この前は、微風でも発電できる
風力発電の話をしましたが、今回は
全く逆で、台風でも発電できる風力
発電の話です。
(ちょっと違いますが、以下のような
台風対策もあるわけでして。
)
風力発電と言っても、日本の中では、
あんまり風が吹かなかったり、台風で
プロペラが壊れてしまったり、なかなか
いい風が吹かなくて、風力発電の立地
にも苦労するわけですが。
この前、期ぜずして、違うテレビ局で
同じベンチャーさんの話を取り上げて
いたんです。
一つ目の番組では、「崖っぷち“町
工場”の逆襲!」と題して、墨田区に
ある、ガレージスミダというところの
町工場で、チャレナジーという
ベンチャーが発明した、垂直軸型
マグナス風力発電機というのの
性能実験の話をしていました。
番組では、まだうまくいかない
ような話をしていましたが。
もう一つの番組では、プロペラ
型は古い!?全く新しい「風力
発電」と題して、台風1つのエネ
ルギーを日本の総電力に換算
するとどれくらいの期間のエネ
ルギーに相当するんですか?」
などとやっていて、お約束の、
「1週間程度」などと答えて、
「実は、50年分もあるんです」
などという答えに対して、「えー」
などと驚くお約束をやっていま
した。
まあ、台風1つで、50年分と言っても
台風1つ分を丸々利用するのは無理な
わけでして。
この風力発電機は、野球のカーブ
ボールのマグナス効果を利用し風車を
回すんだそうです。
通常の風力発電は、風向きに対して
風車が垂直方向に回転するため風向きに
合わせる必要があったそうですが、この
方式は、風向きに対して風車が水平
方向に回転するため風向きを気にする
必要がないのだそうですが、今の問題
点は、消費電力と発電電力の効率に
あるんだそうです。
さらなる問題点は資金力で、現在は
国の援助を受けているそうですが、
ベンチャー支援制度は2016年の
今年の10月で打ち切りとなってしまう
ため、崖っぷちなんだそうですね。
ちなみに、マグナス効果って何だ?
というのを調べると、以下のような
効果だそうですよ。
ということで、マグナス風力発電機って
どんなもんなんだ?というのは、以下の
チャレナジーさんのHPでみることが
できるんです。
それでは、この特許関係ってどう
なっているのかを調べてみましょう。
このチャレナジーさんの社長さん、
清水敦史からは、2件出願されて
おり、1件はPCT出願WO2013/
014848「垂直軸型マグナス式風力
発電機」で、登録番号が5209826と
なっています。
もう一つは特開2013-194724
「マグナス式風力発電機の回転翼」
というもので、現在審査中のよう
です。
どんな内容かというと、「風力発電
機は風車回転軸の支持方向により、
水平軸型と垂直軸型に分類でき、
水平軸型の風力発電機はさらに、
プロペラ式と、マグナス式に分類
でき、水平軸型プロペラ式風力
発電機は、気流によってプロペラ
(翼形状のブレード)に発生する
揚力により、発電機を回転させる
方式であり、世界的に商用風力
発電の主流であるが」、種々の
問題点があり、以下のような水平
軸型マグナス式風力発電機も
提案されているんだそうです。
・ 特開2007-085327
マグナス型風力発電装置
・ 特開2008-175070
縦軸マグナス型風力発電機
・ 特開2010-121518
縦軸式マグナス型風力発電装置
最初の水平型は、風向に対する
制御の必要性や、タワー形状で
あるための落雷リスクやメンテナ
ンス性、及び設置性の悪さなど、
水平軸型風力発電機の根本的な
課題に対する解決には至って
いなかったり、上の2番目、3番目の
垂直型であっても回転トルク等の
問題等があったために、清水さんの
発明に至ったんだそうです。
ということで、出願公開の図面
よりもチャレナジーさんの動画の
ほうがわかりやすいと思いますので、
どんな構造なのかは、動画のほうで
見てください。
それではまた。