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特許情報に見る、Googleさんの研究開発 その1

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 Googleについては、この前、ウエア

ラブルの血糖値センサーの特許情報を

書きましたが、このほかにも、コンタクト

レンズでも血糖値を測ったり、いろんな

体の情報を収集したりする技術も開発

していますし、自動運転の技術開発は

有名ですし、ロボットメーカーの買収

でも話題を集めました。

 

 ということですので、スマホ分析の

ほうでも特許情報分析をおこなう予定

ですが、スマホ編では、日本の出願情報

からスマホに焦点を集めて調べて行く

予定ですので、こちらの分析は、米国の

出願、登録情報からGoogleさんの、

全体の研究開発状況を調べてみましょう。

 

 まずは、出願と登録されたものの重複を

除いて検索すると、以下のように、年ごとに、

公開件数はうなぎ登りとなっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151215101625j:plain

 

 これを、筆頭IPC分析をおこなうと、

一番上の、情報検索に軸足を置きつつ

(計算、計数となっていますが、主に

情報検索プロトコルです)、Android

などの電気通信技術、スマホなどの、

音響、信号講処理などもありますが、

ほかにも航空・宇宙や健康関係なども

あるのがわかります。

 

f:id:oukajinsugawa:20151215101704j:plain

 

 ということですので、最近の研究開発は

どのようなものなんだ?という詳細の前に、

ここ2年間の1万件弱に的を絞って、どこと

仲がいいんだ?というのを調べると、以下の

ように、モトローラ・モビリティーを2014年

レノボに売却してしまいましたが、ローラ

さんと仲がいいんです。

(ではなくって、モトローラさんと仲が

よかったんですね。)

 

f:id:oukajinsugawa:20151215101733j:plain

 次のGeneral Instrumentというのは、

米国ペンシルバニア半導体や電子

デバイス関係の企業で、モトローラ

・モビリティに買収された後、グーグル

からArris Group(アメリカンテレコミュニ

ケーション)に売却されてしまい、NEST

さんは2014年にグーグルに買収された、

米国カリフォルニアのホームオートメー

ション機器メーカーさんですね。

 

 INTERNATIONAL BUSINESS MACH

(INSが切れてしまいました。すんません)

って何だ?と言った人いませんか?

 

 これは、IBMの、正式名称なんです。

 

 このように、アメリカの会社って、売却、

買収が忙しくて、何が何だかわからない

わけでして。

 

 ちなみに、Googleが買収した企業は、

以下のように、ウィキに出ています。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_mergers_and_acquisitions_by_Google

 

 それぞれ、リンクが張ってあって、

優れものですよ。

 

 2013年12月から2014年1月にかけて、

Googleさんが立て続けに買収をおこ

なって話題になったロボット関連企業は、

 

・ 東大からスピンオフして、災害救助

ロボットS-Oneでおなじみの「SCHAFT」

(日本のベンチャーキャピタル資金

提供をしてくれなかったので、Google

に頼った、と言われていますね)

 

・ Robot Operating System(ROS)を

開発するWillow Garageから、スピン

アウトした、「Industrial Perception」

 

・ 人との協働ロボットを目指す

「Redwood Robotic」

 

・ 上体だけのヒト型ロボットなどの研究用

プラットフォーム開発の「Meka Robotics」

 

・ 移動ロボット用の無指向性車輪の開発

の「Holomni」

 

・ モーションコントロールカメラなどの

Bot& Dolly」

 

・ Bot&Dollyのロボットなどを使った広告

映像製作の「Autofuss」

 

・ スマートサーモスタットなどの

「Nest Labs」

 

・ 人工知能の、UK「DeepMind Tecnologies」

 

となるんです。

 

 ここで、「ちょっと、待った―」と、オードリー

の春日さん張りに大声を張り上げた人、

いませんか?

 

「あんたは、偉い!!!」

 

 そーなんです。

 

 「Boston Dymamics」を忘れちゃいません

か?」というところですよね。

 

 Boston Dynamicsさんは、以下がHP

となりますが、先ほどのウィキの139で、

説明に飛ぶようにリンクが張られています。

 

http://www.bostondynamics.com/

 

 この企業は、DARPA(米国防総省高等

研究計画局Defense Advanced Research

Projects Agency)など用に、ロボットを開発

しているベンチャーで、ホームページを見て

もらえばわかるように、

 

・ 牛みたいな恰好で荷物を積載し野山を

歩くことができ、転んでも一人で立ち上がる

「LS3」

 

・ 「完全にロボットですね!」という

「Atlas]

 

・ ヒューマノイドロボットの「Petman」

 

・ 50Km/h近くのスピードで走る「Cheetah」

 

・ 山岳地帯もものともしない「BigDog

 

・ 9mも飛び上がることができる「SandFlea」

 

・ 6本の足を回転させながら進む「RHex」

 

・ ヤモリのように垂直に登ることができる

「RiSE」

 

・ 4本足の「LittleDog」

 

などがあるんです。

 

 ということで、Googleの特許情報を検索

しても、このBoston Dynamicsは出てきませ

んので、Boston Dynamicsさんの特許情報を

ちょっと調べておきましょう。

 

・ US8126592「ACTUATOR SYSTEM」

 

f:id:oukajinsugawa:20151215101916j:plain

・ US2005/0275367

ROBOT AND ROBOT LEG MECHANISM」

 

f:id:oukajinsugawa:20151215101952j:plain

 

・ US2012/0259460「HOPPING ROBOT」

 

f:id:oukajinsugawa:20151215102031j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151215102053j:plain

 

・ US6484068「ROBOT APPARATUS

AND METHODE FOR CONTROLLING J

UMPING OF ROBOT DEVICE」

 

f:id:oukajinsugawa:20151215102119j:plain

 

 なんか、見たことあるような???

 

 そうなんです、ソニーさん、「アイボ」を

やめてしまいましたが、開発当時は、

Boston Dynamicsさんが協力していて、

US6484068は、ソニーさんとの共願なん

です。

 

 ということで。


欧州統一特許制度、次の段階へ

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 この前、以下のように、ヨーロッパの

Unitary Patent(統一特許制度や、

単一特許制度などと呼ばれています)に

ついて書きました。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 これについて、EPOから、「次の手続きに

移る正式合意が得られましたよー」という

アナウンスが出されていますね。

 

www.epo.org

 

 残りの手続きは、UPC(Unified Patent

Court:統一特許裁判所)の開設と、

フランス等の残りの国家レベルでの批准

プロセスとなり、2016年中の達成を

期待しているようですよ。

 

 

 

J-PlatPatを使い倒そう その10  検索漏れを、なくしましょ。。。。

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 ということで、特許と実用新案の検索

に入っていくわけですが、まずは、「特許・

実用新案番号照会」から調べて行く

のか?というと、フェイントをかけて、

一番使う機会が多いであろう、「特許・

実用新案テキスト検索」から、調べて

行きましょう。

 

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

 

f:id:oukajinsugawa:20151203151711j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151203151751j:plain

 

 ここで、検索項目というもので、いろいろ

指定して検索をおこなうわけですが、まずは、

期日関係で、マニュアルや、売られている

書籍に載っていない(と思う)が、知らない

と検索を間違えてしまう、という内容を

調べて行きましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20151203151838j:plain

 期日の入れ方としては、ヘルプをクリック

すると、下のような入れ方の説明が出て

きます。

 

f:id:oukajinsugawa:20151203151910j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151203151938j:plain

 

 まあ、入れ方としては、2015年1月

1日から2015年6月30日まで検索したい

場合には、

20150101:20150630

と、入れて、

2015年1月1日から現在まで検索を

かけるときは、

20150101:

と、

今日が2015年6月30日の場合で、今日

まで検索したいという場合には、

:20150630

と入れるんです、などと書かれています。

 

 そのほかにも前方一致なども書かれて

いますので、見てみてください。

 

 それでは、上のように、「公開特許公報

(特開・特表(A)、再公表(A1)」に

チェックを入れて、出願人などを入れて、

期日関係を「出願日」として、日にちを

入れると、その間の公開特許公報、

公表特許公報、再公表特許を検索して

くれるのか?と思ってしまうのですが、

さにあらず!!

(公開特許公報、公表特許公報、再公表

特許の違いは、第4回を見てください)

 

 それぞれの例は貼り付けませんが、

試しにやってもらうとわかりますが、

出願日で入れても、公表特許公報や、

再公表特許など出て来ないんです。

 

 むずいでしょう~~??

 

 ということですので、検索項目の

ところに含まれている期日関係は

以下になりますので、それぞれ調べて

みましょう。

 

・出願日

・公開日

・公告日

・登録日

・登録公報発行日

・公表日

・再公表発行日

・公報発行日

・国際出願日

・国際公開日

・公開/国際公開日

 

 この中で、公告日というのは「広告日」

ではなくって、むかーし昔、その昔、

大正10年改正法で、特許出願、実用

新案登録出願は、特許公報の発行はなく、

出願公告というものがされて、当時の

特許法の74条というところで、「出願

公告アリタルトキハ何人ト雖出願

公告ノ日ヨリ二月以内ニ特許局ニ

特許異議ノ申立ヲ為スコトヲ得」と

なって、この公告の日をいうんです。

(ちなみに、当時の実用新案法の

ほうは、26条で、特許法が準用

されているんです)

 

 その後、いろいろ改正などがされ

ましたが、最終的には、平成6年改正

法でなくなってしまいました。

(施行日は平成8年1月1日で、詳細は

省きますが、施行期日及び経過措置と

いうもので特例があり、したがって、

公告特許公報の最後の番号は平08-

034772で、公告実用新案公報の最後は、

平08-011090となっています)

 

 それでは、そのほかの期日指定で、

登録日を除いた出願関係で、何が

検索対象になるのか調べてみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20151203152239j:plain

 

 ということで、どこにも書かれていま

せん(と思います)が、実は、出願日で

検索すると、PCT出願はヒットして

来なくって、PCT出願も出願日で調べる

場合には、国際出願日でも調べないと

いけないんです。

 

 それでは、公開日のほうはどうかと

いうと、こちらも公開日だけでは、PCT

出願関係はヒットせず、ほかの公表日

などでも調べる必要があるんですが、

しかーし、公開のほうは、公報発行日で

検索をかけると、みーんな検索して

くれるんです。 

 

 知らなかったでしょう~~??

