒートパイプを

併設して、受熱部を地表階に放熱部を超高層

屋上に設置し、地表と上空の温度差の

熱サイクルで冷気を回収し、地表熱をCO2の

少ない上空で放熱し宇宙空間に廃棄することで、

地表の大気熱を減少させ気象を沈静化し

台風、竜巻などの災害の拡大を防止する。

都市部に多数設置し、放熱量を制御し上昇

気流を創生して天気を制御するため、設置を

支援するファンド資金調達を行う。

【0007】

地中熱を利用した冷暖房システムは「特開

2011-43294」など広く知られているが、

大気の温度差を利用する空調技術は

無かった、東京では600mを越すタワーも

出現し、冬場氷片が落下するなど予想

以上の温度差も期待され、省エネルギー

型熱サイクルが可能となった。

(特開2011-43294というのは、前回

取り上げた新潟大学の特許です)

 

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 上図のように、いろんな高いところに

ヒートパイプを設置するそうです。

東京スカイツリーも登場しています)

 

・ 特開平06-070650「地球環境改築方法」

【目的】 地球環境を守り、さらには地球

環境を人類にとって住み易いものに改築す

る方法を提供するものである。

【構成】 多量の水を地球E上から宇宙空間に

発射することにより、地球Eを取り巻く環状体

Rを形成する。

【特許請求の範囲】

【請求項1】 多量の水を地球上から宇宙

空間に発射することにより、地球を取り巻く

環状体を形成することを特徴とした地球

環境改築方法。

 

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・ 特開2005-013017「気象制御方法」

【課題】安全、低コスト、高精度、且つ空間・

時間スケールの大きな方法で、ターゲットに

誘雨剤を放散することによる成功率を高めた

降雨促進など気象制御方法を提供。

【解決手段】雨雲を観測してその中心位置を

特定する工程と、該特定した位置からの前記

雨雲の中心の予測軌道を、気象予測モデルに

より計算する工程と、該計算によって得られた

雨雲の中心の予測軌道上の所定位置に、

誘雨剤及びそれを放散する手段を搭載した

気球が到達するための気球出発予定時刻

及び出発予定位置を、前記気象予測モデルに

より、気球の軌道を逆解析することによって

算出する工程と、該逆解析によって得られた

前記気球出発予定時刻及び出発予定位置

にて前記気球を出発させる工程とを有し、

前記所定位置に到達したと確認若しくは

推定された気球から誘雨剤を放散させて、

降雨促進等の気象制御を行う。

 

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f:id:oukajinsugawa:20150908141943j:plain

 

 この出願は三菱重工さんのもので、登録も

されましたが、4年目からの年金を支払わず、

権利は消滅しています。

 

 実施が無理だったからでしょうか?

 

・ 特開2007-075077「台風や竜巻の勢力を弱くする装置」

【課題】台風や竜巻が発生し通過する場所で人工的に

弱い台風や竜巻を発生させ空気のエネルギーを小さく

消耗させるのが本発明の課題である。

【解決手段】 円筒形の長さ3000メートル程度の

熱気球のようなものを作りその先端を真っ直ぐ上空に

伸ばした後、上部に孔をあけて地表や海上の暑い

空気を冷たい上空に放出させる。

円筒が途中で曲がったり回転したりするのを

防ぐためにフアンやヘリコプタを用いる。

上空に上げるまでに円筒の内部でバーナーを

焚いたり、空気を少し放出したりして円筒に無理な

力が掛からないようにする。

 

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・ 特開2007-075086「台風や竜巻の勢力を弱くする装置」

【課題】台風や竜巻が発生し通過する場所で

人工的に多数の台風や竜巻を発生させ空気の

エネルギーを分散消耗させるのが本発明の

課題である。

【解決手段】海または大地に巨大なファンを設置し

渦巻き状の上昇気流を発生させその気流の

上空に火炎を放射する飛行船、ヘリコプタ、

飛行機を配置し上昇気流の中心に火炎を

放射して、上空3000メートル程度まで上昇

気流を維持する。

これにより台風や竜巻が発生する。

 

f:id:oukajinsugawa:20150908142055j:plain

 

 出願人は上の特開2007-075077と

同じ方です。

特許出願に見る台風対策

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 自然災害対策編その3です。 

 

 今年は台風が多く、水の被害が多い

ですので、効果的な技術が出てくると

いいですね。

 

 以下はプラピさん(J-PlatPat)に記載

されているそのままを載っけています。

 

