January 29, 2016, 1:00 pm
自然災害対策編その6です。
・ 特表2012-514450「対流圏の冷却方法」
【課題】 本発明は無機の塩化物及び
臭化物化合物の群からの少なくとも1つの
物質で対流圏を富化することにより対流圏の
自己開始冷却方法に関する。
【解決手段】 この目的に用いる物質は次の
諸特性:ガス状であるか、500℃以下で気化性
であるか、吸湿性であるか、加水分解可能で
あるかのうちの少なくとも1つを特徴としている。
この目的に用いた物質の形成は、本発明の
方法において次の諸工程:塩水電解を用いて
該物質を形成する、燃焼プロセスの外部で
該物質を形成する、自由対流圏で該物質を
形成するのうちの少なくとも1つを特徴として
いる。
![f:id:oukajinsugawa:20150915081742j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915081742j:plain]()
この出願はドイツからのPCT出願で、
日本で2013年に登録されており、海外
でも登録されています。
実施が可能なんでしょうかね?
・ 特表2011-529332「大気中での電気的過程による気象調節のための装置および関連方法」
【要約】
気象調節のための装置を提供する。
装置は、エミッタ電極(21)と、エミッタ
電極(21)に電気的に結合された、
エミッタ電極(21)に電荷を与える手段と、
エミッタ電極(21)を所定の高さに支持
するための絶縁支持体と、装置を接地
する手段とを備える。エミッタ電極(21)は、
マルターフィルムを備える。別の態様に
よれば、装置は、エミッタ電極(21)を
運ぶ軽航空機と、エミッタ電極(21)に
電気的に結合されたエミッタ電極(21)に
電荷を与える手段と、装置を接地する
手段とを備える。さらに別の態様によれば、
ターゲット領域内で降水量を増加させる
方法を提供する。この方法は、エミッタ
電極(21)を設けるステップと、ターゲット
領域内および/またはターゲット領域
付近の気象状態を分析するステップと、
気象分析に応答してエミッタ電極(21)に
電荷を与え、エミッタ電極(21)にエミッタ
電極の付近をイオン化させるステップとを
含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それ自体の電気双極子
モーメントを有する水粒子、エーロゾル、
分子クラスタ、および水分子など、大気
空気の粒子および粒子間にかかる
電気力の強化による、この文脈では
気象調節として知られる大気条件の
調節のための方法およびデバイスに
関する。
![f:id:oukajinsugawa:20150915081814j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915081814j:plain]()
この発明はスイスからのPCT出願ですが、
日本では新規性や進歩性欠如などでで、
拒絶査定となっています。
(海外では登録されている国があります)
・ 特開2010-249384「ヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置」
【課題】氷河の地盤を冷却することにより
氷河の融解を防止あるいは抑制する
装置を提供すること。
【解決手段】ヒートパイプ2の一方の端部を
地盤4に埋設し、他方の端部を大気中に
露出することにより、地盤4の熱を大気中に
放熱して冷却するヒートパイプ2を用いた
氷河3の融解防止装置1において、ヒート
パイプ2の一方の端部を被う被覆部材5を
備え、被覆部材5の水平断面には、氷河3の
流れる方向を変更させる傾斜面5b、
あるいは円弧状の傾斜面5aが形成されて
いる。したがって、氷河3が被覆部材5の
周囲を流れる場合に、傾斜面5aによって
氷河3の流れを分散させることができ、
氷河3の流れによって被覆部材5に生じる
圧力を分散させることができる。そのため、
ヒートパイプ2の倒壊が防止もしくは抑制され、
氷河3が流れる地盤4を安定して冷却する
ことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ヒートパイプを用いて氷河の
融解を防止するように構成された装置に
関するものである。
【背景技術】
【0002】
氷河から溶け出して河川に流れ込む水は、
その河川の流域に住む住民にとって貴重な
水源である。そのため、地球温暖化によって
氷河が溶け出してその規模が縮小することは、
水源を確保することができなくなるため
好ましくない。しかしながら、近年の地球
規模の温暖化の影響により、氷河の縮小が
激しく、またこれに付随して、海面上昇の
問題も生じている。そのため、氷河の融解を
防止することが重要になる。これに関連
する技術として、例えば特許文献1に記載
されている発明では、スキー場のゲレンデに
ヒートパイプの蒸発部を埋設し、凝縮部を
大気中に露出させることにより、地中の熱を
大気中に放熱してゲレンデを冷却して降雪を
融解させずに積雪化できるように構成して
いる。
![f:id:oukajinsugawa:20150915081910j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915081910j:plain]()
この発明は、出願後拒絶理由の通知は
されず、一発登録となっている特許5192435
となります。
・ 特表2011-516074「局地的な大気改変方法および装置」
【課題】 分野:本発明は、環境面にも対応可能で
ある局地的な大気改変方法および装置に関し、
特に、対象領域で降水を起こし、霧および/
または雲を消散させ、大気汚染を解消する
方法および装置に関する。
【解決手段】 本質:本方法では、対流および/
または空間電荷を形成するために大気中に
イオン流発生させる空気イオン化装置を使用
する。イオン流の特徴を制御するため、可変
傾斜のワーキングセルを備えた1つまたは
複数の空気イオン化装置を使用することを
提案する。効果:対象領域での気象条件の
改変に、電極の多様なレイアウト(傾斜角度)が
可能な空気イオン化装置を幅広い用途に利用
できる。
![f:id:oukajinsugawa:20150915081943j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915081943j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20150915081959j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915081959j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20150915082012j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915082012j:plain]()
この出願はロシアからのPCT出願で、日本
のみならず、US、ロシア、EP、中国で登録
されていますよ。
↧
January 30, 2016, 1:00 pm
ということで、実際の検索手法を
調べるわけですが、その前に、特許
分類を調べる手法って、どんなものが
あるのかを調べてみましょう。
現在、このブログでは、並行して、
「J-PlatPatを使い倒そうシリーズ」も
書いており、このプラピ(J-PlatPat)
さんには特許分類を簡単に調べて
くれるパテントマップガイダンス
(PMGS)があるわけでして。
パテントマップガイダンス(PMGS)(入力画面)|J-PlatPat
ただし、このプラピさん、休日などは
結構メンテナンスで使えない日があり
ますので、まあ、休みの日にPMGSに
アクセスする人は少ないと思いますが、
暇人の王花陣など、アクセスできなくて、
困ってしまうんです。
じゃあ、おまえ、どうしているんだ?
というと、おおもとのおおもと、特許庁
さんで調べることができるんですね。
(プラピさんを運用しているのは、
特許庁ではなくって、「独立行政法人
工業所有権情報・研修館(INPIT)」
です)
まあ、特許庁さんのホームページも
休みの日もありますが、それは置いて
おいて、以下の検索ポータルサイトで
いろいろ調べることができるんです。
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/searchportal/htdocs/search-portal/top.html
ここの、「2.技術分野別の情報」
というのが優れものですので、ちょっと
覗いてみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128123336j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128123336j:plain]()
まずは、「1.分類の一次情報を
知りたい。」のところの、最初の
「Fタームリスト・FI紹介~」は、
PMGSに飛ぶリンクなので、これは
プラピさんが休養を取っている日?