 

(検索日のところは、左側の言葉を

そのままコピペしましたので、

公開日と公報発行日は違うのか?と

思ってしまいますが、意味合いは

同じです)

 

 ちなみに、国際公開というのは、

いわゆるPCT出願(1976年6月19日に

ワシントンで作成された特許協力条約に

基づく国際出願)の場合に、いわゆる

PCT条約21条で、「国際公開しろよ

なー」と決められているものです。

(公開要件はいろいろありますが、

割愛します)

 

 ということで、国際公開日はそれ

なりに、「公開/国際公開日」では、

国内出願は公開日で、PCT出願は、

国際公開日で検索して、公開、公表、

再公表の3つ共、表示してくれるんです。

 

 めでたし、でめたし??

 

 蛇足ですが、特許法では、おんなじ

発明だったら先に出願した人が勝ち、と

いう先願主義を採っており(実、意、商

なども同じです)、出願日は非常に

重要なため、たとえば特許法では19条

をはじめとして、PCTでは11条等で、

どんな場合に出願日となるんだ?と

いうのが法律で定められているんですが、

長くなりますので、説明は割愛します。

 

 ちなみに、書籍などで、「出願日で期日

指定をする場合、「20050101:」などと

すると、「公表、再公表」の検索漏れを

起こすので、検索には工夫が必要です」と

いうような感じで書かれているものがある

のですが、「安心してください、穿いて

ますよ」、ではなーくーてー、安心して

ください、上のような理由で、検索漏れを

起こしているわけではなくて、出願日で

検索する場合には、公表、再公表特許を、

ただ単に検索していないだけなんです。

 

 例をあげてみましょう。

 

 出願日で検索をすることにして、

「20120601:」と入れてみます

 

f:id:oukajinsugawa:20151207064126j:plain

 544件で、説明したように、当然、下の

ように、公表、再公表特許は含まれていま

せん。

 

f:id:oukajinsugawa:20151207064333j:plain

 これを国際出願日にしてみると、

公表、再公表特許(今回は公表特許は

ありませんでした)を、とーじぇん、

検索してくれています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151207064602j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151207064625j:plain

 

 今度は、出願日にして、

「20120601:20151207」にしても

「20120601:」と同じように検索

してくれています。

(検索を行った日は、2015年12月7日

です)

 

f:id:oukajinsugawa:20151207064844j:plain

 ということですので、「20120601:」などと

しても検索漏れは起こしませんので、期日以後

から現在までを検索する場合には、大いに

「xxxxxxxx:」を使い倒そうではあーりませんか。

(INPITさんに確認済みですので、「安心して

ください、入ってますよ」???)

 

 それでは、また。

 

 

パテントマップ特許情報分析ロボット編 2  CPCでも検索しましょ。。。。。

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 ということで、前回は、まずはロボットに

関する日本の技術分類を調べてみましたが、

海外で調べる場合には、IPCを、少し?細かく

したCPCや、IPCとは体系が全然違う、米国

独自のUSPCというものがあるんです。

 

 FIはB25J5/00Fのような二足歩行ロボット

がありましたが、ついでですので、どのように

CPCを調べるんだ?というのも兼ねて簡単に

調べてみましょうかね。

 

 まずは、米国の特許庁で調べるとして、

以下にアクセス致しましょう。

(もちろん、EPOでも調べられますよ)

 

http://www.uspto.gov/web/patents/classification/index.htm

 

 ここで、「B25J5」とでも入れて、定義も

同時に見ることと致しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163358j:plain

 

 そうすると、以下のような説明が出てくるん

です。

f:id:oukajinsugawa:20151210163431j:plain

 

 上のように、親切にも、「Walking Robotは、

B62D57/032にあるんで、気を付けろ」などと、

書かれており(そうは、書かれていません、

です、はい。)、このハイパーリンクをクリ

ックすると、ジャンプすることもできますよ。

 

 上の説明の下に、CPCが図付きで説明がされて

おり、以下のように、英語がわからなくても??

わかりやすくなっているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163510j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163526j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163545j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163605j:plain

 

 

f:id:oukajinsugawa:20151210163627j:plain

 

  尚、上のB25J5/00などは、これで終わりでは

なくて、クリックすると、さらに細分化されて

います。

 

f:id:oukajinsugawa:20151215164744j:plain

 

 さらに、こんなのもありますよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20151215164232j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151210163705j:plain 

 このB25J9/0006「外骨格型」と

いうのは、この前分析した、アシスト

スーツというか、ロボットスーツ

ことですが、前回以降に公開された

ものや、前回取り挙げなかったものを、

B25J9/0006で検索して載せてみま

しょう。

 

・ WO2012000927「HUMANOID GAME-PLAYING ROBOT,

METHOD AND SYSTEM FOR USING SAID ROBOT」

出願人:ペッパー君開発のアルデバラン(仏)

f:id:oukajinsugawa:20151210163750j:plain

 

・ US2015/0321341「FORWARD OR REARWARD

ORIENTED EXOSKELETON」

出願人:Sarcos LC(US)

f:id:oukajinsugawa:20151210163811j:plain

 

・ US2015336264「HUMANOID ROBOTICS

SYSTEM AND METHODS」

出願人:WILLOW GARAGE INC(US)

f:id:oukajinsugawa:20151210163837j:plain

 

 検索結果は937件と、まだまだ

ありますが、本日は、この辺で、

おしまいに致しましょう。

 

 尚、一番最初に、「米国では、

IPCとは体系が全然違う、米国独自の

USPCというものがあるんです。」と

書きましたが、CPC使用開始とともに、

USPCは廃止されるんです。

 

 いきなりは廃止されないんですが、

まずは、発明特許(米国では、同じ

特許法の下に、日本でいう発明の

特許と、日本でいう意匠のデザイン

特許があるんです。 ほかに、

植物特許などもありますが)から

順次公報にUSPCが付与されなく

なるんです。

 

 非公式には、2015年4月6日以降

発行分の公報から付与されないような

話も聞いていましたが、調べると、

特許登録公報は、6月初めの発行分

から付与されないものが出始め

ました。

 

 公開公報は、最新のものでも、

まだ付与されています。

 

  ちなみに、CPCは、US特許第1号

とか古いものにも付与されていて、

以下のようになっていますよ。

(以下のCPCは、鉄道の機関車関係です。

CPCは、Cooperative Patent Classificationの

略ですので、cooperativeというところが、

CPCとなります)

 

f:id:oukajinsugawa:20151215135829j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151215135747j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151215135803j:plain

 

 ということで。

瀬戸鉄工さんの、焼きだしいりこ、焼きいりこ、それとも焼きえび?

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 瀬戸鉄工さん、知ってます?

 

 瀬戸鉄工・・・・・。

 

 「瀬戸鉄工」っていうぐらいなん

だから、瀬戸内海にあるのか?というと、

さにあらず、社長さんが瀬戸さんなんで、

瀬戸鉄工なんです。

 

 この会社は、本名??「有限会社

瀬戸鉄工」、設立が1970年、本社は

広島県呉市、従業員数は40人余りと

いう会社です。(呉市も瀬戸内海に

面していますが、瀬戸鉄工さんは、

海には面していないんです)

 

 まあ、瀬戸鉄工というぐらいなので、

鉄工所なんだろうな?と想像するわけ

ですが、こちらも大きく期待を裏切って、

加工食品会社なんです。

 

 知ってました???

 

 知らなかったのは私だけ???

 

 まあ、知ってる人がいたら、よほどの

近くに住んでいる人でしょう。

(といっても、呉市の中心部から30分も

山道を登っていって、やっとたどりつける

会社ですので、呉市の人でも知ってる

人は少ないのでは??)

 

 何で、「鉄工」なんだ?というと、最初は

側溝用の蓋や鉄管と言った金属製品を

家族経営の鉄工所として製造し、その後、

自動車メーカー、弱電メーカーのプラス

チック加工などにも参入してきて、そう

こうするうちに、 食品メーカーの容器作り

をしたりするうちに、イカの粉を焼き固める

機械を発明したりして、どっぷりと食品業界

に漬かってしまい、鉄工所から、加工水産

製造業及び菓子製造業に、華麗な???