・ 特開2008-005814「颱風成長防止案」

【課題】低気圧が発生した時点で、颱風、

ハリケーン等に対して処置を行うことで、

暴風雨による都市破壊の被害を無くす

方法を提供する。

【解決手段】航空母艦やオイルタンカーを

海上の最も風の強いところに配置して、

甲板の上に発電機を連動させた風車を

設置し颱風とともに航空母艦、オイル

タンカーを進行させ、風車の羽根の抵抗に

より颱風の力を失わせる風力減衰方法。

一方、発電された電気は蓄電され、潜水艦、

航空母艦、オイルタンカー等の航行に利用

される。

【請求項1】

颱風、ハリケーン等は低気圧が発生した

時点で処置すれば、膨大な対策は必要

無く比較的小規模な対策で防ぐ事が

出來る。それは熱帯低気圧のうちに風力

発電の仕事をさせ、低気圧のエネルギーを

消費させれば好いのです。低気圧の渦は

洋上では平坦で抵抗が少く発達しやすいが、

陸上では障害物が多い為、減衰します。

此の性質を利用して、退役航空母艦

オイルタンカー等の大型船舶の甲板の

上に、風向きに関係なく、同一方向に

廻る看板の様な風車に高さ二米位の

羽根を付け下に発電機を結合させ、

林立させれば、初期の颱風にとっは

相当な抵抗になり力を失なう。レーダーの

誘導に依り颱風の進路が解るので、

颱風の眼を挾んで前後に颱風の進行

方行に一列に、風車を万載した航空母艦

又はオイルタンカー二隻を、最も風の

強い所に配置して、颱風と共に北上し風力の

ロスを謀る。此の様に海上に於いて移動

抵抗体に依る嵐風力減衰方法。風は完全に

止まらないが暴風による都市破壊の被害は

無くなる

【請求項2】

大型船を電池駆動しようとすると改造費が

大変で、とてつもなく不経済です。潜水艦は

電池駆動の上、畳の様に大きい極板の

電池を持っています。退役潜水艦を航空

母艦やオイルタンカーの両脇に取り付け、

電池駆動すれば経済的です。大型船電池

駆動法は二隻の潜水艦を電池付船外機

とし使う方法です。

 

・ 特開2009-296887「台風、爆弾低気圧中心部の気圧を揚げる方法」

【課題】台風襲来で列島が荒れる。しかし、

恵みの雨は頂きたい。ジレンマを学生

時代から持っていた。

【解決手段】台風、爆弾低気圧の目に潜入し、

潜水艦で海水を噴水する。すると、海水の

気化で体積1600倍の空気になり、中心

気圧が上がり空気の求心力が優しくなる。

【請求項1】

1   台風

2   冬期爆弾低気圧

3   台風、爆弾低気圧の目に潜入「GPSで可能」

4   潜水艦で海水を噴水する。「30気圧」

5. 海水の気化で体積1600倍の空気になる

6. 中心気圧が上がり空気の求心力が優しくなる

7. 特許料は無し

 

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 詳細な説明は短いので全文載せると

以下となっています。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

【背景技術】

【0002】

【特許文献1】台風低気圧の中心の気圧を

揚げ優しい台風、低気圧にする。

【発明の開示】

【発明が解決しようとする課題】

台風で恵みの雨は頂きたい、寒の低気圧は

山へ無限の雪を運ぶ.温暖化で台風、

寒の低気圧が、グングン下がり列島が

荒れる.

「中心部ヘクトパスカル

【課題を解決するための手段】

台風又、三陸爆弾低気圧の中心の目の

中で潜水艦「専用の潜水艦」で一滴の

水が気化の体積1600倍に成る現象を

活用して、一本の放水銃30気圧で上空へ

複数」放水少し気圧を揚げる

中心気圧を。

【発明を実施する為の最良の形態】

気象庁専用の潜水艦を作る一台で放水銃を

沢山作ればよく。

 

・ 特開2009-10073「熱帯の低温海洋深層水を利用し、

熱帯低気圧や台風などの発生を抑え、維持、発達

させないシステム。」

【課題】 熱帯低気圧、台風などの発生を抑え、

維持、発達させない技術システム。

【解決手段】 熱帯地域の低温海洋深層水

利用し、目標域の海面温度を低下させ、また

水蒸気の蒸発量を抑える技術システムによる。

【請求項1】

熱帯における海面温度の高い海域で生まれる

熱帯低気圧、そしてその定められた基準を

超えた規模の台風、ハリケーンおよびサイクロン

の発生を抑え、維持、発達させないため、低温

海洋深層水を汲み揚げ海面部を低温水で広く

覆い持続することを特徴とする技術システム。

 

・ 特開2008-092845「熱帯低気圧の制御システム」

出願人は、独立行政法人宇宙航空研究

開発機構(JAXAですね)です。

【課題】発達の初期段階における熱帯低気圧を

好適に消滅させるか、またはその進路を変更

させることにより、気象災害を大幅に低減

させることが出来る熱帯低気圧の制御

システムを提供する。

【解決手段】熱帯低気圧1の発達の初期段階に

おいて、気象観測航空機2等の観測手段から

送信される観測データを基に地上局3の

計算機によってその将来の規模を予測し、

超巨大な規模に発達する可能性があると

予想される発達の初期段階の熱帯低気圧に

対しては、レーザー照射衛星4等のエネルギー

注入手段によるレーザー光や電波ビームに

よって、その適当な箇所にエネルギー注入を

行う。

 

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 審査請求がなく、みなし取り下げと

なっています。

 

・ 特表2008-529525「熱帯性サイクロンの破壊力を減退させる方法

および装置」

【要約】

本発明は、熱帯性サイクロンの破壊的な

力を抑制する方法と装置に関し、それによって、

サイクロンのアイウォールにおける上昇する

風速は、現地にて海面下から海面上に

ポンプにて揚水され、その後サイクロンの

アイウォール内又はその近くでそのサイクロンの

底部にある風の中に分散される、海水によって

減少される。

 

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 この出願は、審査請求されたのですが、

36条4項第1号(実施可能要件ですね)、

6項1号(いわゆるサポート要件)、2号

(明確性要件)という拒絶理由が通知され、

補正書や意見書が提出されましたが、残念

ながら拒絶理由を覆せず、拒絶となって

います。

 

 どんな理由が通知されているか、最初を

抜粋すると以下となります。

 

【請求項1】には「熱帯性サイクロンの

破壊的な力を抑制する方法」と記載されて

いるが、本願明細書及び図面には具体的な

実施の結果が示されておらず、本願明細書

及び図面の記載をみても、当業者が「熱帯性

サイクロンの破壊的な力を抑制する」ことが

できるのか否か不明である。

 したがって、この出願の発明の詳細な

説明は、当業者が請求項1~8に係る

発明を実施することができる程度に明確

かつ十分に記載されたものでない。また同

様の理由で、請求項1~8に係る発明は、

発明の詳細な説明に記載したものとは

いえない。

 

 ちなみに、この出願はスロバキアからの

PCT出願WO2006/085830というもので、

スロバキアと米国ではめでたく登録と

なっているんです。

(SK286914、US7798419)

 

 実施されたという話は聞いたことが

ないですが??