は、使えないわけでして。
次の「FI改正情報」も改正情報を
調べるわけではありませんので、
ダメですね。
次の、「Fタームテーマコード一覧
情報」は、PDF形式でもエクセル
形式でもダウンロードできますので、
この前も書きましたが、エクセルで
ダウンロードして、編集、印刷して、
手元に置いておくと非常に便利です。
(毎年、更新されていますので、
ちょっと注意が必要ですが)
次の、「IPC第8版分類表」と
いうのは、PDFでもエクセルでも
ダウンロードできますので、エクセル
などをダウンロードしてPCに
入れておけば、PMGSが休みの
日でも見ることができますし、
「特許・実用新案国際特許分類表
IPC第8版」という発明協会さんの
14,040円のお高い書籍を買わなく
ても大丈夫なんです。
(「俺は金持ちだから、書籍のほうが
いいんだ」という方は書籍のほうで
是非どうぞ)
次は、「2.欲しい分類を探すサポート
ツールを知りたい。」の「分類の相関
性を加味してFターム,FIを検索する
ツール」をクリックすると、以下の
ような画面になるんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128123754j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128123754j:plain]()
じゃあ、これって何に使えて、どう
やって使うんだ?というのは、特許庁
さん、「そんなの面倒見切れんから
自分で考えろよなー」となっています
し(とは、言っていないと思います、
です、はい)、「* 「検索式に利用 」の
チェックボックスを選択すると、云々
かんぬん」と書かれているのですが、
そんなチェックボックスはないですし、
ということで、使い方をちょっと考えて
みましょう。
まずは、テーマやフリーワードという
のを入れる前に、「Fターム・FI検索」
というタブと、「分類相関解析ツール」
というのがありますので、テーマや
ワードを入れずに、これらをクリック
すると、以下のようなマトリックスが
出てきます。
(どちらをクリックしても同じマトリクス
が出てきます)
![f:id:oukajinsugawa:20160128123605j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128123605j:plain]()
ということなのですが、「全庁技術
分野相関図」にチェックが入って
いますので、試しに、「「一部審査室
相関図」にチェックをいれると、以下の
ようになり、「分類相関解析ツール」や
「相関図」と書かれていますので、八つ
墓村で、加藤武さん演じる等々力警部
のように、「よーし、わかった」と手を
打つわけですね。
![f:id:oukajinsugawa:20160128123913j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128123913j:plain]()
ここで、一番下を見てみると、以下の
ようになっています。
![f:id:oukajinsugawa:20160128123940j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128123940j:plain]()
つまりは、これは、特許庁さんの
各審査部で審査請求されたものの
Fタームテーマコードの主分類と
副分類の相関を調べたものだったん
ですね。
私が貼り付けた時点(2016年1月
28日)での解析数は、316万3966件、
2000年1月から2014年3月までの
分析ですよーと書かれています。
また、数字は、件数と、パーセンテージ
だそうですよ。
じゃあ、これって、何に使えんの?
というと、検索式を作るときに、自分の
調べたいFタームテーマコードだけで、
大丈夫なのか?というのに使えるわけ
ですね。
ということで、次回は、この分析相関
解析ツールをさらに探っていきまっしょい!!
それではまた。
↧
↧
January 31, 2016, 1:00 pm
ということで、特許庁さんの「分析
相関解析ツール」をさらに探って行く
わけですが、最初は、プラピ(J-PlatPat)
さんが休みのときには、どうすんだ?と
いう話題から入っていますので、
これを最初に見てみましょう。
前回は、IPCとFタームテーマコードを
特許庁さんで見ることができますよーと
書きましたので、次はFタームを見て
みましょう。
まずは、Fタームのテーマコードを
Fタームテーマコード一覧情報から
調べましょう。
(と言っても、やっぱり、PMGSからの
ほうが調べやすいですが)
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/searchportal/htdocs/search-portal/top.html
![f:id:oukajinsugawa:20160128135642j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135642j:plain]()
さらに、この前使った、「2.欲しい分類を
探すサポートツールを知りたい。」の
「分類の相関性を加味してFターム,FIを
検索するツール」の以下のどちらかを
クリック致しましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128135700j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135700j:plain]()
次に、知りたいFタームのテーマ
コードを打ち込みましょう。
(今回は、現在分析結果を載せている
マニプレータ3C707を入れてみました)
![f:id:oukajinsugawa:20160128135724j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135724j:plain]()
ここで、検索をクリックすると、マニプ
レータと関係するテーマコードが
以下のように出てきます。
![f:id:oukajinsugawa:20160128135743j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135743j:plain]()
ここで、さらに、「Fタームリスト
照会」をクリックすると、以下の
ようにFタームのリストが出てくる
んです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128135806j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135806j:plain]()
IPDLからプラピ(J-PlatPat)さんに
なって、Fタームリストが見にくく
なったとか、うまく印刷できないとか
いろいろウエブに載っていますが、
このように、特許庁さんのものは、
印刷しても問題ないですし、エク
セルに貼り付けることもできますよ。
また、前に戻って、今度は、「FI
照会」をクリックしてみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128135845j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135845j:plain]()
そうすると、今度は以下のように、
3C707に関するFI分類を、見ることが
できるんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128135907j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128135907j:plain]()
ということで、最初の画面で、何も
入れないで調べると、特許庁全体や、
審査部ごとの特許分類相関関係を
調べることができ、それぞれの画面で
Fタームのテーマコードを打ち込むと、
そのテーマコードの相関関係が
わかるようになっているんですね。
ここで、一部審査室とか二部審査室
とか、どのような分類を審査している
のか気になりますので、ちょっと覗いて
みましょう。
特許庁さんの組織は結構再編されて
おり、現在は以下のようになっています。
https://www.jpo.go.jp/shoukai/soshiki/sosiki.htm
![f:id:oukajinsugawa:20160128140018j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128140018j:plain]()
ここで、審査部の担当は、以下のように
なっているんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128140205j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128140205j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160128140220j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128140220j:plain]()
さらに続く。
↧
February 1, 2016, 1:00 pm
それでは、今回は二足歩行ロボットなどに
戻って、出願人から見て行きましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160111113505j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111113505j:plain]()
上位10位までは上のようになりますが、
11位からは、三星電子、産総研、富士通、
セイコーエプソン、日立製作所、パナソニック、
NASA、NEC、豊田中研、DNP(大日本印刷
ですね)、早稲田大学と続いていきます。
上の出願人マップではソニーさんが入って
いますが、アイボの研究開発をやめて
しまいましたので、まだ研究をおこなって
いるのかを調べるために、出願年を時系列で
見てみると以下のように、なっていました。
![f:id:oukajinsugawa:20160111113618j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111113618j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160111113556j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111113556j:plain]()
推移がわかりやすいように、2005年
までの10年間と、2006年からの10年
間の2つのマップにしてありますし、
ソニーさんは、わかりやすいように一番
端に表示させましたが、ソニーさんは
2005年頃までは盛んにロボットの研究
がされており、その後やめてしまった
ものと思いましたが、まだ細々と研究は
されているようです。
結構研究を継続している3大巨頭??は
ホンダさん、トヨタさん、国際電通研さんと
いったところでしょうか。
産業用ロボの累積台数世界首位
(会社四季報情報)の安川電機さんでは、
こんな太鼓叩きロボでも楽しませてくれて
います。
![f:id:oukajinsugawa:20160111123218j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111123218j:plain]()
↧
February 2, 2016, 1:00 pm
それでは、今回は、上位の出願人と
仲の良い?出願人は誰なのか?というのを
見てみましょう。
まず、ホンダさんです。
(ちなみに、話は違いますが、アメリカなどで
現地人と話をしていて、「ハンダ」さんという
ので、おー、「半田」さんの話をしてるんだな、
などと思って聞いていると、なんか半田さんと
違うような気がして、半田さんじゃないのか
聞いてみると、「本田」さんの発音が「ハンダ」
さんだったりしますよ。
(アメリカの場所によって、違うところも
ありますが)
![f:id:oukajinsugawa:20160111133448j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111133448j:plain]()
労働者福祉健康機構が「労働」で切れて
しまいました。 すんません。
ワコールさんというのがありますが、
身体補助具関係がスクリーニングされて
いない関係で、ホンダさんと、以下のよう