ダーイヘーンシーンを遂げてしまったんです。

 

http://setotekkou.co.jp/

 

 熱した鉄板に素材を挟む機械でいろんな

商品を開発しているそうで、黒コショウを

シート状に加工した製品は、日本航空

国際線ファーストクラスの機内食にも

採用されたそうですよ。

 

 ということで、上の業務内容を見て

みると、食品、調味料等の製造・販売と

なっているんです。

 

 どんな研究開発をしているのかを、

特許出願から覗いてみると、特開

2004-135537「食品素材の殺菌方法」

では、食品を素材の風味を損なう

ことなく殺菌するために、上記の

ように、食品素材を加熱し、押しつぶし

つつ加圧する方法や、特許4128063

「乾燥食品」として、栄養分の損失を

少なくし、かつ、保存性を良くする

ために、食品素材を加熱しながら

プレスする方法などがあるんです。

 

 直近では、生の玄米などを加工して、

お湯を入れるとおかゆのようになる

特開2014-33668「食塊形成用食用粉、

食塊形成剤、流動食用粉、流動食

及びその製造方法」があるんです。

 

 これは現在審査中なのですが、

長時間加熱することなく、特定の

ゲル化剤や増粘剤を使用することなく、

材料の有するpHや酵素に依存すること

なく、容易に食塊を形成することが

できる食塊形成用食用粉及び食塊

形成剤、並びに、所望の弱粘着性、

流動性、分散性等を有し、食材が

本来有する風味及び香りを維持できる

流動食用粉、流動食及びその製造方法

を提供するために、植物を、125℃~

300℃に加熱されたステージ上に配

して、平板を用いて50Kg/cm2以上の

圧力で0.5秒間以上押し潰して加熱加圧

処理した後、粉砕処理するんだそう

ですよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20151111122702j:plain

 

 ほかの知財活動はどうか?というと、

さすがに意匠関係の出願はないですが、

商標のほうは、調味料の、登録5084715

「縁起良さそうだし」、加工水産物等

での、登録5324153 「天恵皆喜」、

ごま塩等での、登録5725300 「淡雪」

などがあり、以下のように、テレビ

新広島などでも取り上げられています

ので、広島では有名??なのかも??

(広島に住んでいないので、よく

わかりません、です、はい。)

 

http://www.yakiiriko.com/

 

 

 

カシオミニ、カード電卓、ショルダーホン、電子システム手帳、マビカ、あなたはどれを覚えていますか?

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 この前の、「未来技術遺産」の続きです。

 

 今回は、まずは、ぐーんと時代が新しく

なって、1961年に京都大学東芝が開発

した、日本で最初のプログラム式電子

計算機だそうで、(記事にはコンピュー

ターと書いてありますが、電子計算機の

ほうが言葉としてぴったりでしょう)

すごいもんですね。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/imgs/no15.pdf

 

 どんな計算ができたのでしょう?

 

 次は早川電機さん、すなわちシャープさんの、

1964年製の電子式卓上計算機です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/imgs/no17.pdf

 

 当時としても53万5千円と高額でしたので、

どんな会社が購入していたのでしょう?

 

 なんか、ボタンが沢山ついているのですが、

どんな用途だったのでしょうかね。

 

 次は、1972年製のカシオミニと1976年

製のVHS家庭用ビデオです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/imgs/no19.pdf

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/imgs/no20.pdf

 

 この辺になると、結構、「あー、そうそう」と

いう人が増えてくるのでは?

 

 計算機関係は、上の、1961年製の日本最初の

コンピューター、1964年製の電子卓上計算機、

1972年製のカシオミニ、とそれぞれを比較して

みると、格段の進歩を遂げたのがよくわかります。

 

 次は、国産商用第1号の白黒テレビで、

1953年だそうです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2009pdf/no31.pdf

 

 日本でのテレビ本放送開始は1953年

2月1日だそうで、このテレビの値段が

公務員初任給の約2倍とのことですので、

結構安かった?のでは。

(今の感覚で話をしていますが、どうだった

のでしょうね)

 

 国産第1号は、松下さんとか、日立さん、

東芝さんかと思っていたのですが、早川さん

が作ったのですね。

 

 お次は1962年製の噴水型飲料用自動販売機

です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/imgs/no16.pdf

 

 この辺も、「あー、こんなのあったね」と

懐かしく思える方がいるのでしょうが、私は

それほど古くないので、まったく知りません、

です、はい。

 

 次は、昔懐かし新幹線第1号です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2009pdf/no45.pdf

 

 東京オリンピックに合わせて新幹線は

開業したといわれていますので、1963年

製造だそうです。

 

 次の東京オリンピックでは、どんな新技術が

登場するのでしょうか?

 

 次は、テレビなどでよく見かける、ウォークマン

1号機で1979年だそうです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2012pdf/no109.pdf

 

 アメリカで働いていたときに(これより

もっと後ですが)、アメリカ人の同僚が、

「どうだ、オレのウォークマン、大きい

だろう」と、大きなことをいばっていた

のを思い出します。

 

 次はカード電卓です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2013pdf/no121.pdf

 

 カシオさんの1983年製だそうですが、

私の机の中にも、もっと新しいものですが、

まだ眠っていましたね。

 

 次は、携帯電話とショルダーホンです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2013pdf/no122.pdf

 

 1985年と1987年だそうですが、阿部寛

さんと広末涼子さんが出ていた映画の、

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

では、広末さんが1990年にタイムトラベル

すると、このショルダーホンを使って、

歩きながら得意そうに話をしている人が、

出てきましたね。

 

 次は電子システム手帳です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2014pdf/no139.pdf

 

 シャープさんの1987年製だそうですが、

当時のお金持ちのおじさんたちが、電車の

中で得意気にいじっていたのを思い出します。

 

 ICカードを差し替えることで辞書や表計算

などアプリを変えることができるそうで、

これが、今のスマホ全盛につながったんですね。

 

 次は、フロッピーに磁気記録するカメラ

1981年製の「マビカ」です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2014pdf/no145.pdf

 

 フロッピーは2インチだそうで、こんな

専用フロッピーがあったんですね。

 

 次は世界初のレンズ付きカメラ「写ルンです」、

です。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2014pdf/no153.pdf

 

 1986年製だそうですが、まだ売っているの

かなと見てみたら、以下のように、まだ売って

いるんですね。

  

http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/

 

 最初のころに比べてフィルムもスペックも

進化しているようですが。

 

 次は1981年の世界初の固体イメージセンサー

使用の家庭用カメラです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2014pdf/no155.pdf

 

 世界初はソニーさんと思っていたのですが、

ソニーさんではなかったんですね。

 

 次は世界初の複眼レンズ立体ビデオカメラ

だそうです。

 

http://sts.kahaku.go.jp/material/2014pdf/no158.pdf

 

 1989年だそうですが、3Dカメラというのは

今でもなかなか出て来ないようですが、今後に

大いに期待しようでは、あーりませんか。

 

 

 

パテントマップ特許分析スマホ編 12  スマホの主要部品

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 ということで、スマホの技術分野が

よくわかりませんでしたので、今回は、

まずはスマホメーカーさんを特定して、

スマホメーカーさんの全体での技術を

見てきました。

 

 まあ、スマホで重要なのは、ユーザー

インターフフェイス、デジタルデータ処理、

通信技術などが重要なのがわかりました。

 

 ということなのですが、じゃあ、スマホ

主要部品って、どんなものがあるんだ?

というのは、以下の記事にも書かれて

います。

 

http://www.icr.co.jp/newsletter/report_tands/2013/s2013TS290_3.html

 

 さらには、日経業界地図2016年版

(2015年8月27日1版1刷)にも詳しい

ですので、参考のために、抜粋編集した

ものを以下に記載してみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150901094422j:plain

f:id:oukajinsugawa:20150901094435j:plain

 

 日経業界地図では、さらに、それぞれの

主要部品ごとの主要メーカーさんも詳しく

載っているのですが、これも記載すると、

日経さんから怒られる可能性があります

ので、興味のある方は買って読んでみて

ください。(本体1,100円です。 日経

さんの回し者ではありませんので、

念のため)

 

 ちなみに、このスマホの分析の最初に、

最近のシェアから分析企業を特定しましたが、

日経業界地図2016による世界シェアは、

 

全体の出荷台数が13億60万台、

1位 サムソン電子 24.5%

2位 アップル 14.8%

3位 レノボ 7.2%

4位 華為技術 5.7%

5位 LG電子 4.6%

となっており、

 

 同じような会社四季報業界地図

2016年版(2015年9月10日発行)

では、全体の出荷台数が13億110万台、

1位 サムソン電子 28.0%

2位 アップル 16.4%

3位 レノボ 7.9%

4位 LG電子 6.0%

5位 華為技術 5.9%

とちょっと違いますが、どちらの書籍でも

取り上げられているのは、中国勢の躍進

でした。

(中国勢としては、レノボや華為のほかは、

小米、酷派集団、ZTEなどが続きます)

 

 中国勢恐るべし!!