 

 

 

 

Global Innovation Index 2015

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oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 昨年、上の2014年版を書きましたが、

WIPOから2015年版が出ていますね。

 

Global Innovation Index 2015

 

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 どのようなランキング付けをしているのか?

というのは、前回書いたものを見ていただくと

して、中国は29位で昨年と変わりませんでし

たが、日本は昨年の21位から19位へ、

韓国は16位から14位になっています。

 

 総ページ数は453ページですが、国ごとの

情報は162ページから、項目ごとのランキン

グは(総項目数79)、309ページ目から記載

されていますので、何か国別に調べ物を

するのに役に立つかも?

特許分類検索上級編 第11回  Fタームの解析年範囲と、特許第1号のFターム

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 Fタームのその5です。

 

 Fタームリストが更新されると、原則的に

過去のすべての国内文献は、最新版の

Fタームリストにより再解析されるの

ですが、実は、一部例外的に、解析され

ない場合があるんです。

 

 どういうことかというと、Fタームが解析

される文献の年範囲が限られている場合が

あるんです。

 

 これを「解析年範囲」と言うんです。

 

 Fタームというのは、最新技術に対応

するために、適宜、リストが再作成される

わけですが、この際に、再解析の人的

負担やコストを考慮して、そのテーマに

おける過去の全ての文献に対して最新版の

Fタームを付与することがされない場合が

あるんです。

 

 つまりは、ある年以降の公知日を有する

文献に限って、最新版のFタームを付与

する場合があるということなんです。

 

このようなテーマの場合には、必ず「解析

開始年」というのが書かれています。

 

 じゃあ、それってどこでわかるんだ?と

いうのは以下でわかりますよ。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/themecode.htm

 

f:id:oukajinsugawa:20151002063841j:plain

 

 試しに2H をクリックすると、以下のように

なっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151002063904j:plain

 

 先ほど書いた、「解析年範囲」のところに、

(解析)「開始年」というのが出ています。

 

 つまりは、たとえば、一番上の2H001の

「解析開始年」は1984年となっていますので、

この年からFターム解析がされていることを

保証しますよという意味になります。

 

 何も書かれていなくて空欄のものは、

解析できるすべての文献が対象です。

(といっても、INPITさんに確認した

ところ、特許第1号にはFタームが

付されているが、第2号には付されて

いないとか、古いものは、現在の

Fタームテーマコードで分類が難しい

ものもありますので、全体では70%程度

の付与率ではないかと言っていました。 

そんな、Fタームなどない時代の、昔の

文献にも、後でFタームを付与していた

なんて、びっくりですね。

(特許第1号には、どんなFタームが付与

されているのかは、聞き洩らしてしまい

ました)INPITさん、情報提供ありがとう

ございました。)

 

 まあ、1984年の場合には、普通はこんなに

古いものを検索する場合はないでしょうから

あんまり関係ないですが、検索期間範囲に

入っているものもありますので、その場合は

注意が必要です。

(たとえば、2H125 のフォトリソ用材料の

場合には、解析開始年は2000年 となって

います。

 ちなみに、古いものはプラピ(J-PlatPat)

では分類検索できませんが、いわゆる審査官

端末(正式名称は、「高度な検索が可能な

閲覧用機器)という、INPITさんに行くと

使わせてもらえるサーチ端末では、Fタームが

付与されていればヒットするそうですよ。

 尚、審査官端末と言っても、これは、

「なんちゃって??審査官端末」のため、

公開前の出願は見ることができません。

と~~~じぇん!!)

 

 「解析開始年」が設定されているテーマに

ついては、「解析開始年」より古い公知日を

有する文献の検索は、作成し直す前の

Fタームリストにより行う必要がありますので、

注意しましょう。

(現在「解析開始年」が設定されている

テーマはおよそ100テーマ程度ありますよ)

 

 と書いたのですが、「解析開始年」が設定

されているテーマであっても、それより古い

公知年を有する文献について、最新版の

Fタームが付与されていることがあるんです。

(おー、煩わしい!!)

 

 これは、作成し直す前のFタームリストで

解析されたFタームのデータから、機械的な

データ処理により最新版のFタームを付与

することができる場合に行われており、

このようなテーマにおいては、実質的に

最新版のFタームリストを用いれば、

過去にわたって全ての文献を検索できる

ようになっています。

 

 まあ、いいかげんな王花陣は、面倒なので、

こんなの無視して検索していますので、だから、

いつまでたってもダメなんですねー。

 

ということで、 皆様は、まじめに検索して

ください。

 

 もう一つ、先ほどのリストを見ると、(解析)

「終了年」というのもありました。

 

 これは、な、な、なんなんだ?というのを

調べてみましょう。

 

 現在、Fタームリストを作成し直した際、

新Fタームリストには新しいテーマコードが

割り当てられることになっており、旧Fターム

リストに割り当てられていたテーマコード

での解析は、新テーマコードでの解析が

始まった時点で終了するんです。

 

 この終了時点の目安となるのが「解析

終了年」というもので、「解析終了年」は、

Fタームリストを作成し直した場合の他、

Fタームの解析を停止し、そのテーマを

FIテーマに変更した場合もあるんです。

 

 つまり、上の表の2H003「電子写真の

帯電」の場合、平成12年(2000年)に

新しく2H200「電子写真における帯電・

転写・分離」に統合されてしまったため、

2H003で解析できるのは「終了年」の

2000年までですよーということになり

ます。

 