な歩行補助装置の、身体に直接当たる
部分などを開発しているようです、
![f:id:oukajinsugawa:20160111133553j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111133553j:plain]()
株式会社ショーワさんは、以下のように
四輪や二輪のクッションアブソーバなどを
開発していますので、ホンダさんと仲が
良いのでしょう。
http://www.showa1.com/jp/
ちなみに、会社概要は、本社埼玉県
行田市、設立1938年、資本金約127
億円、連結売上高は約2,665億円、
連結従業員数は、12,655人となって
います。
次はソニーさんと仲が良かったところ
です。
![f:id:oukajinsugawa:20160111133640j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111133640j:plain]()
山口仁一さんというのは、以下のような
HPとなっています。
http://www.yrt.jp/about-us/
次は、トヨタさんで、やっぱりトヨタ
中央研究所と中が良いんですね。
![f:id:oukajinsugawa:20160111133749j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111133749j:plain]()
もう一つ国際電通研さんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160111133828j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111133828j:plain]()
国際電通研さんの正式名称?は、
「株式会社国際電気通信基礎研究所」で、
ATRと呼ばれていますので、今後は国際
電通研さんはATRと称します。
http://www.atr.jp/index.html
ここの石黒浩特別研究所の石黒
さんについては、以下のように以前に
取り上げました。
oukajinsugawa.hatenadiary.jp
oukajinsugawa.hatenadiary.jp
↧
↧
February 3, 2016, 1:00 pm
発明者はどんな方がいるのかという
のを見てみると、以下のようになって
います。
![f:id:oukajinsugawa:20160111145953j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111145953j:plain]()
上の発明者の方々の概要は以下と
なります。
・ 竹中透 ホンダ 脚式ロボット制御等
・ 松本隆志 ホンダ 脚式ロボット制御等
・ 石黒浩 ATR アンドロイドや遠隔操作ロボット等
・ 神田崇行 ATR ロボット制御等
・ 山口仁一 ソニーさんとロボット制御等
・ 吉池孝英 ホンダ 脚式ロボット制御等
・ 長谷川忠明 ホンダ 運動制御等
・ 五味洋 ホンダ 脚式制御等
・ 北野宏明 ソニー 制御等
・ 宮下敬宏 ATR センサ制御やコミュニケーションロボット
(敬称は略していますし、大学教授で、
兼任という方もお出でです)
北野さんは、以下のように、ソニー
コンピュータサイエンス研究所社長
さんですね。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/miraigaku/20140901/413638/
ただし、調べてみると、最近の出願がない
方もお出でですので、ここ5年間の出願
公開で見てみると以下のようになりました。
![f:id:oukajinsugawa:20160111150051j:plain f:id:oukajinsugawa:20160111150051j:plain]()
随分顔ぶれが変わってしまっていますね。
最初で紹介しなかった発明者の方は
以下のようになりますよ。
・ 土井将弘 トヨタ 移動ロボット制御等
・ 織田豊生 ホンダ 駆動、制御等
・ 宮崎進 ホンダ 駆動構造、関節構造等
・ 横山太郎 ホンダ 移動ロボット制御等
・ 佐竹聡 ATR ロボット制御等
・ 塩見昌裕 ATR 予測やコミュニケーションロボット等
・ 金子広幸 ホンダ 脚式ロボット制御等
・ 永塚正樹 THK 脚式ロボット構造等
断然、ホンダさんが多いですし、ATR
さんはコミュニケーションロボットの研究
開発をおこなっているのがわかります。
ちなみに、最後のTHKさんは、会社
四季報によると、工作機械などに組み
込まれる直動案内機器で世界シェア5割超
だそうで、半導体製造装置用途も多いんだ
そうですね。
(余談ですが、私もエンジニアのとき
には、THKさんのお世話になりました)
THKさんの正式名称は、「THK株式
会社」、設立が1971年、本社が五反田、
資本金34,606百万円、連結売上高
2,176億円、連結従業員数9,494名、
事業内容は、LMガイド、ボールスプライン、
ボールねじ、LMガイドアクチュエータ等の
機械要素部品の開発・製造・販売で、
3期連続で、純利が増加しています。
http://www.thk.com/?q=jp/node/6682
↧
February 3, 2016, 10:30 pm
↧
February 4, 2016, 1:00 pm
今回は、この前の最後の、各審査部の
担当範囲を見てみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128140220j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128140220j:plain]()
たとえば、審査第四部の担当は、電子・
通信だそうですので、ここをクリックして
みましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128151031j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151031j:plain]()
そうすると、上のように、分野、関係する
IPC、主な技術、注目技術・出願の多い
技術などを調べることができるんです。
関係するIPCが書かれていますので、
参考にできますよね。
さらに、試しに「電子商取引を
クリックすると、関係するFタームの
テーマコードやそのカバーするFI
範囲を見ることができるんです。
ということで、具体的に、現在分析
結果を載せているロボット分野をこれで
調べてみましょう。
まずは、ロボットと言ったら機械だよな、
ということで、審査第二部の機械をクリック
してみましょう。
そうすると、しめしめ、「ロボティクス」と
いうのがありますね。
![f:id:oukajinsugawa:20160128151136j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151136j:plain]()
「注目技術・出願の多い技術」のところ
には、やはり「二足歩行ロボット」などが
書かれています。
さらにこの、「ロボティクス」をクリック
してみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128151203j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151203j:plain]()
そうすると、「マニプレータ」もあり
ますので、この「3C707」をクリック
いたしましょう。
(右のFIをクリックしても、同じ画面に
リンクします)
![f:id:oukajinsugawa:20160128151226j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151226j:plain]()
残念ながら、緑の枠で囲ったものは、
IPDLへのリンクとなっていて、「昔は
IPDLの3C707に飛ばしてあげたけど、
めんどいからプラピ「J-PlatPat」さん
には飛ばないんだもんねー」と言わ
れて?しまいます。
ということですので、気を取り直して、
フリーワード検索というところで、
「3C707に関係する「人間」という
ワードを検索してくんない?」と
打ち込むと、以下のように検索
してくれるんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128151314j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151314j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160128151339j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151339j:plain]()
さらにさらに、以下のようにチェックを
入れることによって、自動で検索式を
作ってくれますので、検索するときには、
これを修正したりしてコピペすれば
いいんです。
(あくまで例としてチェックを入れて
いますので、実際には出現頻度スコアが
非常に低いですので、この場合の検索の
必要性は非常に少なく、実際は、スコアが
高いもので検索式を作るようになるで
しょう)
![f:id:oukajinsugawa:20160128151432j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151432j:plain]()
元に戻って、次の、「3.隣接
分野や近接分野」の「3C707の関連
分野の紹介」をクリックすると、
マトリクスが出て来て、下のほうで、
技術分野ランキングを棒グラフ形式で
見ることができますので、他のテーマ
コードとの関連性を考えて検索式を
作る場合には、参考に致しましょう。
(Fタームというのは、原則的には、
Fタームのテーマコード内で検索
式を作成して検索することを目的に
作られていますが)
![f:id:oukajinsugawa:20160128151600j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151600j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160128151618j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151618j:plain]()
ということで、まだまだ続く。
↧
February 5, 2016, 1:00 pm
この前は、微風でも発電できる
風力発電の話をしましたが、今回は
全く逆で、台風でも発電できる風力
発電の話です。
(ちょっと違いますが、以下のような
台風対策もあるわけでして。
oukajinsugawa.hatenadiary.jp
)
風力発電と言っても、日本の中では、
あんまり風が吹かなかったり、台風で
プロペラが壊れてしまったり、なかなか
いい風が吹かなくて、風力発電の立地
にも苦労するわけですが。
この前、期ぜずして、違うテレビ局で
同じベンチャーさんの話を取り上げて
いたんです。
一つ目の番組では、「崖っぷち“町
工場”の逆襲!」と題して、墨田区に
ある、ガレージスミダというところの
町工場で、チャレナジーという
ベンチャーが発明した、垂直軸型
マグナス風力発電機というのの
性能実験の話をしていました。
番組では、まだうまくいかない
ような話をしていましたが。
もう一つの番組では、プロペラ
型は古い!?全く新しい「風力
発電」と題して、台風1つのエネ
ルギーを日本の総電力に換算
するとどれくらいの期間のエネ
ルギーに相当するんですか?」
などとやっていて、お約束の、
「1週間程度」などと答えて、
「実は、50年分もあるんです」
などという答えに対して、「えー」
などと驚くお約束をやっていま
した。
まあ、台風1つで、50年分と言っても
台風1つ分を丸々利用するのは無理な
わけでして。
この風力発電機は、野球のカーブ
ボールのマグナス効果を利用し風車を
回すんだそうです。
通常の風力発電は、風向きに対して
風車が垂直方向に回転するため風向きに
合わせる必要があったそうですが、この
方式は、風向きに対して風車が水平
方向に回転するため風向きを気にする
必要がないのだそうですが、今の問題
点は、消費電力と発電電力の効率に
あるんだそうです。
さらなる問題点は資金力で、現在は
国の援助を受けているそうですが、
ベンチャー支援制度は2016年の
今年の10月で打ち切りとなってしまう
ため、崖っぷちなんだそうですね。
ちなみに、マグナス効果って何だ?