パテントマップ特許分析スマホ編 13  サムソンの開発研究

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 それでは、今度は、スマホ関係だけ

ではないですが、スマホに関係ある

企業は、どんな研究をおこなっている

のか、調べていきましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150826074808j:plain

 

 上のマップは日本での2000年からの

出願を表示させていますが、2004年頃

から研究開発を加速しており、日本

メーカーはリーマンショック後出願を

減らしていますが、サムソンさんは

さらに出願を増加させています。

(サムソン電子とサムソン電機の両方を

検索しています)

 

 次はサムソンさんの得意分野です。

 

 やはりサムソンさんは電気、物理関係に

軸足を置いていますね。

 

f:id:oukajinsugawa:20150826074847j:plain

 

 上の内訳をさらに詳細化すると以下のように

なっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150826074903j:plain

 

 サムソンさんは、電子部品関係に

強いですが、そのほかにもスマホ

分析したデジタルデータ処理や関連

技術にもおさおさ抜かりがないようです。

 

 それでは、技術の経時変化はどうで

しょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150826074927j:plain

 

 サムソンさんは、最近電気関係に力を

入れているのがわかり、これが日本の

電気メーカーさんが苦戦している原因

だというのがわかります。

 

 さらに詳細と、直近の出願を見てみると、

スマホ技術に非常に力を入れているのが

よくわかります。

 

f:id:oukajinsugawa:20150826074956j:plain

f:id:oukajinsugawa:20150826075012j:plain

 

 


龍泉刃物さんのステーキナイフ、アシンメトリーSK01

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 この前、所さんのTV番組でやっていた

のですが、ステーキとかを、ごりごり

押したり引いたり?して切らなくても、

刃を下すだけで、すーっと何の苦も

無く切れてしまうという、ステーキ

ナイフを紹介していました。

 

 このナイフ、2013年1月に開催された

フランスのボキューズドール国際料理

コンクールに出場する日本チームの

料理に使用されるため、ホテル総料理

長であるシェフからリクエストがあり、

このために開発した製品だそうで、

世界大会に出場した各国シェフで、

そのまま持ち帰る人が、続出した

そうで。(テレビの受け売りです)

 

 普通のステーキナイフは、のこぎりの

ような歯が付いていますが、このナイフは、

何の変哲もない、バターナイフのような

形状なんです。

 

 ホームページを見てみると、ステーキ

ナイフ1本24,440円と目が飛び出るほどの

お値段ですが、下のURLを見ると、2015年

11月に申し込んだ人の待ち状況は55か月

待ちだそうで、テレビで紹介されました

ので、さらに注文が殺到するでしょうから、

よぼよぼ王花陣じーさんが申し込んでも、

生きている間に使えそうもありません。

(ボンビー王花陣じーさんには、高くて、

とても申し込めた代物ではありませんが)

 

http://www.ryusen-hamono.com/preorder/

 

 普通だったら、注文した後に、「数を

増やすのはOKだが、減らすのはダメよ」

などと言われてしまうのですが、この

ナイフの場合は、「数を減らすのはOK

だが、増やすんだったら、また別に注文

して順番に並んでね」などと書かれて

おり、高くても、いいものは売れるん

ですね。

 

 ということなので、仕方がありません

ので、指を加えながら、どんなナイフ

なのかを、特許情報から探ってみましょう。

 

 まずは、どこがこのナイフを作っている

んだ?というと、福井・越前市にある龍泉

刃物さんというところが作っており、この

メーカーさん、700年続く日本刀の技術を

使用して、三代続く刃物メーカーさんで、

もともとは主に包丁を製造しているんだ

そうですね。

 

 越前市は約700年続く刃物産地だそうで、

日本刀をつくる技術は包丁や鎌などにも

応用されており、龍泉刃物さんでは、

この伝統技術をステーキナイフに注ぎ込

んだそうで、、硬い鋼と柔らかな鋼が

交互に重なった金属を熱しながら鍛錬し、

研磨することで硬い鋼と柔らかな鋼が

織りなす模様が、刃先まで浮かび上がり、

これが切っ先では、目に見えないような

ミクロなギザギザの刃となって、切れ味の

良さを実現しているんだそうです。

(と、テレビで言っていました)

 

 この龍泉刃物さんの本名??は、

「有限会社龍泉刃物」、創業が1953年、

製造品目は、 両刃包丁・片刃包丁・

ステーキナイフとなっています。

 

http://www.ryusen-hamono.com

 

 上のURLでは、製造工程の様子を

動画で紹介していますね。

 

 ということで、プラピ(J-PlatPat)さん、

お願いね!と念じると出てきましたね。

 

 1件だけ。

 

 出願日が、2012年2月26日、特許

出願番号が特願2012-39453、発明の

名称が、「多層微細構造刃先を付けた

打ち刃物およびその製造方法」という

もので、「何とか早いところ、審査を

お願いできないでしょうか?」とお願い

したら、特許庁さん、「よーし、わかった、

早期に審査をしてあげよーじゃあ、

あーりませんか」ということで、急いで

審査をしてくれたのですが、「なんか、

進歩がないよね」とか言われたために、

意見を言ったり(意見を言ったのでは

なくて、意見書というものを提出した

のですが)、書き直したり(手続

補正書といいます。なんでもかんでも

書き直したらいいというわけでは

なくって、ある一定のご要件という

のがあるのですが、説明は割愛します)

して、2012年の9月25日に、めでたく

特許査定となりました。

(特許5108160号)

 

 これは、別に、ステーキナイフだけに

限定しているわけではなくって、「本発明

は、多層多紋構造刀身素型を処理・

加工して形成する多層微細構造刃先を

付けた打ち刃物およびその製造方法に

関する。」というように、刃物全般と

なっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151222075912j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151222075922j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151222075933j:plain

 

 尚、発明者は龍泉刃物の社長さんの

増谷浩司さん、特許出願をしたのは、

龍泉刃物さんなのですが、現在の特許

権者は、やはり越前市の「武生特殊鋼材

株式会社」さんなんです。

 

 武生さんて、誰じゃい?というのは、

龍泉刃物さんが使用している主鋼材の、

VG10・VG5・SPGなどを製造している

会社なんですね。

 

 この模様は、意匠登録も3件されており、

たとえば、意匠登録1442705は、以下の

ようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20151222080004j:plain

 

 ナイフの形状のほうは、以下となって

います。

(意匠登録1508719)

 

f:id:oukajinsugawa:20151222080024j:plain

 

 商標のほうは、「アシンメトリーSK01」

というのはありませんが、以下の登録が

ありますよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20151222080039j:plain

 

今治タオルの登録実用新案

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 基準を満たさない「今治タオル」を、

不正出荷したなどと大問題になって

いますね。

 

まあ、今治タオルは、地域団体商標

登録されているわけでして。

 

地域団体商標については、以下を

参考にしてください。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

oukajinsugawa.hatenadiary.jp )

 

 この商標登録は2007年で、登録番号が

5060813、商標は「今治タオル」、出願人は、

「四国タオル工業組合」なわけでして。

 

 この商標は、指定商品のところを見て

みると、「愛媛県の今治地域産のタオル」

となっていますが、この商標で出荷するには

いろんな厳しい基準をクリアしなければ

ならないのに、基準をクリアしていない

ものも出荷していたそうで。

  

なんとか地域起こしをしようとしていたのに、

今治市では、非常に痛い問題でしょう。

 

 「へー、今治タオルって、地域団体商標

登録されていたんだー」ということで、

ここで終わってしまっては、 知財ブログの

名が廃る??ということで、実は、この今治

タオルを使った実用新案が登録されているん

です。

 

 知ってました?

 

 知財トリビアでしょう??

 

 ということで、この登録実用新案は、

実用新案登録第3186722号、登録日が

2013年10月2日、考案の名称は、「マスク」

なんですね。

(権利者は、愛媛県の企業ではなくって、

岐阜県の株式会社エストさんです)

 

f:id:oukajinsugawa:20151223153115j:plain

 

 どんな考案なんだ?というと、「本考案は、

装着時の肌触りが良く、なお且つ吸水性が

十分に高いマスクを提供することを課題」と

していて、解決手段は、「マスク本体と、

一対の耳掛け用の紐体とを備え、マスク

本体の、使用者の口及び鼻孔を覆う領域の、

使用者の顔面と接する側の面を構成する

布材が、JIS L1907で規定される繊維

製品の品質試験方法のうち沈降法に従い

測定された未洗濯条件及び3回洗濯条件

での沈降時間が共に5秒以内であるタオル

生地であることを特徴とする」んです。

 

 じゃあ、具体的には、どんなもんなんだ?

というと、

 

【請求項2】 前記タオル生地が、四国タオル

工業組合)で規定されているimabari

towel品質基準を満足するタオル生地で

ある、請求項1のマスク。

 

【請求項3】 前記タオル生地が、今治

タオルの生地である、請求項1又は2のマスク。

 

【請求項4】 通気性を有する布材により構成

されるマスク本体と、前記マスク本体の互いに

対向する一対の辺縁部のそれぞれに設け

られた耳掛け用の紐体を備え、使用者の顔面に

装着されたときに前記マスク本体が前記

使用者の口及び鼻孔を覆うマスクであって、

前記マスク本体の前記使用者の口及び

鼻孔を覆う領域の、前記使用者の顔面と

接する側の面を構成する布材が今治

タオルのタオル生地であることを特徴と

するマスク。

 

 となっているんです。

 

 トリビアでしょう~?