 なお、上の場合には、「解析終了年」

と統合終了年の2000年は一致して

いますが、実際にそのテーマコードが

付与された文献の公知年範囲と完全

には一致しないこともありますので、

解析するときには、しっかりテーマ

コード表を確認することに致しましょう。

 

 また、下のように、古いテーマコード

の解析終了年と、新しく統合されたテーマ

コードの解析開始年が一致しないことが

多いですので、こちらのほうも、しっかり

確認するように致しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20151002064206j:plain

 

 ということで、本日のおさらいです。

 

 Fタームの検索システムは、技術の

進展や蓄積文献数の増加に応じて、

検索精度や検索効率を維持できるように、

常に、Fタームリストを新たに作成し直し

たり、テーマの統合や分割を行ったり、

FIテーマにおいてFタームリストを

作成してFタームテーマ化を行ったり

してるんです。

 

 これらをFタームのメンテナンスと

呼んでいるんですが、現在の運用では、

Fタームリストを作成し直した際には、

上記したように、テーマコードが

新たに付与されるため、メンテナンスが

行われたテーマを検索する際には、

使用する検索インデックスに注意が

必要です。

 

 また、Fタームリストを作成し直し

たり、新たに作成した際には、「再

解析」といって、原則的に、過去に

発行された公報にFタームを付与し

直す作業がおこなわれ、再解析期間

中は、通常、新旧両方の検索インデッ

クスを利用して検索する必要がある

んです。

 

 これらFタームのメンテナンスに

関する情報は、上記したURLにて

調べる必要がありますよ。

 

 ということで、さすが特許分類検索

上級編、ということで、なんだかむず

かしいことだらけですが、さらに調べて

行きまっしょい。

 

 続く。

STYLE-Dさんの超小型モビリティ piana

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 「パーソナルモビリティ」や「超小型

モビリティ」などとWEBに打ち込むと、

ホンダMICRO COMMUTER、トヨタ車体

P・com、日産New Mobility、(今違った

意味で話題の)VWのNilsなどいろんな

車が出て来て、開発花盛りといった

ところです。

(ちなみに、英国人は、VWを英語読みで、

ヴォルクスワーゲンと呼んでいましたが、

VWさん、それこそ、ボロクソワーゲン?に

なってしまっていますね。(ドイツ語読み

では、フォルクスヴァーゲンですが))

 

「超小型モビリティ」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

 

トヨタ | パーソナルモビリティ

 

 10月29日から始まる東京モーター

ショーでは、元トヨタのデザイナーさんが

率いるSTYLE-Dさんでも、プロトタイプを

出展するそうで。

 

株式会社STYLE-D | スタイルD

 

 名前は「piana」なんだそうで、どういう

意味なんでしょうね。

 

 株式会社STYLE-Dさんは、本社は

岐阜県関市、設立2015年3月と若い

会社で、資本金5,000万円、事業内容

は、自動車、産業用運搬車両、船舶、

航空機等の輸送機器および航空宇宙

機器ならびにその部分品の開発、製造、

販売、賃貸、修理、輸出入だそうで、

pianaは、リチウムイオン電池でも

動くし、水で発電できるマグネシウム

発電地の搭載が可能なんだそうです。

 

 車は、自動運転などの研究も盛ん

ですが、将来は、10Kmも乗らないような

超小型の電気自動車と、長距離用の

ハイレベルの自動車に2分化されるの

では?などと言われており、技術開発の

動向に目が離せません。

 

 マグネシウム発電地って何だ?という

のは、近くの専門家に聞いたところ、

この前、古河さんが発表したマグネシウム

空気電池と同じ仕組みの水電池だそうで、

いろんな形態のものが製造されているそう

ですよ。

 

 水電池で検索するといろんな記事が出て

きますが、以下は、その1例ですので、

ご参考。

 

http://ideahack.me/article/1082

 

 

セブンドリーマーズさんのランドロイド

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 この前、セブンドリーマーズさんの

「ナステント」という商品について書きました。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 このときに、セブンドリーマーズさんて、

いろんなことをやってるんだね、というのを

書きましたが、実は、セブンドリーマーズさん、

洗濯物を自動で折り畳む研究もおこなって

おり、以下のように、パナさん、大和ハウス

さんと共同で、全自動洗濯物折り畳み機

「ランドロイド」の共同開発をスタート

させたんだそうです。

 

ランドロイド|seven dreamers

 

https://sevendreamers.com/wp/wp-content/themes/fc351/data/7DR_CEATEC_Press%20Releases.pdf

 

全自動洗濯物折り畳み機「 laundroid(ランドロイド) 」の共同開発をスタート|ニュースリリース|企業情報|大和ハウス工業

 

   洗濯物をロボットに畳ませるって、まずは、

洗濯物って、それぞれ形状や大きさがひとつ

ひとつ違いますので、畳む前の形状認識なども  

結構難しいんではないかと思いますが、以下の

記事では、「つかむ」「広げる」という、

まずは洗濯物を取り出す作業から始まるん

ですね。

 

世界初の洗濯物全自動たたみ機、半袖Tシャツを3分40秒でたたむ - 家電・モバイル - 日経テクノロジーオンライン

 

 商品化ロードマップでは、最初折り畳み

専用機から始めるそうで、業務用に的を

絞って開発するのかと思ったのですが、

その後、家庭用も視野に入れているそうで、

ますます奥様方(てゆーか、やらされている

旦那様方??)の仕事は減りそうです。

(今回の開発は、洗濯、乾燥を一緒に

おこなってしまう洗濯乾燥機向けですので、

今後は、天日干しをする家庭向けに、

洗濯機から自動で洗濯物を取り出して、

自動で天日に干してくれて、自動で取り

こみ、自動で畳んでくれるようになるの

かも???)