というのを調べると、以下のような
効果だそうですよ。
ボールが変化する仕組み
ということで、マグナス風力発電機って
どんなもんなんだ?というのは、以下の
チャレナジーさんのHPでみることが
できるんです。
http://challenergy.com/
それでは、この特許関係ってどう
なっているのかを調べてみましょう。
このチャレナジーさんの社長さん、
清水敦史からは、2件出願されて
おり、1件はPCT出願WO2013/
014848「垂直軸型マグナス式風力
発電機」で、登録番号が5209826と
なっています。
もう一つは特開2013-194724
「マグナス式風力発電機の回転翼」
というもので、現在審査中のよう
です。
どんな内容かというと、「風力発電
機は風車回転軸の支持方向により、
水平軸型と垂直軸型に分類でき、
水平軸型の風力発電機はさらに、
プロペラ式と、マグナス式に分類
でき、水平軸型プロペラ式風力
発電機は、気流によってプロペラ
(翼形状のブレード)に発生する
揚力により、発電機を回転させる
方式であり、世界的に商用風力
発電の主流であるが」、種々の
問題点があり、以下のような水平
軸型マグナス式風力発電機も
提案されているんだそうです。
・ 特開2007-085327
マグナス型風力発電装置
![f:id:oukajinsugawa:20160202162419j:plain f:id:oukajinsugawa:20160202162419j:plain]()
・ 特開2008-175070
縦軸マグナス型風力発電機
![f:id:oukajinsugawa:20160202162433j:plain f:id:oukajinsugawa:20160202162433j:plain]()
・ 特開2010-121518
縦軸式マグナス型風力発電装置
![f:id:oukajinsugawa:20160202162450j:plain f:id:oukajinsugawa:20160202162450j:plain]()
最初の水平型は、風向に対する
制御の必要性や、タワー形状で
あるための落雷リスクやメンテナ
ンス性、及び設置性の悪さなど、
水平軸型風力発電機の根本的な
課題に対する解決には至って
いなかったり、上の2番目、3番目の
垂直型であっても回転トルク等の
問題等があったために、清水さんの
発明に至ったんだそうです。
ということで、出願公開の図面
よりもチャレナジーさんの動画の
ほうがわかりやすいと思いますので、
どんな構造なのかは、動画のほうで
見てください。
それではまた。
↧
↧
February 6, 2016, 1:00 pm
自然災害対策編その7です。
ということで、A01G15/00「気象の
状況に影響を与える装置または方法」を
検索して、台風対策や、ゲリラ豪雨対策、
温暖化対策などを見てきたわけですが、
実は、このIPCで検索して一番多かった
のは、雨を人工で降らすという、「人工
降雨方法」というのが一番多かったん
です。
ゲリラ豪雨などは最近問題が顕在化
してきましたが、これまでは、逆の、
砂漠化や、干ばつなどの影響で、野菜や
米が不作になるといった問題に対処する
ことが重要だったのでしょう。
雨を降らす方法というのは、ドライアイスや
ヨウ化銀などを雨雲の中に散布し、人工的に
雨を降らせるというのが現在でもおこなわれ
ており、散布の方法としては、飛行機やロケット、
大砲などで散布する方法が取られているよう
です。
ただし、どんな場合でも雨を降らせられるかと
いうと、現在では、ある程度発達した雨雲が
ある場合に限り有効で、雲の無い所に
雨雲を作って雨を降らせるのはまだできて
いないようで、すなわち、自由に降水量を
制御できるまでには至っていません。
ということで、上記のような方法の改良
ではなくて、全く違った方法で雨を降らすと
いうような出願があるのか見てみましょう。
・ 特開2011-101644「人工降雨発生方法」
【課題】 本発明は、例えば、砂漠に雨を
降らせ川や湖を造り木々を繁らせて温暖化を
防止できる人工降雨発生方法を提供すること。
【解決手段】 海水や淡水などの水を蒸気化
して凝結核とともに上昇させて風の流れに
乗せて目的地上空まで飛ばすことにより
降雨を促すようにする
![f:id:oukajinsugawa:20150915130143j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130143j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20150915130158j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130158j:plain]()
・ 特開2011-024548「人工降雨等発生方法」
【課題】砂漠緑化が促進されて温暖化防止
をも達成できるようにした人工降雨等発生
方法を提供すること。
【解決手段】雨雲などの多湿気を強制上昇
流発生システムにより自然流でなく強制的な
上昇流として起生して立ちはだかる高い山脈を
越えさせることで山脈の向こう側の乾燥地帯
までも雨雲をもたらして降雨を発生させるよう
にする。
![f:id:oukajinsugawa:20150915130220j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130220j:plain]()
・ 特開2010-252767「乾燥地帯における人工降雨装置」
【課題】
地球には太陽熱が降り注ぎ、地球を暖めて
います。そして陸地や大洋を暖め、太陽熱で
海、河、湖、陸地の水分を蒸発させて、雨、
雪、霧、となり地表に降ります。地球の水の
97,4%は海にあります。雨、雪、霧は
陸地より海に降ります。砂漠は陸地の
1/4~1/3を占めます。陸地の広大な
面積が砂漠のような乾燥地域と険しい
山岳地帯と氷に閉ざされた極地です。
最近では都市が自動車、ビルの顕熱の
増加で砂漠化してきています。
【解決手段】 地球の乾燥地域は非常に
広大な面積です。この広大な乾燥地域に
エアーワッシャを設置して、海水をエアー
ワッシャで噴霧してやれば、乾燥地域の
空気を洗浄して綺麗にして湿度を与え、
雨を降らせることが出来ます。砂漠に
雨を降らせることが地球温暖化を防ぎ、
乾燥地域がなくなります。人々が、農耕が
出来るようになると地球の食糧問題、
環境問題、皆解決します。
![f:id:oukajinsugawa:20150915130248j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130248j:plain]()
・ 特開2010-136626「造雲機」
【課題】
近年、過度な樹木の伐採や温暖化などの
影響で砂漠化などが進み、水不足になる
地域が増えている。特に砂漠化のスピードは
早まっており、大きな問題となっている。
【解決手段】
豊富にある海水などに目をむけ、
低ランニングコストで雲を発生させる
機器を考案した。1メートル角程度の
フロートに、太陽電池を使った超音波
加湿システムを設置し、日照と連動
して海水などの蒸発を促す。フロートの
内部は空気または発泡材で、太陽熱で
素早く暖まり、水温が低い状態でも
フロート上面では空気が暖まりやすく、
蒸気を上昇させることができる。
![f:id:oukajinsugawa:20150915130309j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130309j:plain]()
・ 特開2009-296997「水蒸気団生成移動
上昇装置および人工降雨の発生方法」
【課題】生成された水蒸気団を含む大気を
必要な方向に移動させ、あるいは必要な
高さに上昇させるとともに、水蒸気団を
生成するための毛細管の機能を持続
させることが可能な水蒸気団生成移動
上昇装置と、この水蒸気団生成移動
上昇装置を用いて人工降雨を効果的に
発生させることが可能な人工降雨の
発生方法を提供する。
【解決手段】水膜形成部材1と発熱部材11
とが一列ごとに交互に配置されている。
発熱部材11はその表面に彩色が施されて
おり、この発熱部材11に太陽光が照射
されて、太陽光からの光エネルギーが
吸収されて熱に変換される。発熱部材11は
水膜形成部材1の周囲に配置されている
ため、水膜形成部材1によって生成された
水蒸気は、発熱部材11によって加熱され、
上昇気流を生じて、上空に湿度の高い
水蒸気団、すなわち雲を発生する。
![f:id:oukajinsugawa:20150915130324j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130324j:plain]()
・ 特開平11-196688「プラーナを用いた人工降雨装置」
【課題】 従来の人工降雨方法は化学反応に
頼ったもので、晴天時にはほとんど効果は
期待できない。上空に雲がある場合でも従来
の方法では大量の雨を降らせることは
ほとんど不可能で在る。この点、本発明の
プラーナを用いた人工降雨装置では、晴天時
でも雨を降らせることが可能であり、また
