この前、アボットラボラトリーズで、
採血無しで血糖値を測定できるセンサーを
日本で医療機器承認申請しているという
話をしたばかりですが、今度は、
Googleさんでも特許出願したという
記事が載っていますね。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/idg/14/481709/120900159/
内容は、上記記事を読んでもらえれば
わかりますので、公開公報から、さらに
詳細構造を調べてみましょう。
公開番号は、US20150432509A1で、
発明の名称は、{Needle-Free Blood
Draw」となっています。
まずは、200というのが全体システム
です。(図では分析器などは省略されています。)
上の図で、右側の222が皮膚組織と
なっていて、一番左の208に空気やCO2
N2、Heなどの高圧ガスが入っています。
その右の210が測定バルブで、一定量の
高圧ガスをその右の212のチャンバーに
供給します。
黒丸の216が、皮膚に孔を開けるための
マイクロパーティクルで、大きさは10μmから
250μmの間で、右側の内側の207の管も
直径が同じ程度ですが、この管よりもマイクロ
パーティクルは小さくなっています。
マイクロパーティクルは、体内で分解する、
鉄や金の元素や、塩、砂糖、ポリ乳酸グリコ
ール酸(PLGA)などでできているそうです。
214は、高圧ガスを発射するためのトリガー
バルブで、218はフローコンディショナーと
なります。
220は、メンブレンフィルターで、真空に
しても急激に真空度が落ちないようになって
います。
ここで、まずは、外管202内と内管206内を
真空にして、管を皮膚222に押し当てます。
その後に、トリガーバルブ214を開くと、
チャンバー内の高圧ガスが急激に216の
マイクロパーティクルにぶち当たり、さらに
その先が真空のために、マイクロパーティ
クルが、音速で皮膚にぶつかり、0.25㎜から
2㎜程度の深さまで到達するそうです。
(メンブレンフィルターを通過するそうです)
そうすると、203の外管も真空なため、微小
血液がそこを通って分析装置に入るんだそう
ですよ。
この管を短くするためには、次のような
実施例もあるそうです。
ほんとに痛くないんでしょうか?
この前、針のない注射器の話もしま
したが、原理はおんなじですね。