 

 ということで、どんな特許出願となって

いるのかをセブンドリーマーズさんの出願

から調べてみましょう。

 

 セブンドリーマーズさんは2011年の

創業なのですが、それ以前はスーパー

レジン工業というのがあって、このスーパー

レジン工業さん、2008年に株式会社I.S.Tの

傘下に入り、これらの技術が、2011年に

セブンドリーマーズさんに譲渡されたと

いう経緯がありますので、「セブン

ドリーマーズ」という出願人だけでは

出願が抜け落ちる可能性がありますので、

アイエステイさんとしての出願も検索

する必要がありますよ。

 

 検索してみると、以下のようになって

いました。

(出願番号の新しいものから並べて

あります)

 

f:id:oukajinsugawa:20151014094737j:plain

 

 古いものから見てみると、洋服を把持

(掴むんですね)する必要があり、次に、

展開し、洋服を識別し、その後に折り畳んだり

搬送したりする装置が必要なんですね。

 

 まずは、特開2010-000560「残留変形性薄物

把持装置」を見てみましょう。

 

 課題としては、「布地等が床面等に平らな

状態で存在する場合、布地等にダメージや、

汚れ、折り目を残すことなく、高確率で

自動的にその布地等を把持することができ、

且つ、製造コストをできるだけ低く抑える

ことができる把持装置を提供することに

ある」んだそうです。

 

 解決手段は、「ハンド部21、下側の

フィンガ部21b」などを備えるそうなん

です。

 

f:id:oukajinsugawa:20151014094814j:plain

 大掛かりなものなんですね。

 

  特許5145605と5145606の「変形性

薄物展開装置」というのも上の装置を使用

しています。

 

 一番最近の特許5299934「変形性薄物

展開装置および変形性薄物展開方法」は

以下となっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151014094840j:plain

 

 ということで、現状では、まだまだ大掛かり

なものなので、まだ業務用に限られるので

しょうが、今後は、セブンドリーマーズさんの

イデアを膨らませて、パナさん得意の、

コンスーマー製品に仕上げて行くのでしょう。

 

 自動食器洗浄機など、その昔は考えられま

せんでしたが、今では家庭に入っています

もんね。(と、したり顔で書いていますが、

貧乏人の王花陣家では、自動食器洗浄機など

持っていません、です、はい。)

パテントマップ特許分析スマホ編 3  ロボホンですか?

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 今回のスマホ分析では取り上げていない

シャープさんで、スマホと、高橋智隆さんの

小型ロボットを融合させた「ロボホン」と

いうのを2016年前半に発売するというので

話題になっていますね。

 

モバイル型ロボット電話“RoBoHoN(ロボホン)”を開発|ニュースリリース:シャープ

 

 結構売れそうな気もしますが、どう

なんでしょう?

 

 ちなみに、「ロボホン」も「RoBoHoN」も

シャープさんから2015年の9月の18日に商標

登録されており、スマホや、スマホを使った

おもちゃなどに使用すると怒られます。

 

 下は、現在審査中となっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151014103402j:plain

 

 ということで、私のほうでは、粛々と、

前回のスマホ分析の続きで、今回からは、

特許出願検索結果の概要を調べて行くことに

して、まずは、全体の出願件数の推移を

見てみましょう。 

 

 f:id:oukajinsugawa:20150822170517j:plain

 

 2010年の出願から検索していますので、

2009年以前はないですが、順調に増加

していましたが、2013年の出願が少ない

ように思えます。

 

 出願公開は出願から大体1年半です

ので、もしかすると、2013年出願全体が

公開されていないのかもしれませんので、

出願公開数から調べてみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150822170547j:plain

 

 そうすると、順調に出願公開が伸びて

いますので、2013年のものはまだすべて

出願公開されていないのが推測されます。

 

 次は企業別の出願傾向です。

 

f:id:oukajinsugawa:20150822170617p:plain

 

 念のためにサムソンはサムソン(三星

電子だけでなく、サムソン電機も検索を

かけていたのですが、スマホを製造販売

しているサムソン電子の出願は非常に

少なく、サムソン電機の特許出願が

ダントツに多いのがわかります。

 

 もしかすると、研究開発は、電子部品

関係のサムソン電機でおこなっており、

サムソン電子では組立だけをおこなって

いるのかもしれません。

 

 これは、後で、メーカー別の分析を

おこなうときに調べて行きましょう。

 

 もうひとつ気が付くのは、同じソフト屋

さんでもマイクロソフトは出願が多いの

ですが、グーグルは少ないですね。

 

 この辺も後で比較しながら調べてみま

しょう。

 

 半導体屋さんのクアルコム

さすがに出願が多いようです。

 

 それでは、これらの企業はどのような

技術分野を研究開発しているのかを

まずはFIからセクションで大きく調べると

以下のようになりました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150822170703j:plain

 

 スマホには、やっぱり電気関係と、物理

関係の分野が必要なんですね。

 

 ということで続く。


コジマさんちの自動串刺し機

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 「今回はコジマ電気の話か?