多くの降雨を引き起こすことができる。
【解決手段】 本発明では雨を人工的に
降らせるためにプラーナを用いた。プラーナは
自然界に存在するもので通常は大変希薄な
ものである。このためこのプラーナは通常
なんの作用も起こさない。本発明の装置に
よってこのプラーナを通常の一万から十万倍
まで凝縮する。プラーナは水分を強く引き寄せ、
結合する。凝縮されたプラーナを長いアルミの
パイプで上空に放射し、上空で膨大な量の
プラーナが水分を集め、雨雲を生成する。
雨雲の発生により、雨が降り出すのである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラーナ(宇宙の根元粒子)を
用いて人工的に雨を降らせる装置。地球上の
何処にでも存在するプラーナを凝縮して、
それを空に向かって放射する。プラーナには、
磁石に鉄が引き寄せられるように大気中の
水分を引き寄せる性質があり、凝縮された
プラーナを上空に放射することにより大量の
水分が狭い地域に集まり、雨雲の発生を促す。
そして最終的には雨となって地上に降ると言う
一連の動作を促す装置。
【課題を解決するための手段】 本発明に
よる人工降雨装置は、従来全く着目され
なかったプラーナ(別名オルゴンエネルギー、
東洋では「気」、西洋では「宇宙エネルギー」と
称されているもの)をつかって晴天時でも雨を
降らすことを可能とした。
【0007】 プラーナは自然界に実存する粒子
であり、水分を引き寄せる性質がある。
【0008】 通常状態ではプラーナはその
空間に対する密度が極めて低く、そのままの
状態ではほとんど何の作用も引き起こさない。
![f:id:oukajinsugawa:20150915130347j:plain f:id:oukajinsugawa:20150915130347j:plain]()
(ちなみに、上記は、特許文献に記載されて
いるものを単に転載紹介しただけであって、
私が、この「プラーナ」の存在を保証する
ものではありませんので念のため。)
↧
February 7, 2016, 1:00 pm
それでは、今回は、二足歩行や人間型
ロボットでは、どんな研究課題が多いんだ?
というのを見て行きましょう。
まずは、FIで調べることにして、FIの
クラス分析をおこなうと、B25J5/00@Fで
検索をかけていますので、このB25を除く
と、上位10位までは以下のようになり
ました。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155116j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155116j:plain]()
このスポーツやゲーム関係をセクション
分析すると、以下のようになっています。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155136j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155136j:plain]()
それでは、遊具とゲームというのは
どんなものがあるのか見てみましょう。
・ 特表2011-529769
「乗用可能な遊具用大型二足歩行ロボットとそれを用いた
遊園地システム」
キム インサン(大韓民国)
乗客が搭乗および乗用可能であり、且つ、
遊具用ライド(乗り物)またはローラーコー
スターとして利用可能な大型二足歩行
ロボットおよびそれを用いた遊園地用遊具。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155158j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155158j:plain]()
・ 特開2007-175831「歩行ロボット」
川田工業株式会社
搭乗型ロボットの優位性と自律制御型
歩行ロボットの優位性とを兼ね備えた
歩行ロボット。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155210j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155210j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155227j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155227j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155251j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155251j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155322j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155322j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155347j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155347j:plain]()
ここで、川田工業さんってどんな会社だ?
というのをまだ調べていませんでしたので、
調べてみましょう。
川田工業株式会社さんは、本社が
富山県の南砺市(「なんと」と読み
ますよ)、創業1922年、資本金9,601
百万円、社長さんも、専務さんも川田さん、
2009年に川田テクノロジーズ株式会社
への株式移転に伴い非上場で、売上高
40,117百万円、営業品目は、橋梁・プレ
ビーム・鉄骨・鉄塔等各種構造物、土木、
建築、システム建築、各種機械装置の
設計、製作、工事等。
http://www.kawada.co.jp/
川田テクノロジーズ株式会社さんは、
今はやりの持株会社で、資本金が
50億円、連結売上高104,075百万円、
連結従業員数が2,111名で、ビジネス
フィールドは、鋼製橋梁、合成床板、建築
鉄骨、PC橋梁があり、人型2足歩行
ロボットや、双椀ロボットなどが含まれます。
http://www.kawada.jp/group/#bf402
以下のように、橋梁関係の出願も
多いですが、二足歩行ロボットや
マニプレーター関係も多いですよ。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155454j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155454j:plain]()
ということで、続く。
↧
February 8, 2016, 1:00 pm
この前、住友ベークライトさんの
鮮度保持フィルムを取り上げましたが、
今度は、三井化学東セロさんが
第3回食品産業もったいない大賞を
受賞したというのが出ていますね。
http://www.mc-tohcello.co.jp/pdf/news/MCINews(160201j).pdf
商品名はスパッシュというそうで、
繰り返し使えるんだそうで。
http://www.mc-tohcello.co.jp/product/performance/spash.html
http://www.rakuten.ne.jp/gold/ex-catch/
上記URLを見ると、ウエブでの購入
となっていますが、普通のお店屋さん
では売っていないのでしょうか?
主婦業やっていないので、よくわか
りましぇんです。
この前の鮮度保持フイルムのとき
には、東セロさんは名前だけ取り上げ
ましたが、今回は、東セロさんに焦点を
当てて、調べてみましょう。
まずは、東セロさんの本名?は、
「三井化学東セロ株式会社」、設立が
1929年、資本金は34億5千万円、従業員数
978名、事業内容は、包装フィルム事業、
産業用フィルム事業、機能シート事業、
となっていて、三井化学というぐらい
ですから、三井化学グループなんで
しょうし、さらには三井グループなんで
しょう。
ということで、沿革を見てみると、
2010年に、東セロ(株)と、三井化学
ファブロ(株)の生活資材事業を除く
全事業を分割統合し、三井化学東セロ
(株)として三井化学100%子会社として
新発足したんだそうですね。
設立が1929年というのは、東セロ
(東京セロファン紙(株))の設立年だ
そうで、三井化学を抜かして東セロ
さんと呼ぶと、昔の東セロさんと、
新会社がごっちゃになってしまいます
ので、三井化学東セロさんと呼ぶことに
致しましょう。
https://www.mc-tohcello.co.jp/
このスパッシュ、ホームページを見て
みると、使えるのは、軟弱野菜、軟弱
野菜って、何じゃい??ということで、
ほうれん草、小松菜、葉ネギ、ナス、
白菜、だそうで、あとは、ハーブ系
野菜のベビーリーフ、ルッコラしょっと、
ワサビ、大葉、さらには果物の苺、
ぶどう、もも、さくらんぼだそうで、
桃など、すぐ柔らかくなってしまい
ますが、どの程度長持ちするんで
しょう?