(しつこいですね)

 

J-PlatPatを使い倒そう  その11 出願人検索その1

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 それでは今回は、もっとも多く使う

であろう、出願人名で検索をおこなう

という方法を調べてみましょう。

 

 まずは、「出願人」って何だ?という

のを知らないといけないわけですが、

特許法の36条の1項1号というところに、

「出願するんだったら、特許出願人の

氏名とか名称、それに、住所とかも

書いて来いよなー」と書かれている

んです。

(1号では、正確にはちょっと違う

書き方ですが、まあ意味としては

上のようになります。

2号では、「発明者名も書けよなー」

となっていますよ)

 

 ここで、出願人を書くのは、特許を

受けようとする者を特定するためですし、

特許出願人のところで、氏名又は

名称となっているのは、法人格を有する、

いわゆる会社なども、出願できる(すな

わち権利者になれる)こととなっており、

元来、特許を受ける権利は発明と

同時に発明者に帰属するわけですが、

会社とかで発明した場合には、職務

発明という35条というところで、「発明

報奨金とか出すから、職務発明だったら、

特許を受ける権利を会社に承継させ

てね」などという取り決めをすることが

できるんですね。

(この辺は、以前にも説明しています。

尚、平成27年改正で新たな3項という

ものが導入され、あらかじめの使用者

等の権利の取得条項などが定められ

ました。)

 

 そういうことで、会社の場合には、

出願人として会社名を書きますし、

もちろん個人でも出願できますので、

その場合には名前を書くわけですね。

 

 ということで、出願人を検索すると

いうのは、企業名を検索したり、個人の

名前を検索することになるんです。

 

 それでは、それでは、ということで、

企業の場合、すべて企業名で検索を

かければよいのか?というと、さに

あらず、大企業の場合には、企業名で

検索してもまずは問題ないですが、

小さな企業の場合には、企業名では

なくて、社長さん名とかで、出願して

いるところもありますし、大学の先生

なども、大学を出願人とせずに、

個人名で出願していることが結構

ありますので注意しましょう。

 

 次に、それでは、企業名は、たとえば、

トヨタ自動車だったら「トヨタ自動車

と入れればよいのか?というと、特許・

実用新案テキスト検索の「出願人/

権利者」という検索項目画面では、

部分一致(その言葉が一致していれば、

トヨタ自動車株式会社であろうが、

株式会社トヨタ自動車であろうが

(そんな会社はありませんが)、ヒット

してくれるんです。

 

 まあ、有名な会社だったら、部分一致

でも、結構うまくヒットしてくれるのですが、

あまりよく知らない会社の場合には、

有限会社とか、株式会社とか、それも

これらの言葉が前についたり、後ろに

ついたりしていて、目指す会社にうまく

ヒットしないということがありますので、

正式な会社名をWEBで調べて打ち

込むのが無難です。

 

 それでは、さらにさらに、正式名称を

打ち込めば、必ず、うまく検索してくれ

るのか?というと、さにあらず、例えば、

松下電器さんなど、パナソニックさんに

なってしまいましたので、パナソニック

検索した場合、松下電器さんが抜け落

ちてしまうんです。

 

 さらにさらにさらに、この前、書きまし

たが、たとえば、「大日本除虫菊」さんを

検索することと致しましょう。

 

 まずは、大日本除虫菊さんのHPで

以下のように正式名称を調べるわけ

ですね。

 

http://www.kincho.co.jp/kaisha/gaiyo/index.html

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141311j:plain

 

 しめしめ、ということで、それでは、以下の

ように「大日本除虫菊株式会社」と打ち込む

わけです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141330j:plain

 

 「おー、うまくヒットしてくれてんじゃん、

88件か」などとつぶやきシローさん状態

で、一覧表示にしてみるわけですが、

以下のように、一番新しいものでも、平成

9年の公開で、「なんかおかしくねーか?」

と思うのは、私だけ?

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141400j:plain

 

 それでは、それでは、ということで、

確認のために、発明の名称で、「蚊取

線香」などと入れてみるわけです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141421j:plain

 

 これを一覧表示にしてみると、「あーら、

不思議」、ホームページでは確かに「大

日本除虫菊株式会社」となっていたのに、

最近の出願人名では、「大日本除蟲菊

株式会社」となっているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141449j:plain

 

 このように、プラピさんでは、「虫」と

「蟲」の漢字は、同じ漢字と認識してくれ

ませんので、当然、ヒットして来なくなる

んです。

(これは、プラピさんだけでなく、他の

商用DBでも同じです)

 

 むずいでしょう~~??

 

 ということで、続く。

J-PlatPatを使い倒そう  その12 出願人検索その2

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 前回は、名前が変わっていて、検索

してくれなかったというところで終わり

ましたが、これを解消してくれるのが、

「申請人識別番号」というものなんです。

 

 見てみると、検索項目のところに、

「申請人識別番号」というものを入れる

ところがあって、書誌的事項を出して、

識別番号を調べて打ち込むと、きちんと

検索してくれるんです。

(以下のように、書誌的事項では、「申請

人識別番号」ではなくて、「出願人」の

「識別番号」となっていますよ)

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141644j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141720j:plain

 

 下の一覧表示は565件と長いので、

途中はカットしてあります。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141745j:plain

f:id:oukajinsugawa:20151209141800j:plain

 

 この前、出願日で公開公報を検索

すると、再表とかは検索してくれない

ことを書きましたが、ご覧のように、

期日をいれなければ再表なども検索

してくれますよ。

 

 尚、非常に古いものは、出願人検索と

申請人識別番号での検索結果が異なる

ことがあって、以下のように、出願人

検索で出てくる結果の一番古いものが、

申請人識別番号検索とは異なっている

ことがあるんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209141841j:plain

 

 この理由は、出願人名は、先に説明

したように、法律で、「書けよなー」と

なっていて、申請人識別番号は法律で

決められていなかったため、古い文献

では、識別番号が書かれていないものが

あるのですが、電子出願が採用される

のに伴い、電子出願では、識別番号が

必須となったんです。

(ということなので、最近のものは

皆、記載されていると思います、

です、はい。)

 

 ちなみに、松下電器さんというか

パナさんの申請人識別番号は、

000005821となりますよ。

(パナさん、知財センターを分離独立

して、最近の出願の多数のものは、

パナソニックIPマネジメント株式

会社」からの出願となっていますので、

パナソニック株式会社だけで検索すると

検索漏れを起こしますので、注意

しましょう。)

 

 ということで、まったくおんなじ

会社名などがあったとしても、申請人

識別番号で検索をかけると、他の会社

とは、分けて検索してくれるんです。

 

 それでは、それでは、それでは、

「じゃあ、何でもかんでも申請人識別

番号で調べればえ~のんか~~?」

(昔、鶴光のオールナイトニッポン

いうので、「え~か~、え~か~、え~

のんか~」というのがありましたね)

というと、またまたうまくいかない

ものがあるんです。

 

 たとえば、GSユアサさん、有名です

よね。

 

http://www.gs-yuasa.com/jp/company/profile.php

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142027j:plain

 

 社名が上のようになっていますので、

「株式会社ジーエス・ユアサコーポレー

ション」と打ち込むと、下のように2010年

公開までしか出て来ないんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142052j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142108j:plain

 

 種明かしをすると、以下のように、ホーム

ページとは違って、「株式会社GSユアサ」

となってしまっているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142206j:plain

 

 ということなので、「ぼく、申請人識別

番号っていうのを勉強したから大丈夫

だもんねー。ルンルン」とかいいながら、

申請人識別番号を調べて打ち込むと、

「あーら、不思議」、特開2008-283764が

一番古いもので、それ以上古いものが出て

来ないんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142222j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142240j:plain

 「えー、とんでもハップン」というところ

ですよね。(古いですね)

 

 ということで、気を取り直して、再度、

ジーエス・ユアサさんを調べると、

「なんということでしょう!」(テレビの

ビフォー、アフターの口真似で読んで

ください)、申請人識別番号も変わって

しまっているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142312j:plain

 

 再度、調べてみると、2010年に「(株)

ジーエス・ユアサコーポレーション

事業子会社として(株)GSユアサ設立」

となっていますので、別会社となったので、

申請人識別番号も違うんですね。

 

f:id:oukajinsugawa:20151209142335j:plain

 

 というふうに、出願人で調べると

いうのも、しっかり下調べをしておか

ないと、誤った検索になることが

ありますので、注意しましょう。

 

 ちなみに、著者が野崎篤史さんの

「特許情報調査と検索テクニック入門」

(発明推進協会 平成27年10月30日

初版発行)では、企業名からの調査

では、

 

1 社名変更または吸収・合併

2 カタカナからアルファベット社名へ変更

3 海外企業の出願人名義の揺れ

4 知財管理会社を通じての出願

 

などに気を付けよう、となっています。

 

(この書籍は、入門とはなっていますが、

読みこなすには、かなり知識が必要

ですが、後ろのほうに、いろいろ索引

とか引用文献とかが載っていたり、

参照情報の参照日時なども載って

いますので、優れものですよ。

 

 私見ですが、酒井美里さんの、IPDL

を使った特許調査入門の改訂版として、

J-PlatPatを使った「特許調査入門」

が出ましたが(発明推進協会 平成

27年7月発行)、初心者の方は、

酒井さんの特許調査入門のほうが

読みやすいでしょう。

 

 ただし、情報量は、野崎篤史さん

の書籍のほうが豊富ですよ)

 

 蛇足ですが、申請人識別番号の

一番若い出願人はどこだ?という

トリビアは、申請人識別番号が、

000000011のアイシン精機株式

会社さんになりますが、もしかして

あいうえお順に割り振られている

のか?というと、そうではなくって、

たとえば、アイリスオーヤマさんは、

391001457になるんです。

 

 識別番号って、どのように付けられ

るのか?などはWEBに結構載って

いますので、興味がある方は調べて

みてください。

 

 以下のURLも参考にどうぞ。

 

http://www.pcinfo.jpo.go.jp/site/1_start/step-0_5_identification-num.html

 

 ということで、年末になりましたので、

私のブログも冬休みということで、まだ

早いですが、皆様、よいお年を。

 

 

 

優先権主張出願をした場合、公開される日にちは先の出願の日から計算されるって聞いており、この根拠条文が17条の3に書いてあるっていろんなところに書かれているんですが、これって本当ですか?