それとも、アンジャッシュの児嶋の

話か?」

 

 というところなのですが、コジマ電気

さんでも、児嶋さんでもなくって、神奈川

県の相模原にある、コジマ技研さんの

話なんです。

 

http://www.kojimagiken.co.jp/

 

 このコジマさん、正式名称は「コジマ

技研工業有限会社」、社長さんは児嶋

さんではなくって、「小嶋さん」、設立は

1985年、資本金1000万円、従業員数

12名、事業内容は万能自動串刺機

および自動供給取出装置等周辺機器の

開発・設計・製作・販売、竹串等関連

資材販売、となっています。

 

 ホームページを見てもらうとわかるの

ですが、この会社、会社設立前から串刺し

機を開発し、串刺し機一筋40年近くという、

自動串刺し機の国内シェアが95%という

会社です。

(国内シェアはテレビでの受け売りです)

 

 串に刺す食べ物は意外に多く、HPには、

焼き鳥、おでん、だんご、串カツ、串揚げ、

などいろいろな種類があるんですね。

 

 串の種類も、丸串、鉄砲串、角串、平串

などいろいろあるようで、ぜーんぜん、

知りませんでした、です、はい。

 

 生産量でも、1時間で、300本から、

1万本まであるようで、1万本などという

機械はどんなところで使われているんで

しょう?

 

 ホームページの製品をクリックすると、

串刺し動画を見ることができる機械も

ありますよ。

 

 ということで、特許のほうをプラピ

(J-PlatPat)さんにお願いすると、

特開2012-213398「串刺し装置」と、

特開2012-214298「搬送装置と

処理装置との間の位置合わせ機構」、

さらには、実用新案登録3173953号

「搬送装置のアタッチメント着脱装置」

というのが出てきました。

(特許出願のほうは、審査請求期間

の端境期で、審査請求されたのか

どうかわかりません)

 

 ということで、内容を見てみると、以下の

ようになっています。

 

・ 串刺し装置

【課題】 面倒で熟練の要する串刺し作業を

自動的に安産かつ信頼性高く行うことができ、

作業者への負担を軽減することができる

串刺し装置を提供する。

【解決手段】 串刺し装置1の串刺し機構20が、

電動モータ21の回転を串2に側方から作用

する可動要素12の往復運動に変換する機構と、

電動モータ21の回転を揺動アーム24の揺動

運動に変換すると共に、揺動アーム24の揺動

運動を串2の後端を軸方向に押し出す押出

要素27の往復運動に変換する機構と、

を含んで構成され、串収容部10内の串2を

1本ずつ可動要素12の往復運動を利用して

順に取り出すと共に、この串2の後端を、

押出要素27の往復運動を利用して押し

出すことにより、串刺し部30において

串刺し処理を行う。可動要素12の往復

運動に対して所定以上の負荷が生じた

ときに、可動要素12に電動モータの

駆動力を伝達させないようにした駆動力

吸収機構が備えられる。

 

f:id:oukajinsugawa:20150930114652j:plain

・ 位置合わせ機構

【課題】 簡単かつ低コストな構成でありながら、

処理装置と搬送装置の位置合わせを容易

かつ正確に行うことができるようにして、

作業能率を大幅に改善することができる

搬送装置と処理装置との間の位置合わせ

機構を提供することを目的とする。

【解決手段】 本発明は、環状連続体110の

回転により被搬送物を搬送する搬送装置

100と、搬送装置100により搬送される

被搬送物に対して所定の処理を施す

処理装置200と、の間の位置合わせ

機構であって、搬送装置100を、環状

連続体110及び駆動軸131を支持する

フレーム101と、前記フレーム101を

分離可能に支持する支持台150と、

を含んで構成し、駆動軸131と、出力軸

220と、の芯合わせを行った後、駆動軸

131を支持するフレーム101と、支持台

150と、の間の高さ調整を行うことを

特徴とする。

 

f:id:oukajinsugawa:20150930114707j:plain

 

 実用新案のほうは、以下の1時間

1万本というものの、脱着式食材トレー

です。

 

http://www.kojimagiken.co.jp/products/product03.html#table05

 

f:id:oukajinsugawa:20150930114739j:plain

 製品名はアルファベットと数字の組み合

わせで、当然に、商標登録はされていませんが、

なんか、愛称をつけたほうが、もっと知れ渡る

のでは?

 

 たとえば、「串刺し君」などいかがでしょう?

(私の考える範囲では、こんな愛称しか考え

つきません。 すんません。

てゆーか、B to B製品(ビジネス用途製品)

ですので、別に一般の消費者に知ってもらう

必要がなくって、大きなお世話ですね)

コップを使わない検尿用具ハルンキットとピーポール

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 今回も、前回取り上げたタモリ倶楽部

で紹介していた、「芸人必見、医者コント

に使える(かもしれない)最新医療ギア

カタログ」からの話です。

 

 こちらのほうは、採尿時に、「コップを

使わない検尿用具ハルンキット」という

ものです。

 

 以下は、YouTubeでの使用方法なの

ですが、採尿時の飛び跳ねや、採尿後に

左手で持つところが尿で濡れてしまうん

でないか?と疑心暗鬼?になるのは

私だけ?

 

採尿具「ハルンキット」を使用した採尿方法 - YouTube

 

 このハルンキットは以下のように、1000本

単位で、売られているそうで、1本34円で、

1000本で3万4千円ですが、あなたも

携帯用にいかがです?