それでは、三井化学東セロさんの
特許のほうから鮮度保持フィルムを
見てみましょう。
「昔の名前で出ています」という
ことで、東セロさん、三井化学東セロ
さん、及び三井化学ファブロさんの
三つ巴??で、さらにIPCのA23B7/00
「果実または野菜の保存または化学的
熟成」で、えいやーっと絞り込むと、
出ましたね、4件。
![f:id:oukajinsugawa:20160208124624j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208124624j:plain]()
たとえば、特開2011-229460を
見てみると、課題は、「青果物等の
生鮮食品、生花等の鮮度保持に有用で
あり、透明性に優れたプラスチック
製の包装材を提供する。」ことで、
解決手段は、「平均粒径が0.05から
10ミクロン(μm)であり、粒径が
10ミクロン(μm)を越える粒子の
重量が10重量%%未満であるブラック
シリカの粉末を0.01から0.5重量%の
割合で含み、その厚さが10から100
ミクロン(μm)であるプラスチック
フィルム製鮮度保持包装材で、また、
少なくとも1層以上のブラックシリカの
粉末を含む層と、少なくとも1層以上の
ブラックシリカを含まない層との積層
フィルムであることを特徴とするプラス
チックフィルム製鮮度保持包装材」
だそうですが、この出願は、取下擬制
となっており、ほかも審査請求はされて
いないようで、なぜでしょう?
![f:id:oukajinsugawa:20160208124639j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208124639j:plain]()
↧
February 9, 2016, 1:00 pm
前回の続きです。
・ 特表2006-521935
「アニマトロニクス制御支持式歩行システム」
ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド
(言わずと知れたディズニーさんです)
この出願は特許査定となっており、
現在もまだ権利が維持されています。
【要約】
1形態として、ロボット歩行形象物と、
ロボット歩行形象物を少なくとも部分
的に支持する車輪付き支持体から
なる支持式歩行システムが開示
されている。支持式歩行システムは、
人間のオペレータによって駆動され
そして制御される。上記歩行システムが、
種々の速度で駆動しかつ回動する間に
、前方へ、後方へ、そして側方へカートの
運動と同期してステップを進めるように、
コンピュータアルゴリズムがロボットの
歩行機能を自動的に制御する。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155642j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155642j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155659j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155659j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155714j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155714j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155731j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155731j:plain]()
ディズニーランドのエレクトリカル
パレードは、こんなふうになっているん
ですね。
ちなみに、ディズニーさん、ロボットでは
ないですが、以下のスプラッシュマウンテン
などもありますよ。
・ 特許2595424「遊戯用乗り物」
![f:id:oukajinsugawa:20160210081520j:plain f:id:oukajinsugawa:20160210081520j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160210081542j:plain f:id:oukajinsugawa:20160210081542j:plain]()
ミソは、ボートの底部形状を独特の
形状に形成することにより、乗客への
直接の水はねを抑制することだそうです。
次はゲームに分類されているものです。
・ 特開2007-301004 MechaTracks株式会社
「制御装置、対戦型ロボットシステム、及びロボット装置」
【課題】 操作者によって操作されて対戦
する複数のロボット装置の制御に関し、
種々の工夫を行って趣向性を高める
ことが可能な制御装置を提供する。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155754j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155754j:plain]()
・ 特開2004-227276 ATR
「人間のコミュニケーション行動記録システムおよび方法」
【構成】
コミュニケーション行動記録システム
10は、コミュニケーションロボット12を
含む。
ロボット12は、人間に対して、身振り
および音声の少なくとも一方を含む
行動を提示する。
そして、このロボット12による提示
行動に対しての人間の反応が記録
される。
人間の身体動作は複数のカメラ16を
含むモーションキャプチャシステムに
よって取得され、人間の発話はマイク
18から音声データとして取得される。
取得した人間の行動データは、ロボット
12の提示した行動に対応付けて人間
行動DB24に格納される。
ロボット12は、常に完全に同一の行動を
提示することができる。
したがって、ロボット12によって一定の
状況を作り出すことができる。
![f:id:oukajinsugawa:20160113155819j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155819j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155840j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155840j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155900j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155900j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160113155919j:plain f:id:oukajinsugawa:20160113155919j:plain]()
ということで、さらに続く。
↧
↧
February 10, 2016, 1:00 pm
最初に謝っておきます。
本格的な釣り師の方々がこの
ブログを覗くことがあるかもしれま
せんが、私はまったく釣りをしない
ため、デュエルさんのどの疑似餌に
この特許が使われているのか、
まったく知りません。
ごめんなさい。
![f:id:oukajinsugawa:20160208143438j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143438j:plain]()
というのも、この話は、特許庁で
出している、以下の、「特許vol22
(平成27年5月25日)」号に出て
いたんです。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/hiroba/tokkyo_22/index.html#page=1
デュエルさんでは、アイルマグネット
シリーズを改良して、新しい発明として
イカ用疑似餌を完成させたそうですね。
従来の機構では、シャクリのときに、
マグネットが外れ、疑似餌の動きが損
なわれていたそうですが、このような
ことがないようにして特許を取得、
2015年の3月に日本で先行販売したら、
1か月で7万個強を売り上げたそうで。
ということで、釣りに対してはちん
ぷんかんぷんの私ですので、これ以上
釣りについて書くことができませんし、
株式会社デュエルさんのホーム
ページを覗いても、特許情報も、どの
製品に使われているのかも書かれて
いませんので、早々に、特許を覗いて
みることに致しましょう。
まずは、出願公開がされているのは
38件あり、海外に出願しているものも
7件ありますが、登録されているものを
見てみると、以下のようになっています。
![f:id:oukajinsugawa:20160208143548j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143548j:plain]()
ということで、まずは、以前のアイル
マグネットシリーズを見てみると、一番
下の特許2747502「疑似餌」というのが
そのようです。
(出願は、もう一つのブランド名のヨーヅリ
さんからで、登録時はデュエルさんに
変更されています)
【課題】 本発明は、擬似餌本体内の
中空部に保持された錘をキャスティング
時に初心者でも確実に離反させることが
でき、更に、錘を2個以上収容しなければ
ならない場合であっても、擬似餌を投げる
時には、各錘が後方側に移動し、且つ
着水後には、各錘を確実に保持する
ことができるように改良された擬似餌を
提供する。
【解決手段】 擬似餌本体1 内に中空部5 が
前後方向に形成され、且つ該中空部5 内
には錘7 が略中心線に沿って前後方向に
移動自在に収容されていると共に、前記
中空部5 の周壁5aの前寄り位置には、
前記錘7 を磁力を介して保持すべく
錘保持部10が設けられてなる擬似餌。
![f:id:oukajinsugawa:20160208143645j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143645j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143701j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143701j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143714j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143714j:plain]()
それでは、改良版はどれかというと、
一番上の特許5747367になり、以下と
なります。
(この出願は、PCT出願と言って、一度で
海外にも出願されており、さらに国内では、
急いで審査してもらう早期審査というもので
特許化されており、デュエルさん、よほど
重要だったのでしょう)
【0006】
本発明の目的は、キャスティング時に
錘が移動通路の後方へと移動し、且つ、
着水後に錘が移動通路の前方部に
保持されるルアーを提供することである。
【0008】
本発明の好ましいルアーは、前記移動
通路が、前記段部よりも前方にある第1
通路と、前記段部よりも後方にある第2
通路と、前記第1通路と第2通路を連通
させる連通路と、を有し、前記係止面が
前記第1通路における底部に対して傾斜
されている。
本発明の好ましいルアーは、前記連通路が、
1つの錘のみが通過可能な大きさに形成
されている。
本発明の好ましいルアーは、前記係止面の
傾斜角度が前記底部に対して90度以上
140度以下である。
本発明の好ましいルアーは、前記移動
通路内に、独立した2つ以上の錘が前後に
並んで収納されており、それらの錘のうち
少なくとも最後方の錘が磁性材料又は