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 このブログは弁理士受験生ブログでは

ないですが、口述試験のときに、この優先権

主張出願の出願公開起算日について、

「どこに書いてありますか?」攻撃を受ける

ことがありますので、ちょっと調べておきま

しょうかね。

 

 まずは、この攻撃を受けると、「出願

公開について規定されていたのは、

確か64条だったよな?」などと思い、

「はい、それは、64条です」などと

答えるわけなんですね。

 

 そうすると、試験官の方が、わざと

おおげさに、「え~~っ」などと言うもん

ですから、「あれ?違ったかな?」など

とあわてて、「すんません、法文集見て

も良かですか?」などと言って、「良か

良か」の返事とともにあせって64条

当たりを見てみるわけなんですが、

残念ながらそんなところには書いて

ないため「んー、おかしいなー、変だ

なー」などとやっているうちにどんどん

時間が経って、試験官の先生方に

「こいつは、ダメだな」などと思われて

しまうわけでして。

 

 ということで、「ボク、知ってるもんねー、

17条の3のカッコ書きだもんねー」

などと得意になって答えると、なんと、

「ブッブー」なんですね。

 

 なーんと、平成26年の法改正で、

17条の3という「要約書の補正」と

いうものに、カッコ書きなんかなくな

っちゃってるんです。

 

 知ってました?

 

 知らなかったのは私だけ?

 

 むかーし昔のその昔、根拠条文が

17条の3、などと覚えた世代には、もう

とおーい昔になってしまっているんです。

 

 じゃあ、「現在の根拠条文はどーこだ?」

というと、さてさてどこでしょう??

 

 知ってました?

 

 知らなかったのは私だけ?

 

 実は、平成26年の改正で、17条の3

というところからカッコ書きがなくなった

代わりに、36条の2の第2項も改正

されて、カッコ書きが追加されているん

です。

 

 知ってました?

 

 知らなかったのは私だけ??

 (しつこいですね)

 

 ちょっと長くなりますが、この根拠条文を

引用してみましょう。

 

 第36条の2

2 前項の規定により外国語書面及び外国語

要約書面を願書に添付した特許出願(以下

「外国語書面出願」という。)の出願人は、

その特許出願の日(第四十一条第一項の

規定による優先権の主張を伴う特許出願に

あつては、同項に規定する先の出願の日、

第四十三条第一項、第四十三条の二第一項

(第四十三条の三第三項において準用する

場合を含む。)又は第四十三条の三第一項

若しくは第二項の規定による優先権の主張を

伴う特許出願にあつては、最初の出願若しく

はパリ条約(千九百年十二月十四日にブラッ

セルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、

千九百二十五年十一月六日にヘーグで、

千九百三十四年六月二日にロンドンで、

千九百五十八年十月三十一日にリスボン

及び千九百六十七年七月十四日にストック

ホルムで改正された工業所有権の保護に

関する千八百八十三年三月二十日の

パリ条約をいう。以下同じ。)第四条C(4)の

規定により最初の出願とみなされた出願

又は同条A(2)の規定により最初の出願と

認められた出願の日、第四十一条第一項、

第四十三条第一項、第四十三条の二第一項

(第四十三条の三第三項において準用する

場合を含む。)又は第四十三条の三第一項

若しくは第二項の規定による二以上の優先権の

主張を伴う特許出願にあつては、当該優先権の

主張の基礎とした出願の日のうち最先の日。

第六十四条第一項において同じ。) (この

後も文章がありますが削除)

 

 「知りませんでした、です、はい。」と

いうことで、WEBを見ると、この17条の3

カッコ書きが根拠条文としていまだに書か

れているものがほとんど(全部ではありま

せん)ですので、受験生の方は、注意しま

しょうね。

口述試験の先生方は、ふるーい方が

ほとんどですので、17条の3で納得

してくれるかも???知れませんが)

 

 ということで、上の質問への回答は、

「現在は、36条の2第2項のカッコ書きです、

ます、はい。」と答えることに致しましょう。

 

 

 

古野電気さんの、ソナー方式魚群探知機

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 お正月様も終わってしまいましたね。

 

 この前の夏休み明けには、あっという

間に終わってしまう、「じゃーねーの

法則」というのを書きましたが(本当は

ジャネーの法則ですね)、今年の正月も、

テレビを見ながら酒ばかり飲んでいま

したら、「あっという間に白髪のおじー

さん」ならぬ、あっという間に休みも

終わってしまいました。

 

 なんか、正月明けには、毎年、同じ

ような話を書いているような気がする

わけでして。

 

 毎年、同じ話を書いているうちは良いの

ですが、そのうち、今朝食べたご飯の

ことも忘れて、「朝ごはんまだかいな?」

などと言うようになるのでしょう。

 

 ということで、昨年の年末には、毎年

恒例の「まぐろの一本釣り」というテレビ

番組を見ながら、大酒を飲んでいたわけ

ですが、毎年恒例のマグロ漁師さんの

話では、毎年出て来る漁師さんはおんなじ

なんですね。

 

 まあ、漁師さんにとっては生計を支える

ことで大変なんでしょうが、テレビ局に

とっては安定して視聴率が稼げる番組と

して重宝しているようです。

 

 この前、テレビに出ている人が話して

いましたが、視聴率が安定して稼げるのは、

マグロの一本釣りや、スズメバチの巣の

駆除、屋根裏部屋の動物の住家の撤去

などで、このほかに、子供や、子犬、

子猫などの動物の子供を絡ませておけば、

結構視聴率が稼げるそうで。

(これに乗せられて大口開けて馬鹿笑い

しながら見ている私も大ばか者のわけ

でして)

 

 昨年は、この、テレビで放送されて

いた、マグロの一本釣りで使われる東和

電機さんのハイテク一本釣り用巻き上げ

機の話を書いてみましたが、今回は、

マグロつながりで、これらの漁に使われる、

魚群探知機などについて、特許出願の観点

から調べてみましょう。

 

 まずは、発明の名称で、「魚群探知機」

というのがどれぐらいあるかというと、

公開件数で184件もヒットしてくるわけ

でして。

 

 ということなのですが、発明の名称だけ

では漏れが大きいですので、ソナー

方式の魚群探知機という、IPCの「G01S

15/96」というものとの論理和を取ると、

680件ありますので、どんな企業が

あるのかというのを調べると、以下の

ようになっていました。

(テレビでは、お金がなくて昔の魚群

探知機を使っており、ソナー方式の魚群

探知機が買えないという漁師さんも出て

きていましたが、ソナー方式でないという

ものは、どんなものなんでしょうね)

 

f:id:oukajinsugawa:20160104075106j:plain

 

 魚群探知機というのは、研究開発が

右肩下がりの、結構枯れた技術なのかも

しれませんが、まだまだ研究開発は続いて

いるようです。

 

 それでは、どんなメーカーさんが頑張って

いるのかな?というと、9件以上の出願人は

以下のようになりました。(名寄せはおこ

なっていませんので、同じ会社や、その会社の

方が出願人などというのもあると思います)

 

f:id:oukajinsugawa:20160104075129j:plain

 

 シマノさんなど超有名ですね。

(テレビの中で、ソナーがついている魚群

探知機を買うことができない、という漁師

さんが使っていたのは、「KAIJO DENKI」

さんでした。(KAIJOさんが古いというわけ

ではなく、テレビで映っていたのがそうだった

というだけですので念のため)

 

 ここで、一番の出願を誇るメーカーさんは

古野電気株式会社さんなわけでして、この

メーカーさんをちょっと調べてみましょう。

 

 まずは、ホームページは以下となり、

設立が、1951年、本社は兵庫県

西宮市、 資本金が7,534 百万円、

連結売上高が85,966 百万円、連結

従業員数が2,930 名という株式上場

企業なわけでして。

 

https://www.furuno.co.jp/

 

 この、古野さん、以下の発明推進協会の、

「戦後日本のイノベーション100」というのにも

選ばれており、魚群探知機では、バイオニア的

存在だったんですね。

 

koueki.jiii.or.jp

 

 会社四季報などを見ても、「魚群探知機、

電子海図など船舶用電子機器の世界大出」

などとなっています。

 

 古野さんの、「魚群探知機のしくみ」などを

見ると、「魚探は水中へ超音波を発射する

ことにより、その反射波をとらえることで、

魚群の存在や水深、分布状況、海底の様子

などを知ることができる」そうで、やまびこ

などのように、発射した音波や超音波が

進んでゆく途中、何か物体(魚群や海底)に

当たると反射し、その一部分は元のところへ

返って来て、魚探はこの超音波の反射する

原理を応用しているんだそうですね。

 

 さらに、「魚探の超音波は船底から自艇の

真下へ向けて発射し、途中、魚群に当たると

極めて微弱な反射波として船底付近まで

返って来て、船底でキャッチされた反射波は、

電気信号に変換して魚探の受信回路へ

送り込まれ、受信回路では微弱な信号を

増幅するとともに、魚探本体に内蔵されて

いる演算機能により画面上に表示するための

信号を作り出し、映像信号はカラー液晶

ディスプレィ上に表示され、水中からの

反射信号が強いものは赤色や柿色で、

弱い信号は青色や緑色で表示する」

んだそうです。

 