(「バカヤロー、そんなの必要ねーよ」と

いう声が聞こえて来そうですが)

 

http://www.smile-asahi.co.jp/hm-harnkit.html

 

 しかし、どこかの病院で既に使って

いるところがあるんでしょうかね。

 

 使ったことがある方がいたら、使い心地?を

聞いてみたいものですが。

 

 ということで、この製品を製造販売

しているのは、旭電機化成株式会社と

いうところで、本社は大阪、創業1933年、

設立は1950年、資本金7500万円、

年商22億円、従業員数は180名、

事業内容は、プラスチック成形加工、

UV塗装及びシルク印刷、クリーン

ルームを使った精密塗装、2次加工、

プラスチック精密金型などだそうです。

 

http://www.smile-asahi.co.jp/

 

 ということで、テレビ番組では、発明者

の、辻章さんという方が、声で出演

していましたが、この辻さん、旭電機化成

さんの社員の方かと思って特許検索を

してみたら、どうも違うようです。

 

 ということで、発明者は辻章さん、発明

の名称は「検尿」で特許検索をしてみたら、

すべて発明の名称が「採尿用容器」で、

以下のようになっており、4件とも登録が

されておりました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150907131706j:plain

 

 ということで、大阪産業振興機構テイ

クオフ大阪21 認定事業一覧というのを

見てみると、(株)アトレータ 辻 章

診断用検体採取具、医療用具、介護

用具の開発・販売事業採尿が容易で、

尿の移し替えが不要な画期的な採尿具

(特許承認済)と、洋式便器でも容易に

採取できる採便シートを販売します。

検査作業の省力化、検査精度の向上に

寄与できます。

認定日(平成13年8月23日)

というのが出ていましたので、辻さんは

アトレータさんの社員のようですね。

 

 それではということで、アトレータさんを

調べてみると、正式名称「株式会社

アトレータ」、本社は大阪、設立2001年、

資本金3,900万円、主要品目は、検尿用

採尿具、検診用採尿セット、検査用ラック、

検便シート「ナガセール」となっています

ので、開発企業はアトレータさんで、

製造のほうが旭電機化成さんなのかも

知れません。

(間違っていたらごめんなさい)

 

http://www.atleta.biz/

 

 アトレータさんのホームページを

覗くと、名前が違いますが、同じような

採尿器具が出ています。

 

http://www.atleta.biz/取扱い商品/ピー-ポールⅡ/

 

 特許のほうを見てみると、以下のように

なっていました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150907131837j:plain

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 ちなみに、英語で「pee」というのは、

「おしっこ」の幼児語で、私が英国で

住んでいた家のトイレにも、「pee」と

書かれていましたよ。

小学生の大発明

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 先週、いろんなテレビ局で、小学生が

特許を取得したというのをやっていました。

 

 テレビ局って、新聞とかほかのメディアで

報じられると、すぐ取材に行くんですね。

 

 というのは置いておいて、この特許、

メディアで「磁石でスチール缶とアルミ缶を

選り分けるんだ」ということで、現物を

見せていました。

 

 この小学6年生の生徒さんは、他にも

本棚とか発明しているそうで、すんごい

もんです。

 

 ということで、この生徒さん、どんな特許

を取得したのか見てみると、出願は、この

1件だけのようです。

 

 発明の名称は、「空き缶分別箱」、

出願が昨年の2014年12月8日、審査請求を、

すぐおこない、さらに、「なんとか早く

審査お願いできませんか」とお願いしたら、

特許庁さん、「よーし、わかった、すぐ

審査してあげようじゃーないか」という

ことで、諸肌脱いで(ではなくって、

一肌脱いで)、一生懸命審査してくれ

ましたので、今年の2015年の8月14日に

めでたく登録されたんです。

 

 まあ、それまでにも、平成26年の9月の

8日から9日にかけて小学校の体育館で、

夏休み作品展で発表してしまったので、

このままだと、「新しくないよね」と言われて

しまうので、「新規性の例外をお願いでき

ますか」とかお願いしたり、「発明が

詳細な説明に書かれていないよね」とか

(特許法の36条6項1号といいます)の

拒絶理由が通知されて、書き方を直したり、

意見を言ったりして、登録までには涙

なくしては語れない??経緯があったん

です。

 

 個人で出しているので、お父さんか

お母さんがいろいろ書いてくれたのかな?

と思ったら、特許事務所にお願いして

いましたので、頑張りましたね。

 

 テレビでは、「磁石にくっつかないように、

磁石と缶の間にシートを配す必要があり、

このシートの長さをどのくらいにするのかを

いろいろ実験した」と言っていましたが、

請求項の2で、長さを20~40mmに

するんだと書かれています。

 

 特許文献によると、これまでも磁力で

スチール缶を選り分ける特許出願があり、

キモは、磁石を使うことではなく、上記の

ように、それを適正に選り分けるという

機構だそうですよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20151018105413j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151018105440j:plain

 

 しかし、我々小学生の頃は、毎日毎日

真っ黒になって遊びほうけていて、発明

などという概念はなかったですので、

最近の子供さんも捨てたもんじゃない

ですね。

(毎日毎日遊びほうけていたのは私

だけで、昔も発明をする小学生がいたの

かもしれませんが)

 

 今後も、これを糧にして、未来の

ノーベル賞に向かって、頑張って欲しい

ものです。

 

 尚、さらに詳細を知りたい方は、登録

番号第5792881号ですので、覗いてみて

ください。

 

どろ~~~~ん

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 伊賀の影丸か、影の軍団服部半蔵か?

というところですが、今時、忍者を思い浮か

べる人はいませんね。

 

 そうです、「ドローン」です。

 

 「ドローン」って何だ?というのを今時

知らない人はいないわけでして。

(知らない人がいたら、「官邸にドローン

落下」などのニュースに興味がない人

ですね)

 

 ドローンて、どっかの登録商標なのか?

というと、全然違って、「ドローン」って、

れっきとした、英語の普通名詞なわけで

して、英語では、「drone」であって、

意味は、みつばちの雄のハチのことなん

です。

 

 これが転じて、英語の意味でも「無人の

飛行機」とか、「ラジコンの飛行機」とかの

意味もあるようになったんです。

 

 知ってました?