磁石から形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明のルアーは、キャスティング時には、
錘が移動通路の後方へと確実に移動し、
一方、着水後には、錘が移動通路の前方部に
確実に保持される。かかるルアーは、
安定的にキャスティングでき、水中において
良好に泳動させることができる。
![f:id:oukajinsugawa:20160208143744j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143744j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143755j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143755j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143808j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143808j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143831j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143831j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143843j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143843j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143856j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143856j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160208143943j:plain f:id:oukajinsugawa:20160208143943j:plain]()
このルアーを持っている方は、釣れて
いるんでしょうかね。
↧
February 11, 2016, 1:00 pm
ということで、前回の審査二部担当分野
3C707の一番下の、「国内外の分類の
対応関係参照ツール」をクリックしてみま
しょう。
(ここまでの経過は、第15回を見て
ください。 この前と同じ図を貼り付けて
いますので、「国内外の分類の対応関係
参照ツール」でないところも、赤枠で囲ま
れています)
![f:id:oukajinsugawa:20160128151226j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128151226j:plain]()
そうすると、B25Jでの、IPC、FI、米国や
EUで使われているCPC分類の相関性が
わかるようになっているんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160128161437j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128161437j:plain]()
最初のほうは、上のようにBセク
ションですが、右にあるスライドバーを
下げて行くと、Fタームのテーマコード
3C707に関係するFIのB25J1/00
から21/02までの関連性を見ることが
できるんです。
これは、以下のところからも入ることが
でき、使い方は以下のようになるんです。
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/searchportal/htdocs/search-portal/top.html
![f:id:oukajinsugawa:20160128161741j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128161741j:plain]()
ここで、二足歩行ロボットのFI「B25J
5/00@FがCPCにあるのかを調べると
して、以下のように打ち込みましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128161814j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128161814j:plain]()
今回は、CPCの説明を日本語表記
させるようにしています。
(そのほかも、ご覧のように、いろいろ
指定できますし、「俺は英語のほうが
得意なんだ」という方は、英語のほうで
是非どうぞ)
![f:id:oukajinsugawa:20160128161903j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128161903j:plain]()
そうすると、上のように、この分類は、
IPCにもCPCにもないのがわかります。
尚、3C707とハンドブックのHBと
いうところにリンクが張ってありますが、
これはIPDL時代の名残で、残念ながら、
ここをクリックしても、3C707に飛ぶ
ことはできません。
それでは、前に戻ってほかの内容を、
見てみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128162006j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128162006j:plain]()
まずは、使用方法をしっかり読みたい
方は、右の「使用方法」をクリック致しま
しょう。
次に「CPCにないIPC」をクリックして
みましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128162029j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128162029j:plain]()
そうすると、上のように、やはり関係
性がわかります。
(エクセルですのでダウンロード
できますし、表示の都合で、少し
編集しています)
それでは、キーワード検索をおこなう
こととしてFIにチェックを入れ、「二足
歩行」と入れてみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160128162130j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128162130j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160128162204j:plain f:id:oukajinsugawa:20160128162204j:plain]()
最後に、一番右下のところで、該当
文献数を表示させたりさせなかったり
できますよ。
ということで、続く。
↧
February 12, 2016, 1:00 pm
このブログでも、いろいろな痛く
ない注射針の話を取り上げていますが、
蚊が血を吸い上げるメカニズムを応用
しようという研究は結構多いわけでして。
これを応用した、ライトニクスさんの
ピンニックスライトや、この技術を提供
した関西大学の青柳誠司先生の特許に
この前簡単に触れましたが、さらに、
青柳先生の特許からどんな技術開発が
おこなわれているのか調べてみましょう。
まずは、蚊の吸血メカニズムは以下の
ようになっているそうで。
(http://s-park.wao.ne.jp/archives/854
から抜粋貼付けさせてもらっています)
![f:id:oukajinsugawa:20160117093847j:plain f:id:oukajinsugawa:20160117093847j:plain]()
吸血針は注射針のように一本の鋭い
針となっているのではなくて、真ん中の
吸血針の周りに2本のギザギザの針が
ついており、これが交互に動き、小さな
穴を掘り進めて行くために、普通ですと、
皮膚が引っ張られ痛点にも痛みを感じる
ようになるのですが、皮膚が引っ張られ
ないために、痛みが少なくなるそうで。
(針はトータル7本あるそうですが)
まずは、青柳先生の特許5835944号
「穿刺ユニット」、発行日2015年12月
24日という登録ほやほやの技術を見て
みましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160117093926j:plain f:id:oukajinsugawa:20160117093926j:plain]()
要約を見てみると、
課題は、「患者に対して投薬や採血を
行う際に痛みをより低減した状態で穿刺
できる穿刺ユニットを提供する。」ことで、
解決手段は、「流体が流通可能に筒状に
形成され、患者に対して穿刺可能に形成さ
れた針本体10と、針本体10と同方向に
延びるように形成され、針本体10の径方向の
外側に並設され、患者に対して穿刺可能に
形成された補助針20と、針本体10及び
補助針20を軸心方向に往復動させるアクチュ
エータ30と、アクチュエータ30の動作を
制御する制御手段40とを備える。
補助針20には、針本体10と対向する
面とは反対側の面の少なくとも先端側に
突起部21が設けられている。制御手段40は、
補助針20を軸心方向に押し出しつつ針
本体10を軸心方向に引き込んだ後、針
本体10を軸心方向に押し出しつつ補助針
20を軸心方向に引き込む動作を少なくとも
一回行うようにアクチュエータ30を制御
する。」んだそうで、蚊の針で掘り進む
メカニズムがまさに応用されています。
しかし、このような細い複雑な針を
作製するのは困難と思われますので、
特許5613493号で「微細針を作製する
ための鋳型の製造方法および微細針の
作製方法」でも特許登録されており、
課題は、「複雑な形状を有する微細針を
作製するための鋳型の製造方法および
微細針の作製方法を提供する。」ことで、
解決手段は、「先鋭状の先端部130を
有する、シリコンで形成された針模型100を
シリコン基板140に固定するステップと、
前記シリコン基板140の前記針模型100を
固定した面側に鋳型材料を堆積するステップ
と、前記シリコン基板140および前記針模型
100を除去するステップとを備える。」んです。
![f:id:oukajinsugawa:20160117094006j:plain f:id:oukajinsugawa:20160117094006j:plain]()
さらには、まだ登録されていませんが、
特開2015-54057「座屈防止シート
及び穿刺器具セット」として、「極細針は
強度が弱いため、穿刺した対象物の表面や
内部で折れ曲がる(座屈する)ことがあり、
目的の位置まで穿刺できないおそれが
あるという問題があった。」ため、
解決手段として、ヤング率が0.007M
Pa以上20.0MPa以下であるシート体を
備え、前記シート体は、極細針を対象物に
穿刺する際に、前記対象物の穿刺する
表面に配置され前記極細針が内部を
貫通する。」ようにしているんです。
この青柳先生、最近では、ロームさんと
組んで、特開2015-220836「発電装置」や
特開2015-138930「エレクトレットと
その製造方法、並びに、これを用いた
発電装置」としてMEMS技術を使った、
環境中の微小振動から発電する、発電
装置なども研究しており、注射器も
針を動かす必要があるため微小電力が
必要でしょうし、ウエアラブル装置など
への応用にも期待されますね。
↧
February 12, 2016, 6:40 pm
テレビを見ていましたら、大蔵製作所
さんというところの解凍ハサミンというのを
紹介していましたね。
アルミの2枚の板で、冷凍のパンを
挟んでおくだけで5分程度で解凍できる
そうで。
現在、在庫切れ、と書かれています
ので、テレビで紹介されましたので、
さらに手に入りにくいのでは?