 「魚群の固まりや岩盤などからの反射

信号は強力なので、赤色系で表示され、

密集度の薄い魚群や小さな魚などは

青色系で表示し、カラー表示のため海中の

状況が見やすくなっている」んだそうですよ。

 

 「魚探は、指示部と送受波器の2点で構成

されており、指示部はキャビンやブリッジなどの

見やすいところへ設置し、送受波器は船底から

真下へ突出させるか、船底内に設置し、魚探

性能は、船底に取り付ける送受波器の設置

如何により決定され、。送受波器の設置場所を

誤ると、海中からの反射波をうまく捉えることが

できないなど致命的なダメージを受けることも

ありますので、販売店の指導を受けてから

取り付け装備するのが必要」なんだそうです。

 

 ということで、古野電気さんの魚群探知機

関係の公開年を調べると以下のようになり、

上がり下がりはあるものの、安定して研究

開発がされているようです。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104075349j:plain

 

 最後に、古野電気さんの全体の出願

公開はどのようになっているのかを調べ

ると、以下のように、音波や超音波を

利用した漁業用、船舶用レーダー関係に

軸足を置きつつ、これをさらに利用した、

無線機器や、交通制御、診断装置などにも

進出しているようですね。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104075415j:plain

 

 古野電気さんでは、魚群探知機や音響

測定器で、以下のような商標登録もあり

ますので、今度マグロ釣りで、魚群探知機

などが出てきたら、注意して、メーカー名や

商標などを見てみることに致しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104075459j:plain

 

 

 

 

パテントマップ特許分析スマホ編 14  アップルの開発研究

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 アップルさんの日本への出願を分析

してみましょう。

(そのうち、米国での出願も分析しようと

思いますが、今回は日本のみです)

 

 そうすると、数の違いはあるものの、

前回のサムソンと同じような傾向で

あることがわかります。

(比較のために、前回のサムソンの

マップも下に貼り付けました。

 

・ アップル

f:id:oukajinsugawa:20160104133545j:plain

 

・ サムソン

 

f:id:oukajinsugawa:20160104133806j:plain

 

 アップルの出願は、1年半も経たない

のに、2015年で、すでに結構公開されて

いますが、間違いか?というと、そうでは

なくって、優先権主張がされている場合

には、先の出願の日から1年半で公開

されますので、アップルさんは、優先権

主張出願が結構多いんですね。

(優先権主張出願の場合の、出願公開

起算日の根拠条文については、以前に

書きました)

 

 それでは、アップルさんはどんな研究を

おこなっているんだ?というと、以下の

ような技術分野で出願されているんです。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104133923j:plain

 

 この前のサムソンさんは、物理というのは、

17%程度でしたので、アップルさんの、物理

学という内容を見てみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104133945j:plain

 

 そうすると、スマホ全般で分析したように、

アップルさんは、iPhoneiPadなどで

必須の、タッチスクリーン、グラフィカル

ユーザーインターフェイス、データ転送

など、盛んに研究されているのがわかり

ます。

 

 分野別で見てみても、物理分野と、通信

分野は、以下のように、研究が加速されている

ようです。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104134004j:plain

 

 直近の出願公開は以下のようになって

いますよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104134022j:plain

 

 


パテントマップ特許分析スマホ編 15 レノボ

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 今回はレノボさんの特許出願を調べて

みましょう。

 

 まずは、日本での公開件数を見てみると、

以下のように、2012年頃非常に落ち込み、

だんだん回復傾向にあるようです。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104142458j:plain

 

 出願日を考えると、リーマンショックでの

落ち込みが激しかったのでは?と思います。

 

 比較のために、この前のアップルも

載せておきましたが、分野としては、

アップルさんと同じような研究開発が

されているようです。

 

・ レノボ

f:id:oukajinsugawa:20160104142525j:plain

 

 

・ アップル

f:id:oukajinsugawa:20160104133923j:plain

 

 尚、2社のパテントマップ比較を行う

場合には、以前にエクセルでの作成方法を

書きました、コンパラマップでの比較も

おすすめですよ、

 

 それでは、物理学というものの詳細を見て

みると、この前のアップルと同じように、

タッチスクリーンやGUIなど同じような

研究開発がおこなわれていますが、アップル

では出て来なかった、電源安定化や

電力節約などが出てきています。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104142649j:plain

 

 省電力に苦戦しているのか?中国市場

では省電力が要求されているのか?

理由はよくわかりません。

 

 これを分野別の時系列で見てみると、

やはり、他の分野に力を入れているの

ではなくて、電気、物理分野に注力して

いるんですね。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104142734j:plain

 

 直近の出願を見てみると以下のように

なっており、スマホ等の携帯端末に注力

しているのが伺えます。

 

f:id:oukajinsugawa:20160104142749j:plain

 

 話は違いますが、レノボさん、こんな

ものも発表していますね。

 

http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/event/15/121400021/010600013/?n_cid=nbptec_neml

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイヤウォールさんのパンクしないタイヤ、エバーチューブ  中小企業向け知財支援策も調べましょ。。。。

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 この前、がっちりマンデーというテレビを

見てましたら、パンクしないタイヤという

のをやっていました。

 

 どんなタイヤかというと、自転車の

タイヤなのですが、スポンジの樹脂の

繊維で作られた素材を、空気を入れた

チューブの代わりに充填するのだそうで、

空気チューブがありませんので、釘や

画鋲の上を走ってもパンクという状態

にはならないんですね。

 

 問題は、空気チューブよりも重く

なってしまうことだったそうですが、

軽量化に成功し、今年の春の販売を

目指しているんだそうです。

(と、テレビで言っていました)

 

 このタイヤを考えたのは千葉のタイヤ

ウォールというお店の代表の伊澤光輝

さんという方で、名前はエバーチューブと

言うんだそうですね。

 

 会社の名前は株式会社デファクト

スタイルというそうで、商標を検索

すると、標準文字商標「EVARTUBE」で、

2014年11月に第5718364号として商標

登録がされていました。

(「EVERTUBE」のスペル間違いでは

ありませんので、念のため)

 

 タイヤウォールさんの以下のHPを

見ると、テレビ放送後、問い合わせが

殺到しているそうで。

 

http://tirewall.jp/shop/?cat=12

 

 ということですので、どんな技術内容

なのか、ちょっと調べてみましょう。

 

 「プラピ(J-PlatPat)さん、お願いね」と

念じると、出てきましたね、実用新案登録

第3181271号。

 

 特許出願ではなかったんですね。

 

 出願が2012年11月、登録が2013年

1月で、考案の名称は、「空気タイヤ

内蔵用クッション」となっています。

 

 課題としては、「一般的な空気タイヤ

及びパンク防止対策済空気タイヤと比較

して、パンク防止性能を向上させるだけで

なく、乗り心地、走行性、耐久性又は

安全性を維持又は向上させることが

できる空気タイヤ内蔵用クッションを

提供する。」

ことで、

 

 解決手段としては、「本考案の空気タイヤ

内蔵用クッション1は、ホイールリム20に

装着されたタイヤ10の内側形状と同様の

形状であって中実又は中空に形成されて

いるタイヤ支持部2と、ホイールリム20の

内側部分のうちタイヤ10が接触していない

部分の形状と同様の形状であって中実

又は中空に形成されているリム支持部5と、

を備えているとともに、複数の合成樹脂

捲縮糸が互いに絡み合いながらそれらの

接点で融着してなる合成樹脂捲縮糸集合

体を用いて構成されていることを特徴と

する。」んだそうです。

 

f:id:oukajinsugawa:20160107091951j:plain

f:id:oukajinsugawa:20160107092001j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20160107092011j:plain

 

 合成樹脂はどんなものを使うのかと

いうと、請求項の5に書かれており、

「発泡処理されていないEVA樹脂

(エチレン酢酸ビニルコポリマー)

又はそれを基礎とする糸」なんだ

そうです。

 

 だから「EVERTUBE」ではなくて、

「EVARTUBE」だったんですね。

 

 この樹脂糸を使う利点は、「合成樹脂

製弾性発泡体やシリコーンゴムを充てん

すると、タイヤチューブ全体の重量が

少なくとも2,000g以上になるため、

空気タイヤの軽快性が損なわれ、合成

樹脂製弾性発泡体は、シリコーンゴム

よりも軽いものの、水分を吸収しやすく、

タイヤチューブ内に侵入した湿気を吸収

したとき、タイヤチューブ全体の重量が

増加するだけでなく、経年劣化が早まって

しまうという問題があったし、合成樹脂製

弾性発泡体やシリコーンゴムを充てん

する場合、タイヤチューブの形状が意図

せずに決定してしまうため、タイヤチューブ

の形状が適切でない場合、タイヤの

縁部をホイールリムに押しつける力が

不十分となり、ホイールリムからタイヤが

外れやすくなったり、重量バランスや剛性が

不均一となるため、このタイヤチューブ

利用する自転車等の乗り物の乗り心地が

悪化したり、いろんな問題点があった。」

のですが、本考案ではこれらを解決でき

るんだそうです。

 

 ということで、これを売り出せば、結構

売れるのではないかと思うのですが、

ひとつ気になるのは、「登録が実用新案」

というところなんです。

 

 これがちょろちょろと売れている場合には

真似する人はあまりいないと思うのですが、

これが爆発的に売れた場合には、真似する

人が出てくると思うんです。

 

 そうすると、「侵害だ―」などとお上に

訴え出ても、実用新案というのは、実体

審査を経ていませんので、逆に「無効だ、

無効だー」などと言われてしまう可能性が

高いんです。

 