 

 「バッカヤロー、そんなの、あたり前田の

クラッカー」、と言った方は、年がばれて

しまいますよ。

(ちなみに、ご存じない若い方のために

説明すると、上のセリフは、「てなもんや

三度笠」という昔のコメディー番組で、

主役の藤田まことさんが、スポンサーの

前田製菓に引っ掛けて、「俺がこんなに

強いのも、あたり前田のクラッカー」という

お決まりのせりふだったんです。 その

ほかにも、「耳の穴から手ぇ突っ込んで、

奥歯がたがた言わしたるぞ」や、今なら、

「ピアノ売ってちょーだい」財津一郎さんの、

「ヒッジョーに、キビシー」や、「許して、

チョーダイ」などの流行語があり、その

当時の子供は、皆、真似していたんです)

 

 今でも前田製菓さん、ご健在??の

ようですね。

 

http://atarimaeda.com/

 

 ということで、今回は、「てーなもんや、

てーなもんや」の、「てなもんや三度笠」の

話ではありませんので、「ドローン」の

話に戻して、ドローン、最近話題にのぼら

ない日はないですね。

 

 ドローンは、2014年頃から話題になり

始めたのですが、商標登録出願を調べると、

これが顕著なんです。

 

 試しに、小文字含む「DRONE」が入って

いる出願と、称呼で「ドローン」が入って

いる出願を検索すると、以下のように、

めちゃくちゃ多くなっています。

 

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 内容を見てみると、指定商品・役務が、

「無人航空機の操縦技術等」で、以下の

出願や、警備用ロボット等での「セコム

ドローン」など、まさに、「ドローン」に

関係する出願もありますが、圧倒的に

多いのは、まったく飛行物体とは関係

ないものなんです。

 

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 ちなみに、「株式会社ドクター中松創研」

さんからも、指定商品・役務が「場所、

広場、公園」で、以下のような出願が

されているんです。

 

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 さすが、ドクター中松さん、素早い

ですね。

 

 尚、ドローンとは関係ないですが、

ドクター中松さん、以下のような

商標登録や出願がありますよ。

 

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 下は、さすがに拒絶になりましたが。

 

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(「FEDEKATION」というのがいいですね)

 

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 ということで、話をドローンに戻して、

2015年になって、沢山の出願があるわけ

でして、現在、特許庁さんでは、一生懸命

審査がおこなわれているんですが、出願

しても登録されないものがあるんです。

 

 その一つに、商標法の3条1項1号

「その商品又は役務の普通名称を

普通に用いられる方法で表示する

標章のみからなる商標」というものが

あって、「DRONE」というのは普通

名詞ですし、これが日本語になって

「ドローン」と呼んだとしても

「日本語でも意味がわかるよね」、

と思いますので、もし飛行物体に

「ドローン」という商標をつけて、

「登録させてね」とお願いしても、

「登録なんてしてやんないもんねー」

と言われる可能性が大きいんです。

(その商品、役務が、飛行物体

「ドローン」と全く関係ない場合には

また話は異なります。

商標審査基準〔改訂第11版〕では、

登録されない例として商品「時計」に

ついて、「時計」の商標、役務「美容」

について、「美容」の商標はダメよ、

となっています。(それ以前の版でも

同じですが))

 

 この登録されるか、登録されないか

というのの判断は、出願ごとに異なり

ますので、今後、どのような出願が

登録されるのか、注目して見てみま

しょう。

 

 それでは、ドローンの研究開発は、

どのような企業がおこなっているのか

というのは、会社四季報業界地図2016年版

(9月10日発行)や、日経業界地図

2016年版(8月27日発行)を覗いて

みると、シェアが大きいファントム

シリーズで有名な中国DJI、米国サイ

ファィワークス、3Dロボティクス、

仏パロット、独マイクロドローンズ、

日本のエンルート、プロドローン、

自律制御システム研究所などが取り

上げられています。

 

 このへんは、ベンチャーなどが多く、

合併や買収が多いでしょうから、

特許出願を調べてから、よく見てみる

ことに致しましょう。

 

 特許出願は何を調べればいいいの?

というと、技術分類のIPCにB64「航空機;

飛行;宇宙工学」というのがあって、

B64C「飛行機;タケコプター(では

なくて、ヘリコプターですね)」という

のがありますので、さらにこの中の

13/00「飛行操縦翼面,揚力増加

フラップ,空気制動装置,または

スポイラを作動するための操縦系統

または伝達系統」や、27/00「回転翼

航空機;回転翼航空機特有の回転翼」

などをメインに検索をかけて行く

ことになりますよ。

 

 ということなのですが、今回は、

関係ないことを書き過ぎて、長くなって

しまいましたので、続きはそのうち、

また書くことに致しましょう。

 

 それでは、また。

J-PlatPatによる意匠の調査

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 以下のページのベイブレードについて、

さらに情報を、というコメントがありま

した。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 上記ページへの追記は、情報が多すぎる

ため、このページで書くことに致します。

 

 尚、質問は英語でしたが、他の方への

参考のために、日本語で記載することに

致します。

 

 まず、意匠関係の追加情報と、調べ方を

同時に記載することにすると、以下のように

なります。

 

 以下のJ-PlatPatの「意匠公報テキスト

検索」にアクセスします。

 

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/ishou/iskt/ISKT_GM201_Top.action

 

(残念ながら、このページの英語版はありま

せん。)

 

 ここで、広く検索するために、日本語で、

以下のように入れてみましょう。

(このページでは、部分一致検索となります)

 

f:id:oukajinsugawa:20151020141446j:plain

 

 検索をクリックすると、以下のようになります。

 

f:id:oukajinsugawa:20151020141525j:plain

 155件ヒットしましたので、「一覧表示」を

クリックしましょう。

 

 そうすると、50件づつ登録内容が出てくる

こととなります。

(貼り付けると1件1件が非常に小さくなり

ますので、内容は、上記方法で見てください)

 

 ということで、以上でした。

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