番組では、冷蔵庫で冷やしておいて、
これに缶ビールを挟めばすぐ冷えると
いう適温アルマジロという商品も紹介
していましたが、どのような意味で
アルマジロという商品名になったんで
しょう?
www.dinos.co.jp
製造販売しているのは、大蔵製作所
というところで、正式名称は株式会社
大蔵製作所、本社荒川区、創業は昭和の
元年だそうで、縁起がいいですね。
ohkura-ss.com
資本金は、1,000万円、年商66,000万円、
従業員数40名で、本業は、道路標識、道路
付属物の設計,製作,施工等となっていて、
さらには、各種アルミ製品の設計,製作,施工
となっています。
この企業、本来はコンスーマー製品の
製造はおこなっていなかったようですが、
テレビではなぜこのようなコンスーマー
製品の製造販売に乗り出したのか紹介を
してはいなかったのですが、是非聞いて
みたいもんです。
知財状況を見ますと、特許出願では、
解凍ハサミンや適温アルマジロの出願は
ありませんが、本業の道路標識関係の
出願をしてるんですね。
また、意匠のほうも以下のようなものが
ありますよ。
![f:id:oukajinsugawa:20160213113927j:plain f:id:oukajinsugawa:20160213113927j:plain]()
解凍ハサミンと適温アルマジロとしての
商標出願、登録はないようですが、「冷凍
食品の解凍用載せ板の小売又は卸売の
業務において行われる顧客に対する便益
の提供」という指定役務について、以下の
商標登録がありますので、使わないように
致しましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160213113949j:plain f:id:oukajinsugawa:20160213113949j:plain]()
↧
↧
February 13, 2016, 1:00 pm
本日は、「知っとるけ?」シリーズです。
山岡孫吉さんて、知ってます?
すごい有名な会社の創業者の
方ですよ。
山岡孫吉さん・・・・・・。
名前からして古そうですよね。
この方は、1888年(明治21年)に
滋賀県の伊香保郡生まれの方で、
最初はガスの配管工をやっていたの
ですが、19歳で、ガス器具販売や
中古ガスエンジンの再生販売の
山岡瓦斯商会を開業し、中古エンジン
販売で大成功、1912年には、「山岡
発動機工作所」として、修理工場を
開設したんです。
その後、1920年(大正9年)に開発
した日本初の小型農業用石油エンジン
が大ヒットし、1929年に大阪であった
「原動機博覧会」を見てディーゼル
エンジンに着目したのですが、業績が
悪化。
ということで、「気晴らしでドイツに
視察旅行に行くか」、ということで、
1932年にライプチヒであった国際見本市で
ディーゼルエンジンを見て、ディーゼル
エンジンの良さを再認識し、小型化を
思い立ったんです。
その後、試行錯誤ののち1933年に
世界初の小型ディーゼルエンジンを
完成させたんです。
特許は以下のように、なりますよ。
![f:id:oukajinsugawa:20160204094356p:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094356p:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094410j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094410j:plain]()
この会社、50年以上にわたり1社
提供で、天気予報をやっていました
ので、天気予報の音楽を聞けば、
「あー、あれね」とすぐわかりますよ。
どうです? どこの会社かわかった
でしょう?
え?、わからない?
それでは、どんな意匠登録が
あるのか見てみましょう。
![f:id:oukajinsugawa:20160204094454j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094454j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094505j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094505j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094518j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094518j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094528j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094528j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094540j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094540j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094554j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094554j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094608j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094608j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094620j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094620j:plain]()
![f:id:oukajinsugawa:20160204094634j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094634j:plain]()
どうです?わかったのでは?
それでは、えーい、おまけだという
ことで、登録商標は以下のように
なるんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160204094653j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094653j:plain]()
そうなんです、ヤンマーさんの
創業者の方だったんですね。
山岡さん、豊作のしるしの「トンボ」
というのを商標登録しようとしたの
ですが、残念ながらすでに登録が
あり、トンボの親玉「ヤンマ」と山岡
を引っ掛けて、「ヤンマー」としたん
です。
したがって、ヤンマーさんの一番
古い登録商標は、1920年と1921年の
以下となるんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160204094715j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094715j:plain]()
ということで、「「トンボ」という
のを商標登録しようとしたが、すでに
登録があった」というのは、「とっきょ
Vol23」の冊子に書いてあったのですが、
このヤンマー登録の1920年より前の
「トンボ」関係の登録は以下の1916年
のものしかなくて、それも指定商品が
ビールとぶどう酒で、そのほかは、皆、
ヤンマー登録よりも遅いんです。
![f:id:oukajinsugawa:20160204094754j:plain f:id:oukajinsugawa:20160204094754j:plain]()
ヤンマーさんの指定商品は、動力伝達
装置等の機械器具ですので、全然指定
商品が違っており、混同のおそれは
ないと思いますので登録できたはず
なのですが、不思議ですね。
↧
February 14, 2016, 1:00 pm
それでは、医療用ロボットを分析を
していくわけですが、現在の市場シェア
や将来の市場予測はどうなっているん
でしょうかね?
まずは、これをちょっと調べてみましょう。
以下のGlobal Informationという調査
資料によると、詳細はわかりませんが、
手術用ロボットの市場は、2014年の32億
米ドル(3500億円規模)から、2021年には
200億米ドル(2兆円~2.5兆円規模)に
なるそうで。
市場調査レポート: 世界の手術用ロボット市場:市場シェア・戦略・予測 2015-2021年
これを、「日本企業の国際競争ポジションに
関する情報収集平成27年3月」(NEDO)で
見てみると、シェアは米国系が100%(ダビンチの
独壇場!!)で、2013年の実績が601億円と
なっています。
(ちょっと上の数字と違いますが、まあ
固いことは言いっこなしということで)
![f:id:oukajinsugawa:20160210150545j:plain f:id:oukajinsugawa:20160210150545j:plain]()
それでは、まずは、日本とUSでの出願
状況を見てみましょう。
(日本での出願状況は、第1回で取り上げて
いますが、わかりやすいように再度添付して
います。)
尚、検索はA61「医学等」と、B25J「マニプ
レータ」の論理積で広く検索をかけています。
・ 日本
![f:id:oukajinsugawa:20160210150628j:plain f:id:oukajinsugawa:20160210150628j:plain]()
・ US
![f:id:oukajinsugawa:20160210150647j:plain f:id:oukajinsugawa:20160210150647j:plain]()
日本はうなぎ登りですが、USは2008年の
リーマンショックの影響か2009年、2010年に
落ち込んでいるようです。
それにしても、手術支援ロボットシステム
自体では、ダヴィンチにやられっぱなしですが、
日本のほうが出願数が多いとは知りません
でした。
出願人で見てみると以下のようになりますよ。
・ 日本
![f:id:oukajinsugawa:20160211091644j:plain f:id:oukajinsugawa:20160211091644j:plain]()
・ US
![f:id:oukajinsugawa:20160211091707j:plain f:id:oukajinsugawa:20160211091707j:plain]()
日本のほうは、内視鏡を使う手術のオリンパス
さんが一番ですが、システムとしてのインテュイ
ティブサージカルさんもさすがに多いですね。
(海外にもこれだけ出しているということは、
出願料や、登録料、維持費がべらぼうな額に
なっているのでは?)
日本では、トヨタさんとか、ホンダさんとかも
ありますが、これは後でどんな出願なのか
見てみることに致しましょう。
USに目を転じると、やはりインテュイティブ
サージカル(IS)さんとSRIさんが大半を占めて
いるようで、このシリーズの第1回から第5回で
調べたように、手術支援ロボのシステムとしての
基本特許や周辺特許はISさんとSRIさんに抑え
られてしまっていますので、日本の後発組が
なかなかこのロボシステムとしての市場に参入
できていない要因となっているでしょう。
今まで見てきたように、基本特許は2014年から
2020年にかけて切れて行くことになりますので、
コンスーマー製品のように技術のコモディティー
化(誰でも部品を買ってくれば、製造できるように
なる現象)が起きるようになるかというと、大量
生産品ではない産業用、医療承認、ノウハウと
いった特許だけではない要因がありますので、
基本特許が切れたからと言って、すぐには日本
メーカーが参入するというのには高い障壁が
あるのではないか?と思います。
(あくまで私の考えです)
まあ、そうはいっても、次回からは他の企業は
どんな研究をおこなっているんだ?というのを見て
行くことに致しましょう。
それでは。
↧
February 14, 2016, 8:30 pm
↧