 これを避けるために、特許法では、

46条の2というところで、「実用新案

登録に基づく特許出願」というもので、

特許での権利取得の道もあるのですが、

これは実用新案登録出願の日から

3年を経過するとできなくなり、出願日が

2012年11月ですので、もう3年が

経過してしまっているんです。

(私が調べた時にはこの特許出願が

されたという情報はありませんでしたが、

特許庁の情報のタイムラグもあります

ので、確認にはもう少し経たないとわか

りませんが)

 

 さらには、爆発的に売れた時には、

海外では権利を取得していませんので、

自転車大国!!!中国などでどんどん

真似されてしまう可能性があるんです。

 

 ということですので、知財戦略を考える

場合には、ヒット商品につながる可能性が

あるような場合には、特許で権利を取得

するとともに、売れそうな国で権利を取得

することを考えておく必要があるんです。

 

 特許での権利取得や、海外出願には、

中小企業ではお金の問題がクローズ

アップされてきますが、以下のように、

特許庁さんなどの支援策もありますので、

これらを大いに活用しましょう。

 

中小企業向け情報 | 経済産業省 特許庁

 

平成27年度中小企業知的財産活動支援事業費補助金(中小企業外国出願支援事業) | 経済産業省 特許庁

 

 

 

クロザル自撮り写真の著作権 その後

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 この前、クロザルさんに著作権

発生するかというのを書きました。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 以下のように、やはり、クロザルさんには

著作権は認められないという判断が下され

ましたね。

 

 「著作権を認める」となった場合のほうが、

その後の展開を考えると、わたし的にはおも

しろかったのですが???、まあ、常識的な

ところに落ち着きました。

 

arstechnica.com

アイエムティーさんの室内エビ養殖

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 近大マグロの陸上養殖、有名です

よね。

 

 いけすで産卵したクロマグロの卵を

陸上の水槽でふ化させ、最終的には

海上のいけすで商品サイズの成魚に

育て上げる完全養殖に成功したのだ

そうですが。

 

 2014年には、以前に書きました

好適環境水」を使用して陸上養殖

した「陸マグロ」というのが岡山

理科大から出荷されたというような

記事もありますが。

 

 ということで、こちらのほうは、

エビの養殖を新潟県妙高市

おこなっているIMTエンジニア

リングさんというのもあるわけ

でして。

 

 IMTエンジニアリングさんの正式

名称は、「IMTエンジニアリング

株式会社」、本社は新宿、事業所は

先ほどの妙高市、資本金が7300万円

という会社です。

 

http://www.imteng.co.jp/

 

 このIMTさん、ホームページでは

明らかではないのですが、以前は

株式会社アイ・エム・ティーと

名乗って?いたようで、下のPDF

から貼り付けさせてもらうと、

以下のような装置なんだそうです。

 

http://www.imteng.co.jp/files/AgriGARAGE003.pdf

 

f:id:oukajinsugawa:20160107154215j:plain

 

 このIMTさん、テレビや新聞などで

たびたび取り上げられていますが、

年末の「世界が驚いたニッポン!

スゴ〜イデスネ!!視察団 エビ

養殖 「天然の味に負けない工夫」 」

というのでも紹介されていました。

 

 どんなものかというと、通常は、

魚の養殖は海に生け簀を設けて行わ

れるんですが、バナメイエビは孵化して

2週間ほどは海水でしか生きられない

のですが、その後は淡水でも生きられる

ため、生後10日ほどの稚エビを海外

から輸入し、陸上養殖してるんだそう

です。

 

 どんなふうにしているかというと、

長さ40mの水槽で約70万尾のバナメイ

エビが養殖されており、海外で養殖され

たものより甘み(グリシン)が3倍以上

だそうで、これを実現するために、

水槽に、人工的に波が発生するように

して、海と同じような環境にすると

ともに、エビが泳ぎ続けることが

できるよう、エサのほうも脂肪分を

多くして、食感を良くするように

しているんだそうです。

 

 また、水は、井戸水にカルシウムや

マグネシウムを混ぜた水を使用し、

さらには、微生物を利用してエビの

排泄物であるアンモニアを無害に

変えることで、水の浄化をおこない、

ストレスを与えないような養殖手法を

取っているそうです。

 

 ストレスがあるかどうかはヒゲを

見るとわかるんですってね。

 

 知りませんでした。

 

 IMTさんでは、国土の大部分が

草原で、海に面していないモンゴルでの

エビ養殖も始めているんだそうです。

 

 ということで、どんな特許になって

いるのかというと、以下のようになって

いました。

 

・ 魚の養殖装置 特許第3665838号

 

f:id:oukajinsugawa:20160107154500j:plain

 

・ 水産物の養殖装置  特許第3955192号

 

f:id:oukajinsugawa:20160107154518j:plain

 

・ 水槽内の沈殿物排除装置及びこれを用いた水産物養殖装置

 特許第4242875号

 

f:id:oukajinsugawa:20160107154537j:plain

 

・ 室内型エビ生産に用いるエビ育成・健康管理システム

  特許第4635172号

 

f:id:oukajinsugawa:20160107154554j:plain

 

・ 水産物の養殖装置、およびそれに使用する人工海藻

  特許第5658423号

f:id:oukajinsugawa:20160107154612j:plain

 

 最後の特許5658423は、PCT出願になって

いますので、海外でもしっかり権利化して

いただいて、おいしくて安い養殖エビを

提供してもらえるとありがたいですね。

 

 

水飲み鳥とENIAC

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 この前書いた「新・拒絶理由通知との対話の

第二弾です。

 

 この書籍では、「水飲み鳥」も取り上げられて

おり、登録番号は特許185346号なんだそうです。

 

 昔、このようなおもちゃを見た記憶がありますが、

最近見たことがないような気がしますが、それは、

私だけ?

 

 ということで、早速プラピ(J-PlatPat)で検索

してみましょう。

 

 と言っても、プラピさんでは特許公報蓄積

範囲外ですので、昔の公告特許公報ナンバー

「特公昭25-2455」で調べてみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423190931j:plain

 

 方法は、上のように、S25-2455と入れるか、

1950-2455と入れましょう。

 

 すると、出ました、昔のものなので、ちょっと

見にくいわけですが。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191330j:plain

f:id:oukajinsugawa:20150423191352j:plain

 須田さんという方が発明したもので、発明の

名称は、「沸騰球を使用させる原動機関」と

いうものです。

 

 ただの水飲み鳥ではないんですね。

(話は違いますが、この出願は1948年11月

15日ですが、当用漢字表というのが1946年に

告示されたとのことですが、まだ古い漢字が

使われていたんです。 まだ生まれていない

ので、よくわかりませんが)

 

 この原理は明細書にも書かれていますが、

頭部の水の蒸発熱を利用して、内部の沸点の

低い液体(この発明では、私の大好きなもの

の親戚のエチルエーテルだそうです)の

蒸気圧の違いを利用するそうですが、詳しく

知りたい方は、WEBで「水飲み鳥」と打ち込むと

いろいろ出てきますので、見てみてください。

 

 この明細書には永久機関とは書かれてはいま

せんが、⑥のコップの水か、太陽からのエネルギーが

なくなるまで動き続けますので、原理を知らないと、

まさに永久機関のように見えるでしょう。

 

 ということで、もうひとつ取り上げてみま

しょうかね。

 

 今度は永久機関ではなくて、正真正銘の

コンピューター「ENIAC」です。

 

 「新・拒絶理由通知との対話」には、1946年に

エニアックができて、特許番号USP3,120,606

だと書かれています。

 

 それでは、今回は米国特許商標庁のデータ

ベースの使い方をおさらいしながらエニアックを

調べてみましょう。

 

 まずは、以下にアクセス致しましょう。

 

http://patft.uspto.gov/

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191011j:plain

 

 今回は登録特許を番号で調べることが

できますので、左のPatFT:Patentsの

ほうの「Number Search」をクリック致しま

しょう。

 

 そうすると、もう番号を打ち込むだけですね。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191548j:plain

 

 このままでは、いつまで待っても検索

してくれないので、「Search」をクリックすると、

以下のようになって、「古いんで、フルテキスト

のデータ提供なんかしないもんねー。 見た

かったらImagesボタンを押してね」と

出ますので、「Images」ボタンを押しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191620j:plain

 

 そうすると、以下のような画面になるのですが、

もしかすると、PDF表示をさせるためには、

最初に何か細工をしないといけなかったかも

しれませんが、忘れてしまいました。

 

 とりあえず、皆様の画面もこのようになっている

という前提で話を進めます。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191709j:plain

 

 総ページ数207ページと大力作ですし、

出願が1947年6月26日、登録が1964年

2月の4日と書かれています。

 

 1ページ目はフロアプランとなっていますが、

寸法が書かれていないので、どのくらい

広いのかよくわかりません。

 

 左側のいろんなところをクリックすると、

ページごとに見ることができたり、フロント

ページに飛んだりするわけですが、試しに

フロントページを見てみると以下のように

なって、請求項数も148とおおがかりな

ものだったんですね。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191747j:plain

 

 尚、下のように、真空管が沢山使われ

たんだそうですよ。

 

f:id:oukajinsugawa:20150423191801j:plain

 

 ウイキなどを見ると、その後、特許の一部が

無効になってしまったようですが、コンピュー

ターとして重要な役割を果たしたことは否め

ないでしょう、

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